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著者×デザイナー×編集者「3年の星占い」(石井ゆかり著) 制作よもやま話④

人気シリーズ3作目となる「3年の星占い2021-2023」。発売すぐに増刷も決まり、好評発売中です!(2021.1.28現在累計28万部超)
このたび、「制作よもやま話」として、著者の石井ゆかりさん、デザイナーの石松あやさん(しまりすデザインセンター)、編集者の飛田による鼎談を企画しました。制作の裏話をどうぞお楽しみください!
(鼎談は2020年12月末、ZOOMにて行われたものです)


12冊同時進行が奪う体力(笑)

飛田(編集者)
12冊作るって、私たち、寄る年波がちょっとつらいですよね。次回、どうやって戦っていきましょうかね、年齢と。だって本当にすごいんだもん、この仕事。石井さん、これ24冊やってるの信じられない。

石井(著者)
いや、もう。

飛田
言葉も出ない(笑)。

石井
まだ回復しないですね。

飛田
3年後ってもう50に近くなっているわけじゃないですか。

石松(デザイナー)
私ちょうど50ですよ。今47歳なので。私が一番年上なんです。

飛田
私、3年後、48歳? アラフィフですよ。ページ薄くなってたりね、体力がなさすぎて(笑)。

石井
3年後だと、そもそも紙の本が出せるか、っていうことがわからないですね。

飛田
出せると思いたい。
3年前と何が変わりましたかね、コロナを除いて。

石井
私は仕事場がかわったので、環境は違いましたね。飛田さんだって会社つくってます。出版社が違いますから、それは面白いなと。

飛田
そうですね。(いちばん最初の2017-2020を出版した)6年前も、もう石井さんは京都にいらっしゃったんですもんね。

石井
2作目も辛かったですね……。しかし、今回は本当に、量の暴力で、また別の辛さがありました。内容については、前回よりは出すのがラクだったような気もします。ただとにかく、量がつらかったという。


プロローグの小さな物語

飛田
毎回プロローグの原稿をいただくのが、すごく楽しみでした。
変なこと聞きますけど、どうやって書いてるんですか? 机の前に座って、さあ獅子座のプロローグ書くぞ!ってあの物語が出てくるんですか? 

石井
今回は最初に「詩しばりでいくぞ」と決めていたので、まず本屋さんと古本屋さんに行って、使えそうなものをわーって買って、どれをどう料理するかを考えて、みたいな手順でした。(*)

*12冊すべてのプロローグに詩が引用されている。

飛田
この本と射手座がマッチングしてるみたいな、そんな感じでつくったんですか?

石井
頭の中にホロスコープを置いておいて、その状態であれこれ立ち読みしながら、ぴんときたのを採用していく、みたいな感じです。

飛田
そうとう知識量というか、詩のことをご存じないとできないことだなと思います。

石井
いや、そんなことないです。盗人みたいな感じですよね。タンスの引き出しをバンバン開けて、良さそうなものを物色していくような。

飛田
私は絶版のものは図書館で借りました。古い本も多くて。「蠍座」のプロローグの『若葉のうた』(金子光春)も図書館で借りて、水色の栞がもう水色じゃないの。焼けて白くなってて。

石井
あれ1冊全部、孫の話なんですよね。どれもすごくかわいい詩でした。

飛田
青カバさん(*)で、フェアをやってくれることになりました。新刊も古本もあそこは扱う書店なので。

*東京・駒込の本屋さん「BOOKS 青いカバ」では、プロローグに登場する詩集を取りそろえてフェアを開催中。
https://twitter.com/hippopotbase/status/1343383549315936258

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プロローグに引用された詩集の一部。

斬新な文字数調整案!?

飛田
プロローグの小説から、星の動きまで、内容の詰まった原稿だけど、最後はすごく短い時間で書いてらっしゃいましたよね、石井さん。天秤座あたりから、どんどん速くなっていく。でもそれいつもなんですよね。

石井
なぜか、原稿量も後の星座ほど多くなっていくんですよね。それでページ調整しなくちゃいけなくなって、「はじめに」「おわりに」を削ってください!と……

飛田
びっくりでした。「はじめに」と「おわりに」削ればちょうど12ページになる、と。

石井
誰も読んでないんじゃないかなと思って(笑)

飛田
めっちゃ斬新。びっくりした。

石井
なくても、気づかれないんじゃないかとか。すみません(笑)

飛田
いや、そうかな。けっこうぐっときますよ。知り合いの編集者は、「おわりに」の「占いははたして楽しいでしょうか」っていう問いに、びっくりしたと言ってました。その人は「あとがき」が好きなんですって。ちゃんと読んでるんですよ、みんな。

石井
書くのは好きです、はじめにとおわりに(笑)。

次回に続く

「3年の星占い2021-2023」の詳しい内容はこちら


★プロフィール★

石井ゆかり(著者)
ライター。星占いの記事やエッセイなどを執筆。
12星座別に書かれた「12星座シリーズ」(WAVE出版)は120万部を超えるベストセラーになった。『月で読む あしたの星占い』(すみれ書房)、『12星座』『星をさがす』(WAVE出版)、『禅語』『青い鳥の本』(パイインターナショナル)、『新装版 月のとびら』(CCCメディアハウス)、『星ダイアリー』(幻冬舎コミックス)ほか著書多数。
LINE公式ブログで毎日の占いを無料配信しているほか、インスタグラム(@ishiiyukari_inst)にて「お誕生日のプチ占い」を不定期掲載。
Webサイト「筋トレ」http://st.sakura.ne.jp/~iyukari/

石松あや(デザイナー)
グラフィックデザイナー。書籍のデザインを中心に、ポスター、ロゴマークなどグラフィックデザイン全般を手がける。ときどきイラスト。
グラフ株式会社、株式会社xenonを経て、2008年しまりすデザインセンター設立。
くいしんぼうの活版印刷愛好家でもある。乙女座。http://shimarisu-d.com/

飛田淳子(編集者)
実用書編集歴22年。出版社勤務を経て2018年12月にすみれ書房を創業。主な担当書籍に「12星座シリーズ」(石井ゆかり氏)、「男の子の育て方」「女の子の育て方」(諸富祥彦氏)、「家を買いたくなったら」(長谷川高氏)、「正しい家計管理」(林總氏)、「苔とあるく」(蟲文庫・田中美穂氏)、「自営業の老後」(上田惣子氏)など。お菓子が好きな二児の母。射手座。https://sumire-shobo.com/





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