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最近観た映画と考えたこと

ネタバレ含む、個人の感想になります。
共感・新たな意見は🙆🏻‍♀️、否定は🙅🏻‍♀️


違国日記

亡くなった姉のことが大嫌いだった小説家の妹と、亡くなった母のことが大好きだった中学生の女の子を軸に、お話は進んでいきます。

この2人はおばと姪っ子という関係になりますが、同じ人物に真反対の感情を抱いています。

小説家の妹にとっては姉として、女の子にとっては母として、別々ではありますが同じ「家族」という存在でした。

映画を通して、
人間の心の難しさや複雑さを感じると共に、「家族」について考えました。

家族だから、というのは
その人が好きという根拠にはならなくて
その人を好きでいなければいけない、好きになろうとしなければいけないという理由にもならない

その人が好きかどうかに関係しているのは、「家族」かどうかではなく、その2人の間に「愛」があるかどうか

自分を応援してくれる気持ちとか、支えてくれる優しさとか、自分が「愛」と感じられるものがあるかどうか

それから、

自分がその人を心から応援できるかどうか、時には向き合ってぶつかり合えるかどうか、そうやって相手を支えられるかどうか、相手に「愛」を注げるかどうか

だと思いました。


関心領域

正直に言うと、映画自体は面白く感じられませんでした。
なんでかって、全然理解できなかったからです。

この映画は何が言いたいんだ?
このシーンはなんだ?

観てる時も、観終わったあとも、そんな感じでした。

映画は、ただ赤黒い画面で不快な音が(体感)2分くらい流れるという奇妙な始まりでした。

本編は、アウシュヴィッツ強制収容所の隣に住む家族の日常です。
作中、特に大きな事件は起こりません。
定点カメラが切り替わりながら進んでいくその家族の日常を、私たちはひたすら観ます。

何かが変だった。どこかに違和感がある。

とは思いましたが、それが何なのかを自分の中で見つけるのは難しかったので、ネットの考察を読んでみました。
これです⬇️(引用失礼します🙇🏻‍♀️)

やっぱり少し難しい部分もありましたが、この記事を読み、私が感じていた違和感に納得しました。

関心領域に出てくる家族には赤ちゃんがいますが、なぜかずっと泣き止まない。
その家族のもとにおばあちゃんが泊まりに来ますが、夜が明けた時にはいなくなっていた。

アウシュヴィッツ強制収容所の隣に住んでいる家族にとって、爆発音や人の叫び声は生活音です。
この家族は家の隣で行われていることを知りながら、何事もないかのように過ごしています。

しかし、
生まれてきたばかりの赤ちゃんは本能で恐怖を感じているし、環境に順応していないおばあちゃんはその恐怖に耐えられず、夜のうちに家を出て行きました。

環境に順応する
無関心の領域に達する

そのようになっている人たちを客観的な視点で観たからこそ、気づくことがありました。

自分も無意識にこういうことになっていないかな、と考えさせられました。

とっても強烈でした。観て良かったです。


九十歳。何がめでたい

笑いあり涙ありって感じでとっても面白かった!
佐藤愛子さんという作家さんが90歳の時の実話が元になっているそうです。
感銘を受けた佐藤先生の言葉は沢山あるのですが、特にコレです⬇️

編集者が佐藤先生に質問をして、先生が答える場面です。

「先生、僕いい爺さんになれますかね」
「いい爺さんなんてつまらないわよ、面白い爺さんになりなさいよ」

(一語一句合っていないかもしれません🙇🏻‍♀️)

いい爺さんはつまらないだと!!すごいな!!
面白い爺さんか、、🤭

映画中の内心はこんな感じでした。

映画を観終わって余韻に浸りながら、

いい人だと思われたいという気持ちがあるから色々な人に親切にしたりするし、実際いい人だねって言われたらすごく嬉しい。
だから、私はこれからも周りにいる人にとっていい人でありたいと思う。
でも、人間として面白い人でありたいとも思うようになった。それはギャグセンスがあるとかの面白さだけじゃなくて、
“その人”があること
なのかなと思った。
時には周りに迷惑をかけるかもしれないけど、自分のやりたいことをトコトンやって突き進んで生きていけるのはとっても素敵なことだな。

って考えました。
上手く言語化できない気持ちもありますが、それもひっくるめて全部人生のお勉強になりました!

草笛光子さん、めちゃくちゃかっこよかったな💭✨️


ディア・ファミリー

終始涙が止まりませんでした。

生きることは簡単なことではない
明日を迎えられることは当たり前ではない

こういうことは分かってはいるけれど、普段意識しないで生きていける幸せを改めて感じました。

それから、私がこの映画を観て強く感じたのは

「誰かのために」という気持ちは、人を動かす大きな原動力になること
です。

『ディア・ファミリー』に出てくる家族は
父、母、長女、次女、三女の5人家族で、次女には生まれながらの心臓病があります。

周りに馬鹿にされることも、失敗のリスクも恐れず、人工心臓の開発に挑戦し続ける父親
父を支えながら、自身も努力し続ける母親
両親の姿を見て、表では決して涙を流さず笑顔で妹の幸せを願う長女
家族で唯一、次女におねだりしたり甘えたりする三女

それぞれの形で家族から愛される次女もまた、家族みんなの幸せを願っている。

今も思い出して涙が出るほど、家族愛を感じました。

家族全員が「家族のために」という思いを持って今を一生懸命に生きることができるのは、本当に素敵なことだと思いました。

「○○のために」と原動力としていたその人がいつか亡くなってしまったとしても、心の中で生き続けていれば思いは変わらない。
それどころか、その人の思いを汲むこと、その人との約束を忘れないこと、その人の夢を叶えようとすることは大きな原動力で、それはまた別の「誰かのために」の言動になっていく。
と思いました。

また、作中で印象的だった言葉があります。

「それで、次はどうする?」

ただ先を急がせようとしているのでありません。
この言葉には、言語化できないほどのたくさんの思いと覚悟が込められていると思いました。
映画を観たらきっと分かります!

本当に感動しました。


映画の魅力

私は映画を観たあと、その映画から自分が感じたことを、感情の余韻に浸りながらじっくり考えて自分の中に落とし込んでいく時間が好きです。

だから私が考える映画の魅力は、

映画を観る前にストーリーの面白さを楽しみにする気持ちと、映画の最中に何かを感じている時間と、映画を観たあとの余韻までひっくるめた全部です。

だからこそ、『関心領域』は映画だけでは正直面白く感じられなかったけど、色々考えて自分の中で得たものがあったから、観て良かったと思えたんだと思います。

私にとって映画を観ることは、自分の気持ちと向き合うとっても良い機会です!

8、9月は長い長い大学生の優雅な夏休み🎶

だったはずが、部活の大会が8月には神戸で、9月には富山で行われるため、気づいた時には夏休みが終了していそうなことに最近気がつきました。

それでも、、!!
空いた時間に映画を観て、自分と向き合う時間が作れたら良いなと思います。

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