Lifestyle:一人にならないと寝られない人は、何としてでもその環境を確保する。
睡眠において、人には大きく分けて2通りある。
周りに人がいても普段通りに寝られる人と、周りに人がいると中々寝られない人だ。
概して、兄弟がいて小さい頃から同じ部屋だったという人は前者であり
一人っ子・ないしいても年が離れており一人部屋だったという人は後者だ。
ここで大切なのは、
「たまになら」ではなく「毎日」の話をしているということだ。
家族旅行や修学旅行・合宿などのそれ自体が楽しい非日常のものや
飛行機の国際線や深夜バスなどの単発・一回限りのものであれば
ある程度割り切って周りに人がいる中でも寝られる人は多いだろう。
だが、それが毎日になるとどうか。
どんなに疲れている日でも、どんなに静かに寝たい日でも、必ず同じ空間に他人がいる。
しかも留学先で同じ空間で寝る可能性のある人は
長い間家族として付き合ってきた人間ではなく、
どんなに長くてもせいぜい数年の付き合いである知人・友人である。
こういう文章を書く以上は正直に告白しなければならないが、
私にはこれがたまらなく苦痛に感じる日が少なくなかった。
「ちょっと一人で寝させてくれよ」と思っても、すぐそこにいる。
ちょっと物音がしたり、スマホの光が天井を照らすだけでも無理なのだ。
「でもそういう人は耳栓をしたり、アイマスクをしたりすればいいのでは?」
と思われる人もいるかもしれないが、
私のように毎晩寝るときにすぐそばに他人がいるということ自体が既に苦痛という留学生がいるのだ。
これは私以外にも複数いることをこれまで一次情報で確認している(やはり一人っ子の人が大半だった)。
私が直接見たことがある例だと
寮の二人部屋に住んでいて自分のベッドにテントのようなものを張って密閉していた人がいたが
(これは流石にルームメイトからの印象が悪いからできる人を選ぶ)
今ならその人の気持ちも理解できる。
無理なものは無理なのだ。
そうである以上は、最悪たまにでもいいから
なんとしてでも一人だけで寝られる環境を作らなければならない。
方法はいくつかある。
シングル(一人部屋)にする。
シングルがない場合は、シングルがある寮や提携アパートにする。
アメリカの学生寮や提携アパートによくあるスタイルとして、
何人かで使う共用スペースはあるけれど個室もしっかりあるというものがある。
その場合は寝るときに一人になることができる。
こういう寮やアパートがあるかどうかは事前にしっかりチェックするべきだ。
それすらも一切なく、かつどうしても耐えられないという場合は
最終手段として地元のホテルやモーテルがある。
決して連発できるわけではないのは言うまでもないが、たまのご褒美としては最適だろう。
寮部屋のものよりも大きくてフカフカのベッドを個室で確保することができる。
その上大抵の部屋には浴槽があるから、やろうと思えば入浴することだって可能だ。
現に私自身も、シングルに移る前の時期には月に1〜2回程度の頻度でこれを利用していた。
アメリカのモーテルであれば、素泊まりなら探せば一泊30ドル台から部屋が確保できる。
それで一人で寝られるのだから安いものだ。
とりわけこれまで一人で寝ることが当たり前だった人は、
留学先でも「一人で寝られる環境」をなんとしてでも確保することだ。
そうでないと毎日寝るたびにストレスになって大変なことになる。
…筆者、透佳(スミカ)