山田太郎議員と野党
先日総理が辞任を表明しましたが私が扱うのは表題ですよ。
さて、前回山田太郎議員について書きましたが今回はその続き。
山田議員が選挙時にネットでの活動を駆使したことはまだ記憶にとどめられているかと思います。そして、それを(私もそうですが)「普段政治的な発言はTwitterでしてないけど」という、いわゆる普通のオタクが盛り上げたというのが印象的でした。
私の常々の疑問として、野党や支持者の方々の言う「市民」って誰を指してるの、というものがあります。「市民の声を聞け」とか「これが市民の意思だ」みたいなやつ。
ああいうデモというのに参加する人って「普段は全く政治的な活動はしていないけど居ても経ってもいられず馳せ参じました」という普通の人ってどれくらいいるんでしょう。主観的な印象なので実数は分かりませんが、少なくとも過半数ではないと思います。主たる参加者は、普段から野党支持や反与党で政治的な活動をしている人々なんじゃないかなと。
そういった人々を「市民」という大きなくくりで言うことに、私としては違和感があるわけです。疎外感といってもいいかな。私も分類的には市民なのですが、あなた方の言う「市民」には入ってなさそうですね……みたいな。
山田議員のネット選挙活動に参加したとき(議員のツイートをRTしたり応援ツイートをしたりした程度ですが)、少しわくわくしたんですね。おお、普段政治的な活動をしていなかった自分や他の人達が参加している、と。
普段政治に興味を示さない人々が興味を示し、活動をしているということ。これは民主主義的な観点から、日本にとっては慶事だと思うわけです。それまで然程関心の無かった一般市民が政治に興味を持ったわけですから。
なのですが、市民の政治参加を是とするはずの野党や支持者の方々は、この山田議員に関するネット選挙のうねりをほぼ無視した。(私の調べた範囲で発見できなかっただけですので、「○○さんが評価してたよ」という情報があったらお知らせ下さい)
これは、山田議員が自民党から出馬したというのと無関係ではないでしょう。おそらくですが、野党から出ていたらこれぞ新しい市民の声だともてはやしたのではないかなと思います。
ここから見えてしまうのは、野党や支持者の人々も(与党は言うまでも無いですが)一般市民が政治に興味関心を持つ事自体には別に興味が無いのだなぁという事です。
自分にとって有利に働くならもてはやすが、不利に働くなら黙殺する。
なぁんだ、どっちも同じじゃないか。
もしあの時、「自民党から出てるのは気にくわないしオタクの表現の自由なんて自分はどうでもいいと思っているが、それまで政治に興味を持たない層に興味を持たせたという点では山田太郎を評価する」という発言をした人がいたならば、私はその人がどんな政治的な位置にいる人であろうが一定の敬意を持ったでしょう。
そのような人はきっと、自身の政治的な損得を置いておいて、この国の政治的な成熟を言祝ぐことのできる人であるはずですから。
私のリサーチ不足でまだ出会えてないだけであることを信じたいので、是非ともそのような方をご存知でしたらお知らせください。
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