School Exams: 学校のテストレベルで苦戦する場合は、やっぱり個別指導の塾が一番。
全ての塾には役割があって、そこには上下関係などない…
という綺麗事は一旦脇に置いておきましょう。
学習塾には明確な「ランク」があります。
「2」の成績を「3」にするための塾と、
「5」の成績を「測定不能」にするための塾とでは文字通り世界が違います。
後者の方が上です。
あえてハッキリと言い切りました。
その上で一つ付け加えておきたいことは、後者の塾が合わない生徒です。
率直に申し上げて、
学校のテストレベルで苦戦している生徒がこのランクの塾に入るのは無理です。
もし何かの間違いで入れたとしても、1日目からついていけなくなります。
私は前者の塾と後者の塾、両方で指導経験があります。
前者の塾のイメージはつきやすいでしょうから、後者の塾の話をしましょう。
こういった塾に通う生徒の特徴は大きく分けて以下3つです。
学校は休憩場所
先生/講師よりも頭が良い
「早慶=偏差値50、MARCHは中堅」だと本気で思っている
まず一つ目に、本当にできる子にとって学校は休憩場所です。
とりわけ公立中学校から最難関私立高校受験を目指すような生徒にこのタイプが多いです。
今学校でやっているようなことは、下手したら1年以上前にとっくに塾でやっています。
先取りとかそういう次元の話ではありません。
逆に先取りしすぎて、思い出すのに少し時間がかかるくらいです。
授業ではもう既に完璧に理解していることしか出てこないので、退屈で仕方ありません。
こっそり内職(先生に隠れて授業中に自習すること)に勤しむか、
「オレだったらこうやって教えるだろうなあ」
「こんな苦労があるなんて先生も大変だなあ」と超・上から目線で授業を観察・分析します。
そして二つ目ですが、これは他ならぬ私自身が講師として気付かされる出来事がありました。
仕事柄、開成高校の英語の過去問を解くことがよくあります。
あまり大声ではいいづらいですが、
私が授業前に時間無制限でムキになって解いた結果の点数よりも
生徒が塾での授業内で演習としてサッと解いた点数の方が高いのです。
こんなことは一度や二度ではありません。
ハッキリいって科目単位では既に抜かれているのです。
もうこの子達に私から教えることは何もないのではないか、と怖くなります。
私ですらそうなのですから、公立の中学校の先生の学力などは完璧に抜いているでしょう。
下手したらその先生よりも教えるのが上手い可能性すらあります。
こういった超・優等生が先生に嫌われて
「5」ではなく「4」をつけられることがあるのは、これが理由です。
自分より遥かに若いのに遥かに頭の良い人を目の前にして、ビビってしまったのです。
それ以外の理由は一切存在しません。
そして最後に、彼らにとって早慶は「通過点」です。
MARCHに至っては志望すらしていません。
視界に入っていないのです。
あれだけ私が血眼になって勉強してダメだったMARCHがラクラクで
しかも全くもって興味がないのか…と思いました。
世界が違いすぎるのです。
こういった人たちが通うべき塾と、学校のテストで苦戦する人たちが通うべき塾は別です。
どれだけ「私はそこまで頭が悪くない」と思っても、打ちのめされます。
打ちのめされるどころか、そのまま精神的に再起不能になる可能性があります。
それであれば、個別指導の塾でまったりマイペースで勉強する方が幸せです。
今取り上げてきたような塾では、学校の定期テスト対策などは行われません。
「そんなのは自分でやっておいてね」というわけです。
そういった意味では「全ての塾には役割がある」というのは正しいのかもしれません。
…筆者、透佳(スミカ)