わたしの演技術②(行動を読み解く)
前回のサブテキストを読む。の記事で、
サブテキストを読む=セリフから登場人物の行動を読み解く
と定義つけたのだけれど、演劇始めたばかりのときに感じていた疑問として、行動って動作のことじゃないの?というのがあった。
戯曲から読み取れる動作は、言葉をしゃべっている、もしくはト書きに書いてある動き、だと思っていて、セリフに行動(アクション)をつけていくという作業を最初はどうやってやっていいかとまどった記憶がある。
この行動(アクション)についてもう少し詳しく考えてみた。
セリフから読み取る行動は、
セリフを使って相手を変化させるために無意識に使っている作戦
のこと。
よく演劇は見えないエネルギーの交流だ!という人もいるけれど、まさにそのエネルギーの種類を読み解いていく作業なのかもしれない。
この、相手を変化させるために無意識に取っている行動がその人の性格と呼ばれているのではないかと思うのです。
こちらの本はアクション読み解く上で必読書かと。
こんな感じで様々な動詞がこの本に載っているので、語彙力がない、、、と思っててもアクションをどんどん考えることができる。
行動を読み解くことに慣れるためのエクササイズ
先日、大好きなあちこちオードリーに出演して、お悩み相談をしていたアンミカさんの相手を変化させるために無意識に使っている作戦を動詞にして抜き出してみた。
勇気づける 力を与える 評価する 賞賛する 導く 安心させる 明るくする 喜ばせる
こちらも大好きなゴッドタンに出演してお悩み相談に答える(というか勝手に悩みを見抜いてアドバイスする)番組の田中さんの相手を変化させるために無意識に使っている作戦も書き出してみた。
説得する 導く 評価する つきはなす 怒らせる けしかける おだてる はっきりさせる 楽しませる 勇気づける
同じ「相談者の悩みを解決する」という目的に対して、
二人の作戦がかなり違っていることが分かる。
これが明るい人、ポジティブな人、賢い人、ユーモアのある人といった
「性格」と呼ばれるようになっていくのだと思う。
漫画のキャラクターなんかでもやってみると、セリフを使って相手を変化させるために無意識に使っている作戦だったり、そこから導きだされるキャラクターの性格を読み解く練習になるのではないか。
学問じゃないし、正解もないのだからとにかく楽しんで試してみてもらえたら嬉しいです。
最後にわたしの大好きな言葉
戯曲には思考も言葉も行動も習慣も性格もすべて書かれている。
だからそれを深く読み解くことができれば役の運命までをもわたしたちは読み解くことができるのではないか、とこの言葉を読むたびに思う。
深く、どこまでも深く、戯曲をそして人間について考えていきたい。
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