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小泉佳穂選手の紹介を書いてみました

柏レイソルサポーターの皆様こんにちは。浦和サポのかすみと申します。2017年から浦和を見てきて、2021年から4年間小泉佳穂選手の思考を辿って応援してきたので、どんな選手なのか私の視点で紹介させていただきます。

なお私は、Twitter/Xにこんな感じで浦和の試合の写真まとめスレッドをアップしてきたほか、小泉選手のインタビューへの考察コメントなどもたくさん投稿してきたので、過去投稿を読んでいただければより詳しく小泉選手について知れると思います。(写真スレッドが長すぎるせいか、スマホアプリだと途中でバグって遡れなくなるので、深く遡る場合はPCをおすすめします。)

プレースタイル

トップ下や左サイド、ボランチなどで流動的にプレーしていることが多かったです。敵味方含めてピッチ全体の構造を把握して、チームの攻守の連携を司る戦術理解度の高い選手で、日本代表における遠藤航選手のように、いる時といない時でチームの連携がガラッと変わる選手だと思っています。

数手先まで読んだ状況判断からの絶妙なパスと、敵を何人も引き付けてスペースを作る動きなどで、味方選手がプレーしやすい状況を作り出してくれます。小泉選手がピッチにいると、他の選手たちが一斉にかっこよく輝き出すのを体験してもらいたいです。前線からの守備も得意で、ハイプレスと敵のパスコースを切るポジショニングで敵の連携を寸断して、アルヒラルの攻撃も封じ切りました。

両足使えることによる正確なパスとボールキープ、柔軟で身軽な体を活かした多彩な動きによるボール奪取も魅力です。その動きの素早さに、ピッチの中でひとりだけ時間の流れが違うように感じます。柏はピッチが近いので、そんな高速プレーを多くの方が間近で実感できると思います。

小泉選手との戦術トークを楽しめて、意図を共有しながら連携できる選手が周囲に3人ぐらい集まると、華麗な連続ショートパスで相手の予測を上回りながら、沢山のチャンスを作ってくれます。浦和ではそういう期間は長くなかったですが、リカルド ロドリゲス監督の観察眼のもとそんな選手が集められていると思うので、再びそんなプレーが見られることを期待しています。

人柄

論理的で賢い選手です。お父様が東大教授だそうで、そういうご家庭だと小さい頃から論理的思考が鍛えられるのか、たまにお化けみたいに頭の良い子供が育ったりするのですが、小泉選手もその1人だと思います。そして「能ある鷹は爪を隠す」という言葉通り、いつも謙虚に話します。それを素直に信じて、自己アピールの強い人と比べて子供みたいに扱ってしまう方も多いのですが、そんな態度に怒ることもなく、周囲を立てて謙虚な立場を保ちます。

人前に立つ職業である以上、何気ない言葉が誤解を招いて自分や仲間が炎上するリスクとは背中合わせですが、小泉選手の言葉選びはそんなリスクを事前に計算して、嘘にならない範囲で遠回しの表現を選びつくしています。誠実で仲間思いの優しい選手であることもあり、浦和サポの目に晒されても、発言内容で批判を集めることは一度もなかったです。有料記事のインタビューは情報量が多く、わかる人にだけ伝わればいいというスタンスですが、チーム事情を結構教えてくれます。

長考型のポジティブ思考です。将棋の棋士のように、目の前の状況にポジティブな意味や解決策を見つけるまで延々と考え続ける選手です。沢山の人の気持ちを考慮した複雑な多体問題のシミュレーションを高速で解いてくれるので、チーム全体の行くべき方向を正確に判断して、ポジティブな結論を導いてくることができます。

心にない言葉を言うのは苦手です。2021年の加入当初は、インタビューではすごくスムーズに話せるのに、販促やCMではありえないほどぎこちなくなっていて、びっくりしました。作り物の感情を混ぜずに、心のままでいることを大事にして、外に出しても問題ない感情については、自然のままに出すことを大事にしているんだと思いました。(なお2022年以降は、販促は一応気にならないレベルでできるようになりました。)

笑顔と仕草がとても可愛いです。それらが計算ではなく天然であることは、計算内容を全て追っていれば明らかなのですが、どちらなのか判別できない人が続出して、「あざとい」と言われることが多くなりました。それは「作り物でも構わんもっと供給しろ」というツンデレな賛辞だと思うのですが、誠実にサポに向き合っているのにあざとい人だと思われてしまうのはかわいそうだし、それで笑顔をなかなか見せてくれなくなってしまったんだと思ってるので、柏サポーターさんは素直に「かわいい」と言ってほしいと思います。(本人的には「かっこいい」の方がいいのかもしれないですがそこは妥協です。)

ブランドや外見ではなく、中身で人や物事を選びます。だから「海外>日本」のような単純な図式で海外移籍を希望したりはしないし、Jリーグが好きで、まずは「Jリーグで圧倒的な選手になること」を目標にしてくれています。2021年に浦和に来てくれたのもプロジェクトの中身で選んでくれたんだと思うし、今回移籍先に選んだ柏レイソルでも、きっと良いプロジェクトが進んでいるんだと判断したんだと思います。

主要タイトル

2021年 天皇杯 優勝
2022年 ACL2022 東地区優勝
2023年 ACL2022 優勝 
     CWC2023 4位 初戦 Man of the Match
いずれもスタメン出場です。CWCではゴールもアシストもしていない小泉選手がMOMに選ばれたことに、世界の第一線の審査員には貢献度がわかるんだなと嬉しく思いました。

あとがき

職業柄とても賢いとされる人たちと一緒に仕事することが多い私ですが、「尊敬する人は誰?」と聞かれた時に答えられなくて困っていました。そんな尊敬する人が、年上の上司でもベテランのレジェンド選手でもなく、ふたまわり年下の新加入選手という形で現れる未来は想像していませんでした。

皆さん可愛がるばかりで、この選手の本当の凄さがあまり伝わっていないんじゃないか、誰かそこを分かる人が発信しないとこの大切な選手が壊れてしまうんじゃないかと思ったことが、私がTwitter/Xでの発信を始めた理由でした。そんな私の意見は、浦和の文化的には伝わりにくいものだったのかもしれませんが、毎日信頼できる内容の発信を心がけて、試合での写真をスレッドにしてアップしていくことで、見えないところで私の言葉を信じて、味方になってくれる人を少しずつ増やしていこうと地道に頑張ってきました。

小泉選手のインタビューは過去から今まですべて論理的につながっているのですが、最終節のインタビューの最後の2行だけはつながっていませんでした。来年の話なのに「結果が全てです」はおかしいと思いました。未来に結果を出すためにできるのは最善の努力を約束することだけど、それは過程の話だから、過程を無視するのはおかしいのでないかと。でも未来ではなく過去の話だと考えたらつながりました。2024年は出場機会も数字も思うように得られなくて、小泉選手がもっと出場できていればチームも勝てたと私は思ったし、浦和に残りたい理由も沢山あったと思うけど、クラブの決めた答えを「結果が全て」と受け入れて、次に進むつもりなのかもしれないと。

だから新しいクラブではもっと上手くいくことを願って、今自分に出来ることとして、この文章を書かせていただきました。ただのサポーターがインタビューなどを読んで勝手に語っているだけですが、質問とかあったらいろいろ答えられるので、今後ともどうぞよろしくお願いします。

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