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小さな蚤の市&掘り出し物市〜北鎌倉空き家再生プロジェクトno.4〜
残されたモノを捨てずに活かすには
おじいちゃんが住んでいたままの状態で放置されていた空き家、中にはまだ使えるモノ、新品のモノ、好きな人がいそうなモノが大量に残されていました。残置物処理、と言うと一般的には根こそぎ捨ててしまうのでしょう。でもただ捨てるにはもったいない。どうにかしたい。
そこで近所の古道具屋の友人に声をかけたのですが、そのお店に置いてもらえるモノ以外はこの空き家からどんどん持っていってもらえるような方法を考えました。
ヒントは数年前に三軒茶屋の元お医者さんの自宅兼診療所で開催された「掘り出し物市」です。建物や内装も凝った作りで、その中に趣味のいい骨董品や生活用品が並べられ、入場者は建物内を自分で歩きながら欲しいモノを受付に持って行き、自分でつけた値段をお支払いする、というものでした。宝探し感満載で、古い建物・モノ好きとしてはものすごく興奮して夢中で見て回ったのを覚えています。
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多くの人に来てもらいたい
イベント名は
『sukima_jikan小さな蚤の市
&北鎌倉空き家再生PJ 掘り出し物市』
古道具屋の友人sukima_jikanの築100年近い縁側のある古民家と、築65年の空き家の2つの会場で同時開催することにしました。
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掘り出し物市の方は、
・なるべく多くの人にこのプロジェクトのことを知ってもらいたい
・なるべく多くのモノを引き取ってもらいたい
・空き家再生プロジェクトを手伝ってくれる人も探したい
という目的がありました。
そこでお代は
「改修費用のご寄付として何かしらの形で。片付けや改修の作業手伝い、物々交換、相模湾地域通貨『菌kin』、はたまた現金でも大歓迎。ご自身が感じた価値で。」としました。
告知は近所の掲示板、近所の人達が登録しているメーリングリスト、LINEグループ、Facebookの公開イベント、相模湾地域通貨『菌kin』のFacebook交流グループなどです。
残されたモノ達を綺麗にして、荒れた家の中も掃除し、種類ごとにディスプレイも考えました。こちらも古道具屋さんみたいじゃない!?と盛り上がりながら当日を迎えました。
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沢山のモノが旅立ち、手にしたもの
当日は近所の人達、Facebookでお友達になっていたけど1〜2度会っただけの人、地域通貨『菌kin』を使っている似たような価値観を持った人など、2日で40組くらいの人に来ていただきました。
初めて古民家改修のワークショップに参加した時に一度だけお会いした設計事務所の方が、はるばる遊びに来てくれたり。
ご近所さんで、面白い!手伝います!と興味を持ってくれた人がいたり。
持って帰るモノの写真を撮らせていただきどうしてそれらを選んだのかのエピソードをきいたのですが、これがまたその人らしさが表れていてとても面白かった。
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ご近所の相談役みたいなおじいちゃんが来てくれて、
「これもらってっていいか??このカメラはおれが若い頃、喉から手が出るほど欲しくて欲しくてついに手に入れられなかったカメラなんだ。当時の給料の3年分だった。」と言いながら愛おしそうにボロボロのカメラを持って帰ってくれたり。
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小5の時から知ってる男の子が4月から入学する高校の制服のネクタイを留めるピンを探しに来たり。
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私達の発信をいろいろな面で受け取ってくれて、それぞれの人の感性で楽しんでくれたことも嬉しかった。
またこの人はこういう所に興味を持ってくれてるとか、こういう部分で協力してくれそうだ、ということも分かったりして、今後プロジェクトを進めていくのに勇気が出ました。
沢山のモノ達がそれを欲しいと思ってくれる人の元へと旅立ち、私達は沢山のご縁をいただきました。この家を相続した家族にとっては価値が無いと放置されていたモノや家も、他の人にとっては価値があることもある。
スピードや簡単さだけを求めず、活かせるモノは活かしていきたい、と改めて思った経験でした。
空き家再生、まだまだ続きます。