けふもまたこころの鉦を打ち鳴らし打ち鳴らしつつあくがれて行く
けふもまた こころの鉦を 打ち鳴らし 打ち鳴らしつつ あくがれて行く
(きょうもまた こころのかねを うちならし うちならしつつ あくがれてゆく)
鉦…読経・念仏などのおり、撞木で打ち鳴らす丸い青銅製のたたきがね。鉦鼓。
あくがる…心が体からはなれてさまよう。/どこともなく出歩く。さまよう。
訳 今日も今日とて、わたしは心の鉦を打ち鳴らしながら旅を続けるのだ
修行者が鐘を鳴らしながらお経を唱えて歩く姿を想像したら良いのでしょうか。
わたしはこの歌に出会い、心の鐘が鳴り止まなかったということに深い感動を覚えました。鐘が鳴り続けていた作者の若山牧水は、歌うために生きた人。こういう人がいたということは覚えておきたいし、わたしにも鳴っているのならば、心の鐘に耳を済ませたい。
若山牧水
出典 海の声
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