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Listening:「聴き取れない」のではなく、最初から発音していないこともある。

ここでは、弱形と音声連結という2つのルールを紹介します。

いずれも、学校英語では日本人がほぼ習っていなかった分野・・・

と言いたいところですが、実は現行の学校の教科書にはこれらのルールがちゃんと載っています。

(実際に教師が取り扱うかどうかは別ですが・・・。)

この2つのルールに共通するのは、

習った通りの発音でいつもネイティブが話してくれるとは限らない

ということです。

ここが日本語と英語との大きな違いの一つです。

日本語の場合、略すと言っても母音(あいうえお)まで略すことはありません。

それでは全く別の言葉になってしまうからです。

ですが、英語は別です。

アルファベットが26文字しかない分、「基本通り」ではない発音も数多く存在します。

まずは、弱形です。

代表的な言葉は「ロックンロール」です。

英語にするとrock ‘n’ rollです。

ですが厳密にはrock and rollです。

「and」と言うべきところを、「’n’」で済ませてしまうのです。

ハワイ発のパンケーキ屋さんで日本にも進出しているエッグスンシングスというお店があります。

これはEggs ‘n Thingsと書きますが、この’nも本来はandです。

「エッグスアンド」と言うのが長くて面倒なため、「エッグスン」とします。

短くしても文章全体の意味としてさほど影響がないものはこうやって発音を省きます。

そして音声連結(リンキング)です。

「Put your hands up」が分かりやすい例でしょう。

わざわざ「プット ヨァ ハンズ アップ」なんて一つずつ読みません。

そんなテンポではダンスフロアが盛り下がってしまいます。

そこで「プッチョァ ハンザップ」とputとyour、handとupの間をそれぞれ繋げてしまうのです。

これも日本語にはない概念です。

日本語は、どんなに早口でも文字ごとの発音が変わったり繋がったりしません。

全ての言葉が母音を含んでいるからです。

ですが英語は、母音(あいうえお)と子音(それ以外)の発音がそれぞれバラバラに存在するため、繋げてしまうことができます。

これは日本語では説明できない理屈なので、英語に触れながら学ぶしかありません。

最強なのは洋楽です。

英語の歌を聞くと、「歌詞通りに歌っていない!」と思うことの連続です。

ですが、その感覚や仕組みを理解しておくことが特に留学には不可欠です。


…筆者、透佳(スミカ)


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