Caution: ゲームはどハマりするのは禁物だが、我慢も同様に禁物。
親御さんと面談や電話をしていると、たまにこういった相談を受けます。
「ウチの子、家ではゲームしてばかりなんですが…」
もちろん、建前上・会社を背負って発言している以上「別にいいと思いますよ」とは言えず
「適度に控えて頂ければ。ですが今は宿題も出ているので大丈夫かと」
といった無難なアドバイスに落ち着いてしまいます。
ここではそんな悩みに対して、本音のアドバイスをします。
ゲームは絶対に取り上げてはいけません。
自由に、好きなようにやらせるべきです。
別にゲーム漬けにしろと言っているわけではありません。
本人がやりたいと思う限り、やりたいと思う分だけやらせてあげればいいのです。
ここで過半数の親御さんは、何としてでも子供からゲームを取り上げようと努力します。
子供がゲームを取り上げられたらどうなるでしょうか。
ゲームを諦めて、勉強に集中するのではありません。
どんな手段を使ってでもゲームをしようとするのです。
やらせてもらえなかった分を、なんとしてでも取り返そうとします。
私自身もかつて、人のことは言えない中々のゲーマーだった自負があります。
学生自体、お小遣いをほぼ全額へそくりに回して
貯めたお金で最新ゲーム機やゲームソフトを買うのが最上の喜びでした。
少なくとも「パワプロ」と「プロスピ」はもう学生時代で一生分遊んだ自信があります。
人生で一回だけ、親からゲームを取り上げられたことがありました。
「このままではウチの子はダメな子になってしまう」と。
その結果どうなったでしょうか。
携帯ゲーム(当時はスマホではない)にビックリするぐらい課金したのです。
ですが、不思議と怒られませんでした。
それ以来、私はゲームを「やるな」と言われたことは一度もありません。
後から思えば、あれが良かったような気がするのです。
あれだけ好きにゲームをやっているのだから、たまには気晴らしで勉強でもするかという気になるのです。
普通の人は、勉強がメインでゲームは息抜きだと思っています。
私は逆でした。
完全にゲームがメインで、勉強はその息抜きにやっていました。
「これだけゲームをやらせてもらっているのだから、勉強しないのはどこか申し訳ない」
という雰囲気を当時の私の家族全員で作っていたような感覚があります。
もちろん、無条件で動物のように遊びまくっていたわけではありません。
一つだけ条件をつけられていました。
それは学校の宿題や塾の宿題・担当の家事など、やるべきことをやったらその後は自由でいい
ということです。
私の場合は塾に通っていたので、塾にいる間に全速力で宿題を終わらせました。
そして家に帰ったら身の回りのことをサッと済ませ、颯爽とゲーム機の電源をつけていました。
「やるべきことはやった」という自負があるので、後ろめたさもありませんでした。
おかげさまで、「ポケモン」はほぼ全世代リアルタイムでプレイできました。
ここで大切なことは、「ゲームは1日30分まで」といった縛りを設けようとしないことです。
どうせ守りません。
無理に守らせようとすると、それこそ戦争になってしまいます。
「やるべきことを最初にやって、その後でやる」というルールにすればいいのです。
これなら誰にも文句を言われる筋合いはありません。
ゲームを下手に禁止しようとすると、子供のやる気が根本的にダウンします。
それを避けるためにも、やるべきことをやったら後は放任でいいのです。
心配しなくても学生は眠くなるのが早いですから、眠くなったらさっさと寝ます。
もちろん、学校や塾にゲーム機を持っていくようなことをしたらそれは叱りましょう。
こうしてうまくゲームと付き合っていくのです。
…筆者、透佳(スミカ)