”吟遊詩人” ~世界一周旅日記~ バングラデシュ編 【第六章:第9話】雲と地平線の間
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7/10(吟遊詩人)
[吟遊詩人]
ここバングラディッシュには吟遊詩人が存在している。
楽器とバッグを背負い、
長い髪にヒゲ。
赤、黒、白の長い衣をまとい、
演奏や作詞、作曲を生活とする。
数珠やロザリオの変わりに楽器を持ち、
祈りや修行の手段として歌を持つ。
このイスラムにもヒンドゥーにもとらわれない歌う宗教家達をバウルと呼ぶ。
バウルの中でも名高い人は、
地元ではグルとして神のように崇められ、
迷える村人に癒しを与えている。
今回、
バウル音楽のCDを手に入れたり、
その歌う姿をテレビで見ることはできた。
だが、残念ながら直接出会うことはなかった。
話は変わって、
インドの右上。
コルカタからさらに上に行くと、
紅茶の産地として有名なダージリンがある。
そのまた上にシッキムという州がある。
この地域は以前、
チベット文化の影響を受けたシッキム王国という1つの国だった。
しかし1973年インドに併合され、
現在、インドのシッキム州となっている。
これから、
ちょうど旅の10カ国目(重複訪問はカウントに入れていない。)
となったバングラディシュを去り、
インドのシッキム州を目指そうと思う。
最後に、
吟遊詩人、
バウルの中でも一番有名なラロン(1774~1890)が残した歌の歌詞を載せて、
バングラディシュの旅を終了とする。
『
カースト、カースト、と、ほざきやがる
おかしな世の中だ
誰もがカーストの虜で、真実に目を向けるヤツはいない
お前が生まれた日、カーストなんてものを持っていたのか
ここに来て、一体どんなカーストをつかんだ
去って行く日は、どんなカーストになるつもりなんだ
ちゃんと考えて答えてくれ
バラモン、チョンダル、チャマル、ムチ
全てのカーストの人間が同じ水で清められるのに
皆この事実から目を背けようとする
死の迎えからは誰一人逃れなれないのだ
隠れて売春婦のところで飯を喰ったからって
宗教上何か障りがあるのか
ラロンは考える、カーストって何だ、と
この悩みからは抜けだせそうにない
』
※カースト‥きびしい身分制度。
職業を世襲し、他のカーストとの通婚、共同飲食などを禁止。
現在、和らいではきているものの、
奴隷や奴隷以下の身分も存在し、
その差別が問題となっている。
バラモン‥神官
チョンダル‥不可触民
チャマル‥靴職人
ムチ‥靴なめし職人
<次号の旅日記は1月24日です!>
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