Entrance Exams: 過去問はとりあえず買って枕元に置いておくだけでも効果がある。
たとえ塾に通っていたとしても、第一志望の過去問問題集は自腹で買っておくべきです。
もちろん縁起物ということもあります。
毎日第一志望の学校名を必ず視界に入れることによって、潜在意識に刻みつける効果もあります。
とはいえ、第一志望の過去問を買ってもそれを開くのは中々億劫です。
もしその中身を読んで、全然解けなさそうであれば
それは現在の自分の力をやんわりと全否定されているのと同じです。
「あなたが読むにはまだ早いですよ」と。
ですが、私はそれでも過去問を買っておくべきだと思います。
その年の最新年度版が出たら買って、とりあえず枕元に置いておくのです。
大事なことなので繰り返しますが、枕元です。
勉強机の、それもいつでも取り出せるようなところに置いてはいけません。
真剣に読もうとするから、真剣に悩むことになるのです。
それであれば枕元に転がしておいて、寝る前のちょっと5分だけ目を通すことです。
「こんなテストがあるなんて世の中大変だなあ」くらいの他人事でいいのです。
寝る前のちょっと5分スマホをいじるよりも、ずっと健全です。
気が付いたら寝てしまう・寝付きがよくなるという効果もあります。
一番のメリットは、
「あぁ、最終的には自分はここまで成長している必要があるんだな」
と自分の頭に日々刷り込んでいくことです。
「そのためには、今週はとりあえずこの宿題をできるようにしておかないとなあ」
「この夏休みは、大問1から3だけでも対抗できるように力をつけないとなあ」
と勇気をもらえます。
長い受験勉強期間の中で、こうしてやる気をチャージできる機会は大変貴重です。
模試で高い偏差値をとっても、美味しいものを食べても、ディズニーランドに行っても、
確かに瞬間的な「やる気」はもらえるかもしれませんが
それは過ぎ去ってしまえば「もう終わったこと」になってしまいます。
ですが、過去問からもらえるエネルギーは試験当日の日までずっと有効です。
やる気が継続するのです。
たまには「こんな問題解けるわけないだろう」と落ち込み気味になる日もあるでしょう。
たまには「お!この一問だけならいけるかも」と浮かれ気味になる日もあるでしょう。
それでいいのです。
そうやって一喜一憂しながらも、過去問は受験当日まで
ずっと隣に何も言わずにそばにいてくれる「お守り」になります。
よく、それまで散々やり込んでボロボロになった英単語帳を
受験会場にお守りとしてカバンの中に忍ばせていく受験生がいますが、
本質的にはそれと同じです。
あれとの違いは、過去問は重いので枕元に置いておくことです。
毎晩いっしょに寝て、気が向いたらふっと読んでみるのです。
それだけで、他のどこからも得られない勇気とやる気が湧いてきます。
こういう過去問の使い方もあるのです。
…筆者、透佳(スミカ)