地球の裏側にいるNovioのこと

日本にしばらく帰るとブエノスアイレスで人に伝えたら、みんなまずは「どうして？」と聞いて、次に必ず「novioは何て言ってるの？」と聞いてきた。

単身赴任という考え方が、日本独自のものだと知ってた？
外国人にとっては、特にラテンなアルゼンチン人においては遠距離恋愛なんてあり得ないと言うのが通説。だから「日本に一緒に行かないの？」とみんなが言ったし、「離れて大丈夫〜？」という声なきメッセージを沢山受け取った。正直なところ、わたしにも分からない。でも彼はわたしの事情と気持ちが「わかるよ」と言い、「僕たちは魂が一緒だから。」と言った。

不思議なご縁で繋がっている彼は、本来輪廻転生を信じていないのだけど、魂のパートナーと言う考えは腑に落ちているようで、そんな言い方をする。
以前に「会っていない時も、一緒にいる感じがするの。」と伝えた時に、彼もそういう感覚があるし、いままで付き合ってきた女性達とは違う関係性だと感じていると言っていた。

「たとえ恋人同士じゃなくなったとしても、僕たちの関係は切れることはないよ」と、わざわざ言うところをみると、多少はそんな予感が彼にはあるのかもしれない。「そうかー」と思う。そうかーの中には今のところ、残念感も悲しい感も不安感もない。そうなった時の自分の感情が想像できないし、今考えても意味がないので保留する。
そんなことが将来起きるかもしれない可能性も含めつつ、わたしは大量の私物を彼の部屋に預け、日本に着いてからはお互い電話やメッセージで近況報告をしあっている。彼の声はオアシスで、単調な実家暮らしの中のわたしは、彼と話している瞬間が一番上機嫌だ。声が聞きたいなぁと思うし、会いたいなぁと思うけど、不思議と寂しいという気持ちではなくて、やはり一緒にいる感じがしている。恋人関係であるかどうかは、どうでもいい絆がそこにあるなぁと感じられるので、多分、どうでもいいのだ。

彼からの最新の近況報告には、以前話題にしたCMがオンエアになったという、嬉しい報告が。

マスク姿の遠目の映りに、あんなにオーディションが厳密な必要があったんだろうか…とちょっと思うけど（笑）。医療保険会社の、今年からは乾杯がもっと意味深くなるよね、と伝えるCM。バルコニーで女性とシャンパングラスを持っているのが彼です。よかったら見てね。