「目的」は具体的に議論してはいけない
社会人であれば、目的意識が大切なのは誰もが認識していることです。
目的がないと行動が具体化しないし、方向性も揃いません。
だから、目的を常に意識して議論する必要があるのですが、その目的自体は具体的に議論してはいけないと気付かされました。
つまり、抽象的に議論する必要があるということです。
どういうことかピンと来ない方もいると思うので、具体例を交えて書いていきます。
目次
1.なぜ抽象的に議論しないといけないのか?
2.目的が抽象的だとどういう点で良いのか?
3.抽象的に議論するためには何が必要なのか?
1.なぜ抽象的に議論しないといけないのか?
「目的はなんですか?」という問いに対して、答えはできる限り抽象的であるべきと思っています。
なぜなら、抽象的であればあるほどゴールまでの見通しが明確になるからです。
目的が少しでも具体的になってしまうと、その目的は手段や過程へとすり替わってしまい、方向性がブレてしまいます。
さらに言うと、物事は逆算して考えるべきですが、目的が具体的になった瞬間、逆算思考じゃなくなるのです。
2.目的が抽象的だとどういう点で良いのか?
どういうことか。
少し事例も混ぜながら説明していきます。
たとえば、新規事業を立ち上げるとき。
まずアイデアありきだとは思いますが、必ず目的は議論されるでしょう。
「その新規事業は、何のためにやるんですか?」
その問いに対する答え方で、その人が目的を意識しているのか、手段を意識しているのか、過程を意識しているのかが分かれます。
目的を意識している人は、
「○○を△△したいから」
手段を意識している人は、
「○○を△△として使いたいから」
過程を意識している人は、
「○○が△△になればいいから」
もう少しわかりやすくするため、具体的なワードを出してみます。
たとえば、靴を作るメーカーなら、
目的は、
「世界中の人の健康を支えたい」
とかですかね。
手段は、
「世界中の人に靴を履いてほしい」
過程は、
「世界中の店に靴が並んでほしい」
となるのでしょうか。
自分でもわかりやすい説明だと思いましたが、いかがでしょうか。
「世界中の人に靴を履いてほしいから、世界中の店に靴を並べたい。
そうすることで世界中の人が靴を買ってくれて、世界中の人の健康を支えられる。」
ストーリーにしてみるとこんな感じです。
このストーリーは、目的から逆算しないと成立しません。
かつ、目的が少しでも具体的だと、それは手段や過程にすり替わってしまうのです。
つまり、目的が抽象的であればあるほどストーリーを意識しやすくなるのです。
3.抽象的に議論するためには何が必要なのか?
以上の例で考えると、目的はできるだけ抽象的であるべきとご理解いただけるかと思います。
「人を笑顔にする」ぐらい、抽象的でいいと思っています。
「え?どういうこと?」ってツッコみたくなるぐらい。
そのぐらい抽象的だからこそ、手段や過程がかなり具体的なパーツとなって、行動しやすくなるのです。
だから、必要なのは抽象議論。
具体的なトピックは全部抜きにして、絵空事を語り合う機会があるといいでしょう。
「○○できたらいいよね」だとまだまだ具体的。
「○○であってほしい」というレイヤーまで具体度を落とす、つまり抽象度を上げる議論をしたいですね。
では、抽象議論をするためには何が必要なのか?
それは追々書くことにします。
これだけで一記事書けるぐらいのネタがあるので。
最後に
目的を明確にするため、それ以前に目的が目的であるためには、抽象的に議論する必要がある。
今自分が話していることが抽象的なのか具体的なのか。
それを意識すると、目的に早くたどり着けるのでしょう。
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