平等と公平の違い
「平等」と「公平」の違い、あなたは説明できますか?
僕はできません。
考えても考えても、明確な答えは出てきませんでした。
ですが、答えは出せなくとも仮説を立てることはできます。
仮説と検証を繰り返す。人間に与えられた永遠に飽きない遊びです。
なので、僕なりに「平等」と「公平」の違いについて仮説を立ててみました。
すると、かなり腑に落ちる解にたどり着きました。
それについて書き連ねていきます。
キーワードは、「ゴール」と「スタート」です。
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「平等」と「公平」の正確な意味については、ググれば出てくると思います。
が、今回はあえて調べることなく自分で考えてみることにします。
まず、「平等」について。
この言葉を耳にして、直感的に思ったのが「ひとしい」という意味。
「等しい」と書くように、「平たく等しい」というニュアンスで受け取りました。
一方で、「公平」について。
「平たく」という部分では「平等」と同じですが、「公」という文字が違う部分です。
「公」という字の意味だけはネットで調べました。
すると、
・世間一般。
・偏らない。
・通じて用いられること。共通。一般。
コトバンク(https://kotobank.jp/word/%E5%85%AC-61341)より
のようです。
直訳すると、「公平」とは
「平たく共通する」
といったとこでしょうか。
「平等」と「公平」には一見大きな違いがないように思えますが、
僕には明確な違いが見えました。
次のとおりです。
平等:ゴールラインを揃える行為
公平:スタートラインを揃える行為
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どういうことか?
少し説明します。
普段の生活から、「これが平等だな」と感じることを思い浮かべてください。
僕の場合、大企業で勤めていたときに平等を感じていました。
具体的には、
・年功序列の給与体系
・「〇年目ではこのレベルに達してください」という教育システム
・肩書によって変わる仕事の裁量
など。
これらは、全て未来を決めてしまう行為だと感じてしまいました。
つまり、ゴールラインを揃える行為に他なりません。
一方で、「公平」について。
あくまで僕の印象でしかありませんが、チャンスが目の前にあるときは「公平だな」と感じます。
年齢や役職に関係なく、自分のやりたいことにトライできる環境があることが、僕の中での公平の意味です。
つまり、スタートラインを揃える行為だと捉えることができます。
このゴールラインとスタートラインの違いが、僕の中の「平等」と「公平」の違いなのです。
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僕が思う「平等」と「公平」の違いは、これからの日本社会にとって重要な意味をもたらすと考えています。
色んな方の著書に書かれているように、皆が同じ方向を向いて同じことをすることが生産性向上につながる「右向け右」の時代はもう終わりました。
インターネットの発達により、基礎知識の定着速度が格段に早くなり、自分のやりたいことへの手段へも素早くたどり着くことができます。
それぞれのやりたいことにそれぞれのやり方でアプローチできるこの世の中で、「右向け右」はもう必要ありません。
つまり、「平等」である必要はありません。
現代社会では、この「平等」を重んじる環境が自らを停滞させているように思えてなりません。
これだけテクノロジーが発達して、多様化が進んでいる世の中で、
これから求められるのは「公平」なのです。
チャンスは公平に存在して、そこからの展開は自由に作り上げていける。
だから、時代の流れが速いのではないでしょか。
時代の流れが速いのは雲の上の人が高速で動かしているのではなく、
意外と「平等」と「公平」の違いを重んじているからなのかもしれません。
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