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怪しすぎるカレー屋に行った話

怪しい。
もっと興味そそられる言い方を考えたのだけど、見つからなかった。
本当にそう思ったから素直に言う。
怪しい。
入りづらい。
ここまでの思いをしてまでも、冒険に行くのは、数々のゴリ推しがあったから。ということと、カレー部長としての使命でしかなかった。

「ここ知ってる?」
カレー屋さんを見つけると、友達がLINEをしてくれることが増えた。
店を回り、インスタに投稿して、部活まで作ってしまった。ごはんに行こうとすると友達から
「カレーにする?」と聞いてくれるほどになった。みんなに私のカレー好きは認知されてきている。

この日も飛び込んできた友達からのカレー屋情報。
写真を見て、もう一回見直す。
これってカレー屋?
申し訳ないけど、倉庫にしか見えない。

「テレビにも出たすごい現地感あるカレー屋なんだって!」
友達は行ったことがないようだけど、人気店らしく教えてくれた。
気になる。ただ遠かった。カレーフォルダーに保存して、いつか行こうと心に決めていた。

何か月かが経ち、新しく出逢った友達とカレー屋に行くことになり、お互いのオススメを話していると
「ここ遠いんだけど気になるの」
見えてくれた写真。

これは……
倉庫は……
あの店だ。
全くの他人2人から短期間に聞くということは、もう行ってきて! と言われているに決まっている。
カレー部長として、みんなに情報提供せねば!

使命感に駆られ、やっと私はカレー屋に行くことを決めた。
車を走らせる。ナビ通りに進んでいくにつれ、不安になった。田んぼの中を突っ切って、街灯が少なくなり、倉庫ばかりが立ち並ぶ……
ほんとにあるの?ここにあるの?
心配していたら、ナビは案内を止めた。

ここか……
本当に倉庫。

入りづら過ぎる……
勇気をもって、扉に近づくとカレーの香りと、黒目ハッキリ。ヒゲたっぷりの男性が出迎えてくれた。

のろのろと席に座る。
メニューはシンプル。
カレー、おかず、ビリヤニ(スパイス炊きこみごはん)、ドリンク。
あとはブッフェ。カレー2種、ライス、ビリヤニ、サラダ、ナンが食べ放題。なんと1200円!怪しいけど、お得すぎる。
ブッフェテーブルに行くと
現地の方が作った感がすごすぎた。
 

手書き、ざっと並んだ樽……


たまごカレー

日本人が考えないダイナミックな入れ方。


ナン

丁寧さ、繊細さはない。ただ本格的だ。
周りに日本人はいない。
カレーもナンも手で食べる。
私は一体どこに来たのかと混乱した。

カレーも、ビリヤニも

ビリヤニ

ガツンとスパイスが効いて、ビリビリした。
舌がマヒしてきたころ、旨味を感じ
どんなスパイスが入っているか観察できるようになってきた。

正直なところ
おいしいとか、おいしくないとかの判断に困る。
現地の味を知った
というのが正しい感想だ。

カレーのよいところは、正解がないこと。自分がいいと思えばそれでよし!!この日は、ネパールの文化を学んだのだ。

激辛好き。
日本にいながら海外の気分を味わいたい。
文化を知りたい。
不思議なもの好き。
勇者にオススメのカレー屋だった。

愛知県弥富市のカレー屋さんでした。

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