学級が荒れたときの話。
夢を見た。
昔、5年生を担任していた頃の男の子たちが出てきた。
彼らは、夢の中で一人の子をいじめていた。
どう介入すべきか。
考えていたところで終わった。
あの時の男の子たちは、正直荒れていた。
女子には嫌がらせをして
私や他の先生たちにも反抗的な態度だった。
女子は何とかしてほしいと
私に訴えるものの
私もどうにもできなかったので
女の子も私のことをよく思ってなかったと思う。
一番手を焼いていたA君。
彼は夢に出てきたのを覚えている。
すごくすごく大きくなった姿で
私の前にたっていた。
彼らは授業には出ていたけれど
何をやるにも
えー、めんどくさいなどと言う。
図工は、指示したものは作らないで
武器とかつくってあそんでいる。
おとなしい子をからかったり嫌な態度をとる。
A君を中心に
その集団は成り立っていて
彼がいないと個々ではあまり成立しなかった。
A君は両親と下の兄弟と共に暮らしていたけど、ご両親は厳しい人だった。
B君は母子家庭で、経済的に厳しい家庭だった。
C君もE君もごく普通の家庭だったと思う。
A君は、家で自分がされている環境を再現していたのかもしれない。
私と関係が崩れてしまったのは
私自身の不安定さだったと思う。
私は初任者だったので
初任者指導の先生が週に一度来られる。
この先生は昔ながらの指導法で
係の仕事でもやらないで帰ったならば
帰り道を追いかけてでも連れて帰ってやらせる
というような人。
正直、私とは違う人でした。
心の中で反発があったのです。
子どもたちはそんなコントロールするものじゃない。
でも口には出せませんでした。
この先生が来て、言うことと
私の言うことがズレている。
昨日いいって言ってたことがくつがえる。
それは私への信頼感を削っていきました。
私だって
自分の教育感が正しいんだという
自信ももてなかったので。
そんなことじゃいけないと言われると
私は大いにぐらつきました。
学級が荒れ始めると
私は私への信頼感を失っていきました。
親からもクレームをもらいました。
それでも
子どもは教室に来る。
私はなんとか
最後まで休まずに乗り切ることを目標にしました。
そしたらもう授業は
楽しくすることだけ考えることにしたのです。
毎晩、クイズを作って
授業ではそのクイズをたくさんやりました。
楽しいアクティビティもやりました。
それなら彼らも反抗的にならずに済みました。
絵本の読み聞かせも始めました。
朝の学習の時間は
みんなを前に集めて読み聞かせをしました。
彼らは怖い話が好きだったので
持っていくと喜んでくれました。
だけど、怖いのが嫌いな子どもの保護者から
クレームをもらいました。
それでもなんとか
精神状態を保ち。
崩れ始めた学級は
崩壊することなく
最後の日を迎えることができたのです。
そして
もがき苦しんだ
この年の夏
出会った一冊の本が
その後の教師人生のバイブルとなったのです。
次の年から
本格的にこれに取り組もうと
心に誓ったのです。
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