Prologue:ウィズ・アフターコロナだからこそ、これから海外留学は「最強」になる。
とある留学エージェントが、こうボヤきました。
『まあ、このコロナ禍だからね。こんな中で海外留学に行こうだなんて相当な奇特だね』
彼は半ば留学事業に見切りをつけ、他の国内事業で当分の間を乗り切っていく算段をしていました。
新型コロナウイルスの影響は数多くあれど、総じて
「絶対にないと死んでしまう、というほどでもないもの」はごっそり奪われた
と言って良いでしょう。
その最たるものが、実は海外留学なのです。
荷造りをする。空港に行く。飛行機に乗る。現地の学校まで行く。授業を受ける。現地で生活をする。
リターンはともかくとして、リスクが大きすぎる
と大多数の人は判断し、その結果新規の海外留学者数は現在激減しています。
激減どころか、かのエージェントのように文字通りゼロになってしまったケースも少なくありません。
「こんな時にわざわざ行ってどうするんだ」
それは確かに正論です。
しかし歴史を紐解くと、海外留学とは昔からそういうものだったことが分かります。
「渡航中に荒波に飲まれて死ぬかもしれない」
古来の仏教留学では、毎年数えきれない数の日本人が異国の地を見ることなく不慮の事故で亡くなっていました。
「何かの事情で、もう二度と母国に帰れないかもしれない」
偶然の漂流という形で唐朝の高官まで上り詰めた阿倍仲麻呂は、とうとう日本に戻ることなくその生涯を閉じました。
「期待通りの学びを得て帰ってくるという保証もない」
かの夏目漱石がイギリス留学で見つけた結論は、「この道行き止まり」でした。
そんな「リスクの極地」であり続けてきたのが、海外留学です。
ですが、それだけのリスクを孕んでいるだけあってリターンもまた強大です。
全く異なる環境に身を置くことによって、文字通り人生がガラッと変わります。
「現地民の一人として、目の前の全てから学ぶ」という行為でしか得られないものが確かにあります。
それは、日本という一つの国にいるうちは絶対に手に入れることができないものです。
もちろん、「さあ積極的に身体を危険に晒しましょう」と言うつもりはありません。
ですが、これからますます海外留学が「奇特」として見られるようになる未来の時代に、
かつての偉人たちのような「挑戦者」として攻めてみませんか。
海外留学には、その価値があると信じています。
こんな今だからこそ、「最高の留学のつくり方」を考えてみませんか。
文字通り、あなたの人生を最高のものにしていくために。
...筆者、透佳(スミカ)
(『最高の留学のつくり方 How to Create Best Study Abroad』)