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痛快!「お嬢さん放浪記」を読んで
「お嬢さん放浪記」という書籍をご存知でしょうか。
先日、たまたま自宅の近くで古本市が開催されていたので立ち寄ってみました。特段、欲しい本があったわけではなかったのですが、ふらっと立ち寄ったというわけです。
今では絶版となっている古い本が沢山並ぶその中に犬養道子さんの書籍「お嬢さん放浪記」を見つけました。
調べたところkindle版でも購入可能になっているようです。
実は、まだ三分の一ぐらいしか読み進めていないのですが、第一章で「痛快!」という言葉しか出てこないほどのエピソードに驚きました。
内容は、昭和23年に単身でアメリカのボストンに留学生として出発するところから、約10年間アメリカからヨーロッパに渡り数々の出会いと経験について書かれたものです。
まず、戦後間もない昭和23年のアメリカに渡られたことに驚きました。
その時代を経験していないので憶測でしかないのですが、その当時女性が一人で外国に渡るなど並大抵のことではないと思いました。勿論、犬養道子さんの家柄というのもあると思われますが、底知れぬ行動力を感じました。
アメリカに渡ってからがまた痛快で、お金が足りないからアルバイトをしようと考えるのですが、同じ境遇の留学生に何のアルバイトをしているか聞いたところ、「靴磨き」「きゅうりの収穫」などで、体を使う仕事だと余計にお腹が空いて食べ物にお金を使ってしまうので効率が悪いと考えて、「頭と使う仕事にしよう」と思いつく。
では、何をするのかというと、今の日本の状況をアメリカ人は知りたいのではないかと、講演をしようと考えるところがやはり並みの方ではないですね。そして、講演先を自力で探して、次から次へと講演会が決まり、当初のお金を稼ぐということは達成できた。
そうこうしている内に不運にも病に侵されてしまうのですね、サナトリウムでの療養が決まるのですが、医者に6年寝ていれば治ると言われ、落ち込むのですが、アメリカ人はオーバー気味に言うところがあると考え、恐らく半分の3年だろうと考える、一旦落ち込んで気持ちも晴れやかになっていく。
全てが前向きのような方です。
そして、サナトリウムでの生活でも療養に必要なお金を稼がないといけないと考えます。
そこで、たまたま病室に来た軍人にパラシュートの紐をもらい、それを編んでベルトを作る。そのベルトが人気となり高く買ってもらえるようになる。同じく療養している人に編むのを手伝ってもらい、あっという間に経営者のようになっていく。手伝ってくれた方に給料を支払うようになるのですね。
そして、次は十字架を作ることにして、早々に広告を打つことにする。まだ出来てもいないうちに注文が入るという結果となる。まず、療養施設から広告を打つということ自体がものすごい行動力だと感心しました。
育ち、家柄が違うとはいえこのバイタリティはものすごいです。
今その続きを読んでいますが、その後も痛快と感動ありの物語となっています。
是非一度読んでみてください!
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