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発達障害児を「ただのワガママ」にしない周囲の協力を求める重要性


私は、息子の許可のもとで学校のみでなく、付き合いの頻度が多いママさんにも息子の診断名と特性について簡単な説明をしています。

マレーシアのインターナショナルスクールでは、頻繁に生徒が入れ替わるため、子どもの周囲に常に新しいメンバーがいて・・毎年相手を選びながら説明させていただく感じです。

中には「差別的な考えの人も存在するから、言わない方が良いんじゃない?」と私のことを思った意見をくれた人もいました。

でもね、息子のことを伝えないと、息子は13歳にもなって自分の感情を人前でコントロールできない「危ない子」なんですよね・・。どう見ても。

例えば、こないだ友達とボーリングに行きました。

私は初めっからハラハラ・・
ボーリングって上手くいかないじゃないですか・・特に息子は不器用なので、ガーター連続なわけですよ。
これまで家族で数回チャレンジしたものの、息子がキレずにゲームを終えた経験はなく・・
本人が希望しても「友達とボーリング」は許可できない状態でした。

それが、その時の流れで(ボーリングと同じ建物にあった別のアクティビティに行く予定がクローズしていた)うっかり友達とボーリングになっちゃったわけです。

子どもたちは大喜びだったけど、私は脳内緊急事態。
ちょろっと息子を呼び出してゲームの前に感情コントロールについて、いつも以上に言い聞かせます。

結果的に、私は彼の成長を感じられました。
自分の悪いスコアへの不愉快を完全に隠すことはできないけれど、キレずに持ち堪えたし、一瞬席を外してみたり深呼吸や水を飲んだり、無理な笑顔を作ってみたり・・・
とにかく、彼なりに衝動性を抑える努力をしていることが分かりました。

でもね、知らない人が、「怒っているか・怒っていないか」でジャッジすれば「怒っている」に該当する態度です。

一緒にいた友達ママに「なぜ彼は怒っているの?」と聞かれたので、「彼は今ストレスを抑える努力をしているんだよ」と説明してみたけれど・・
「なんでボーリングでストレスを感じるのよ〜あはは」と、冗談だと思われてしまったようでした。

英語の会話だったから、余計に真意が伝わらなかったのかもしれないですね。

誤解を招かないために言っておきますが、私はそのママの一言は自然なものであり、微塵も嫌な気分にはなっていませんよ。
次の機会に診断名も含めてちゃんと説明しようと思います。

発達障害児の診断名や特性を周囲に説明するべきだと思う理由

さて、前置きが長かったですが・・
子どもの特性を周囲に伝えた方が良いと思う理由をまとめてみました。

子どもの特性による普通ではない行動を許容してもらう

今の息子の場合は

  • 「キレやすい」が改善したものの「不機嫌を隠せない」

  • 何もしない待ち時間に耐えられない

  • 基本的にソワソワウズウズしている

  • 初めて見る食べ物を口にできない(普通の子でもいるから問題なし?)

  • 特定の匂いが苦手(種類が大分減ったから問題なし?)

小さい頃はもっと困りごとばっかりだったけれど、現在はこのくらい。
大したことなさそうに見えるけれど、見た目がもう青年に近づいているので、「小さいからね」で許されることはなく、やっぱり目立ちます。

診断名と特性を伝えておけば、不思議な行動も「きっとそのせいなんだろうな〜」くらいで受け取ってもらえるんじゃないかなと考えます。

息子の努力とチャレンジを理解してもらえる

「怒りをコントロールするために何年も苦労している」なんて、感情コントロールができる子どもしか育ててなければ意味不明なわけです。

大半の子どもが低学年位までで身につけられる力だからね・・。

でもね、足に障がいを持つ方が何年もかけて歩く練習をするのと同じように、感情コントロールが苦手な子は人の何倍もの時間をかけて感情コントロールを学びます。

人から見たら「13歳にもなってボーリングで怒る?」と思うかもしれないけれど、これでも去年よりも一昨年よりも成長しているわけです。

しかし、知らなければ・・そう思ってしまうのも仕方ない。だって知らないんだもん。

診断名を聞いて離れる人との接点なんていらない

みんな自分の子どもが大切なので、離れてしまう相手もいるとは思います。
私は今のところ悲しい思いはしていないけれど、気付いてないだけかもしれないしね。

でもまぁ、仕方がないことです。そういう人は、そういう人生を歩んでいくんでしょう。

最優先すべきことは「発達障害児が生きやすいと感じられる環境づくり」そこをはっきりさせておけば、やるべきことが明確化すると思います。

ここで大きな問題として、絶対に縁が切れない・距離を取れない相手がそういう人(発達障害に差別的)だった場合、、、
今までも何回か経験はあるけど、日本の小学校の担任やその保護者など、期間限定の相手だったため、なんとか耐えられました。

じゃぁ・・上司や親、何年もずっと接点がある相手から理解を得られないとしたら・・う〜ん、難しいですね。
正直、親族だろうが距離を置く・・転職や転校を考える方が良いかもしれません。

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スミレ🇲🇾発達障害児支援士
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