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ベルリンの陶芸家 #2
レジャネ・クレトー(Réjane Créteau)
シンプルだからこそ光る陶器たち
私が彼女の陶器に惹かれたのは、卓越したセンスを感じさせる色付け、シンプルな形、そして繊細なまでに薄い作りである。彼女のアテリエのウィンドウには、同じデザインの花器が大小さまざまなサイズで20〜30個ほど並べられていて、それらは同じ色で統一されている。しかし、サイズが異なり、さらに僅かではあるが色にも微妙な違いがあるため、私にはまるでおしゃれになったミニオンのように映る。
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彼女の創作のモットーは「素朴でありのままの形を、そして軽やかさを追求すること」です。「必要ないものを省くことで、さらなるインスピレーションが生まれ、創造の余地が広がるのです」。むむむ。いけばなの精神に通じるものがあるようだ。(La Récréation | Der Tagesspiegel August 15, 2013)
レジャネさんはドイツ語を学ぶため、90年代にフランスからベルリンに住み始めた。カルチャースクールで陶芸に出会い、一度は故郷のフランスに戻ったものの、ベルリンで陶芸を職業にしたいという思いが募り、2009年にフリードリヒスハインのクロッセナー通り(Krossener Straße)に工房を開いた。
この決断をしたのは43歳ごろ。中高年に差し掛かる時期に天職に巡り会ったということか。こういう話しは本当に励みになる。
天職に恵まれなくてもずっと走り続けたいと思う今日この頃。
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www.larecreation.de
Krossener Straße 34, 10245 Berlin