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ACTIVE ANALYSIS講座④
3日目のetudeで、そうか!全てのセリフは目的を達成する手段として書かれているのか!
という感覚を会得できたことはとても良かったです。
目的、目的言うけど目的なく喋ってるセリフだってあるよなーなんてことをのたまう演劇人が俳優限らずおりますが、
(不勉強すぎると思います!)
わたしたちの発する言葉は意識してなくても全て目的を持っています。
普段の生活でそこを自覚できない限り、
役の目的を見つけるのは難しい気がします。
普段から、自分の目的がなんなのか、
を意識するのも大切な俳優の仕事なのではないでしょうか。
さて、素敵な発見をしたものの、最初に設定した目的だと後半のセリフが全然出てこないぞ、ということでユニット分けを再度見ていくことにしました。
etudeで曖昧だった部分のユニット分けも、
やはり曖昧で、どこで切れるんだかわからんぞ、と思ってたのですが、
もう一度読んでみると、ああ、ここでも話題が変わってる、ここもだ、と新しい発見がたくさん。
その上で目的を考えてみますが、
やはりしっくりこず、、、
そこで池内さんから、
今回の目的はこういう方向でやってみませんか?というアドバイスもらって話しているうちに、目的はこれだ!と握りしめていた思い込みから離れることが出来、新しい目的を持ってシーンに挑むことが出来たのです。
すると、どうでしょう!
また全然違う景色が!
そして、どうしてもスルーしてしまいそうなチェックポイント(ユニット分けをした部分)もしっかり通れました。
さらに、わたしが演じた登場人物が、
見ないようにしていた「悪」が無理やり引っ張り出される強い恐怖と不快感も味わうことが出来ました。
うーーん楽しい!!
役を生きる!ってこういうことなのか!
4日目はetudeに入るまえに、
戯曲の世界を身体を使って探究していくエクササイズもやったので、
自分の演じる役について作品に書かれていない部分も探究することができたのもすごく良かったです。
わたしが演じた役は歴史が大好き!という設定だったのですが、
歴史を見ていると神様が人間をお使いになって成し遂げてきた偉業を見ることが出来るから好きなのだ、という役のコアな部分にも触れることが出来たのも印象的でした。
こんな感じで4日間あっという間だったのですが、本当に充実した時間でした。
ACTIVE ANALYSISを経て、実際にセリフ通りにシーンを立ち上げていくっていうところまで本当はやってみたかった✨
この方法論が広まることで、
演出家はなんとなく演出する、
ということが不可能になってくるはずだと思います。
戯曲において、起こるべきことが起きてるかどうかをきちんと見れてるかどうか、
起きてなければ、俳優にどうやってそこへ導くことが出来るか、
演出の仕事が曖昧ではなく明確化される。
演出家は怒鳴ってみんなのやる気を出すのが仕事なんだと思ってた、
とわたしと同年代の演出家さんがあるインタビューで正直に語っていたのをよく覚えているのですが、
曖昧なのは俳優の技術だけでなく、
演出家の仕事もそうなんだと思います。
今回、とても素晴らしい時間を過ごすことが出来ましたが、これはたまたま、とか、
池内さんの人柄が素晴らしいから偶然出来たことではなく、
「技術」と「方法論」がわたしたちをよりクリエイティブな方向へ導いてくれるんだ、
とわたしは思います。
「奇跡」でもなく「たまたま」でもない。
「技術」があれば私たちは何度でも「奇跡」を起こすことが出来るのです。
わたしは学びたい。もっと演劇の深淵に触れていたい。そしてそれをどんどんシェアして、
劇場に足を運ぶと「奇跡」が当たり前に起きている、そんな演劇界にしていくのがわたしの使命なのだと感じています。
不定期ではあるそうですが、
また池内美奈子さんのACTIVE ANALYSIS講座は開催されるそうですので、興味のある方は是非。
ここまで読んでくださりありがとうございました。