久高島の話
久高島にいる。
数年前からよくこの島の名前を耳にして、
耳にすると久高島に行ったよーって人とか、
久高島行ってみたいのよねーって人とか、
そんな人たちに囲まれ始める。
いつかは行ってみたいなーと思っていた久高島。
ある日、ラッキーなことに紀伊國屋ホールでやるお芝居のゲネプロに招待された。
久しぶりの紀伊國屋ホール。
階段を上がってホールに向かっているとこんなポスターが。
わたしが今どハマりしている、
形而上学の学び。
これはつまり神とは何かについての学びなのだけれど、これを学んでいくと神を祀るということや、儀式や、祈りの本質はなんなのかということが明確になってくる。
今、この日本で、神様!
なんて言った日にゃあ、宗教?スピ?
と捉えられがちだけれど、
わたしたち人間はもともと神を信じ、恐れ、敬って生きてきた歴史がある。
それは宗教という形式ができるずっと前からそうだった。
だから何か儀式的なことは全て宗教と結びつけるのは浅はかな考えだとわたしは思っている。
イザイホーは、久高島で生まれ育った30歳以上の既婚女性が神女(神職者)となるための就任儀礼のこと。
何か宗教に彼らが属している、ということではなくて、長年受け継がれてきた儀式のよう。
今はこの儀式はなくなってしまったようだけど、それでも受け継がれてきたものを大切にしようという島の人たちの想いが「イラブー」の映画には現れていた。
神様がこんなに身近な島だったら行ってみたい。
そもそもわたしは島どころか、
沖縄にも行ったことがなかった。
生まれは九州なので、九州は福岡から鹿児島まで全部行ったことがあるのに、
沖縄だけはない。
数年前から、芝居で沖縄に行かないか?
と何度か声をかけてもらっていたのに、
何故か別の仕事と被って行けなかった。
(普段は暇なのに、なんでこういうのって時期が被るかね)
まあ、九州生まれだとしても北海道育ちだから最も遠い場所だし、縁がなかったとしても仕方がない。
九州育ちの母に、子供の頃沖縄に行った?
と聞くと、沖縄は外国だったから行かなかったわよ、とさらりと言われ、
衝撃を受けた。
そうだ。沖縄は外国だったんだ。
最近、沖縄が舞台の芝居も多い。
そういう意味でも、今こそ沖縄に!
という想いが日に日に強まっていった。
つづく