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Entrance Exams: 過去問を解きまくっているのに偏差値が伸びないのは、消化不良。

塾にわざわざ通う生徒には、努力家タイプが多いです。

そうでなければ、学校が終わって疲れている夜の時間帯にコンスタントに毎週通って

それに加えて塾の勉強の予習・復習をこなせるわけがありません。

程度は個人差があるにせよ、

「様々な理由があって、勉強したくてわざわざこうして足を運んでいる」

という真面目な生徒が大半です。

自分が指導した以上は、こうした頑張り屋さんの生徒たちには

必ず成績や偏差値を上げて欲しい・合格して欲しいと願うのが講師です。

そのためにどの塾講師も持てる力を全て使って指導にあたります。

ですが、現実は全て理想通りには進みません。

「頑張っているのに、中々それが偏差値に表れてこない」

という生徒もこれまで私は数多く見てきました。

中3の場合は、

「過去問は言われた通りに解いているんですけど、中々学力が上がらなくて…」

という生徒も決して少なくありません。

過去問で大切なことは、きっちり消化することです。

しっかり噛んで、消化して、自分の体の一部として取り入れることです。

つまり、一つ解き終わるたびに

「こんな単語を学びました」「こんな構文を学びました」

という発見があり、かつ今からそれを記憶していかなければ意味がないのです。

ここが案外落とし穴です。

解ききって、答え合わせをして点数を出して、「ああ疲れた」で終わってしまうのです。

これでは意味がありません。

過去問に取り組むということは、

  • 解いてみる

  • 答え合わせをする/点数を出す

恐らくここまでは誰でもやっていますが、

  • 出てきた「分からない単語」を一つ一つ調べてノートにとる

  • 和訳できなかった・よく分からなかった文章の意味を調べる
    (自力で分からなかったら講師に聞く)

  • 解き直しをして、「どうして間違えてしまったのか」
    「では次はどうすればいいのか」をノートにまとめる

ここまでしっかりやりきっている人は全員ではありません。

点数を出した段階でただでさえ打ちひしがれて

「今のオレにはこれぐらいの力しかないのか…」

とショックを受けているのに、

その問題を解き直すということは自ら望んで2回殺されにいくようなものです。

やりたくない気持ちも痛いほどよく分かります。

ですが、ここで粘れるかどうかが合格するか否かを分けます。

ゲームでいえば、ここまでやり切って初めて「経験値」が入ると考えてください。

その途中で切り上げても、時間と体力が奪われるだけで終わってしまいます。

今の自分がいかにダメであるかを冷静に分析することが必要です。

こんなことを自前でやるメンタルを持ち合わせてないからこそ、

過半数の学生は学習塾にその分析を外注するのです。

真剣に頼めば、塾講師は真剣に答案分析をしてくれます。

その上で、「こういうのはできた?」「こういう考え方はしていた?」

と次々と生徒に質問が飛んできます。

ズバリ弱点を指摘してくれているのです。

受け止めるのは苦痛を伴いますが、甘んじて受け止めましょう。

それができなければ、ずっと消化不良で報われないままです。


…筆者、透佳(スミカ)


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