Foundation: 一日で大量にやろうとするから挫折するのであって、毎日小分けに勉強すればいい。
仕事柄、「講習」に携わることがよくあります。
夏期講習を筆頭に、春期講習・冬期講習・直前期講習…など
学習塾には「講習」と名のついたイベントが定期的にあります。
こういった講習では、例えば夏だと1ヶ月半といった長い期間
生徒が腰を据えて勉強をすることになります。
あえてここでは、講習の良い点にだけ目を向けてみようと思います。
一つ素晴らしいのは、絶対に一発逆転できない点です。
これまで指導側として何度も講習に携わってきましたが、
それまでサボってきた生徒が最終日近くになって
「よし!今から取り戻そう!」
とようやく重い腰を上げても絶対に間に合わないのが素晴らしいところです。
講習初日からコツコツ頑張ってきた生徒にはもう一生追いつけません。
こういう話をするとすぐに
「でも講習で追いつけなくても、その後死ぬ気で勉強するから大丈夫です!」
という人が登場します。
講習で頑張れた人というのは、講習が終わっても同じように頑張り続けます。
なので講習終わりから頑張っても物理的に追いつけないのです。
ここで私は努力嫌いな人を地獄に落としたいのではありません。
むしろ逆です。
努力が嫌いであるからこそ、毎日少しずつ努力をしておこうと言いたいのです。
なぜ勉強が辛いかといえば、なんといっても溜めてしまうからです。
もらった初日の夜にやっておけば最低限の負担で済んでいたものを、
「○○が終わってからやろう」
「時間ができたらやろう」
とやっているからどんどん積み上がっていきます。
そうして累積した量に圧倒されてしまって、結局手につきません。
今まで1キロも走ったこともない人が、いきなりフルマラソンは走れません。
いきなり42キロも走ろうとするから辛いのです。
毎日1キロでいいから、毎日走ることです。
1キロでもキツいという人は、自分なりに減らしても問題ありません。
とにかく「毎日続ける」というのが大事なのです。
ここで
「でも土日は…」
「部活は…」
「夜は遅くなるから…」
といった一切の言い訳はナシです。
できる子というのは、忙しい中で忙しいなりに毎日勉強時間を確保しています。
勉強を第一優先事項にしているからです。
あらゆるビジネス本や自己啓発本に書かれていることですが、
「時間がない」というのは「優先度が低い」からです。
忙しいからといって、毎日全く寝ない人はいないでしょう。
忙しいからといって、毎日全く食事を摂らない人はいないでしょう。
忙しいからといって、毎日全く働かない人は(社会人では)いないでしょう。
それはそれだけ、日常における優先順位が高いからです。
この優先順位の1位とは言わずとも、トップ層に勉強を入れればいいのです。
それを習慣化と呼びます。
ここだけの話、勉強が習慣化できるだけで上位1割に入ります。
残りの9割は「勉強し続ける」というのが何よりも嫌いで勝手に落ちていくからです。
ここで変われれば、あとは放っておいても好転します。
…筆者、透佳(スミカ)