『自分』に『適応』する 適応性に効くマイ・チェックリスト
はじめに
自分の思考特性・行動特性を『資質』の組み合わせとして表現し、『強み』として使えるようにしていくための『ストレングスファインダー®』。
僕はこれのオタクをやっていて、気が付いたら10年経っていました。(公式コーチ資格を取りたい!)
そんな中でずーっと自分に付きまとってくるのが、1位にある「適応性」です。
適応性というのは、いつだって今に集中できるオールマイティーな資質でありつつ、同時に「今以外の事を忘れてしまう」という面を持っていたりします。
今回はそんな適応性との僕なりの向き合い方を紹介します。
この記事は、本当は「ストレングスファインダーのエピソードトーク Advent Calender 2023」に出そうとしていたものです。が、ちょっとあまりにも趣旨から脱線したので、別のことを書くことにしました。
コスギさんはじめ、さまざまな方が自分の資質の話をしてくれています。ぜひ読んでみてください!
僕は11日に出します。
適応性のやっかいなところ
さて。僕が1位に持っている適応性という資質ですが、こいつは結構いやらしい動きをします。
いつだって今・目の前に集中できるのが適応性の強みです。ですが、その『今・目の前』が『他人からのお願い』に向いていると、その願いを叶えるためだけに行動してしまうことがあります。
その結果よくあるパターンが
中長期の目標が全然達成できない
というかそもそも目標立案ができない
他人の願いばかりどうにかしてて、自分のことを蔑ろにする
気が付いたらいろいろ手遅れになってる
というものです。
悲しいことです。とても悲しいことです。人生なんて、80年分(寿命により諸説あり)の『今』を積み重ねてできているのだから、『今』を最大限良くしたら最高に幸せになってしかるべきなのに。
……あれ。
今日を『最大限良くする』の『最大限』ってどうやったらわかるんでしたっけ?
「今」に隠れるいろいろな情報
僕らは普段、いろんな意思決定を省略しています。「そんなことない、いつも気を遣っている!」という人はぜひ一緒に考えてみてください。
例えば会社で難易度の高い仕事を任されたとします。これがうまくいったら昇進確定です。昇進したら給料が上がって、もっと難易度の高い、スリリングな仕事を振られるようになることでしょう。
「じゃあ、頑張ろう!」って思えますか?
この意思決定の裏には様々な前提が隠れています。
今の会社にもうしばらく勤め続けること
難易度の高い仕事に価値があること
難易度の高い仕事をうまく出来るようになったら昇進できること(他の判断材料は考慮されないか、十分クリアしていること)
仕事を達成するだけの体力・知識・助力があること
昇進したら給料が上がること(十分恩恵を得られるまで会社が給与体系を下方修正しないこと)
昇進した後の仕事をこなしても十分生活が出来ること
昇進した後の生活が幸福だと思えること
「うるさっ!」
って思いました?実際うるさいです。箇条書きマジックのせいでかなりネガティブな見え方をしてます。日々こんなこと考えて過ごしたら何もできなくなります。100%鬱になります。(なった)
だからこそ、多くの場合僕らは「まあ大丈夫だろう」と信じて(言い換えるなら目を瞑って)仕事に集中しているのです。
これが特に得意なのが「適応性」という資質だと思います。ですが同時に目を瞑っている以上、「気が付いたら会社の業績が悪くなってた」「気が付いたら体を壊してた」「気が付いたら離婚届を書かれてた」なんていうのも起こり得るわけです。
そのために、「今」を正しく捉える軸が必要です。
「今」を捉える(実はありきたりな)アイデア
「今」を捉える事が大事だというのはおわかり頂けたと思います。ですが、言うに易し行うに難し。一回一回の意思決定に確認していたらキリがありません。
人って一日に3万5千回意思決定してるし、3万5千回までしか意思決定できないらしいですよ。
単純に「最初の判断で1回」「確認する観点を決めるので1回」「確認して判断しなおすので1回」とカウントするだけで3倍意思決定してます。こんなことしてたら日が暮れてしまう。なんのために会社を信じているんだ。
なので、以下を一旦決めてしまうことで、一気にローコストにしましょう。
チェックする日(日付・曜日・時間)
チェック項目・基準
チェック結果の取り扱い
こうすることで、「行動量とチェック回数が比例しない」「チェックをすることに意思決定が必要ない」「日記のように表現を考える手間が必要ない」という状態が実現できます。家計簿がつけられない適応性でも楽だから続けられる!
どっかで見たことある人もいると思います。チェックリストです。何のことはない、人生にもチェックリスト作ろうってことです。
「チェックリストにチェックが入ったんなら、入ってない日に比べて幸福だろう」という状態を理想としています。
チェックリストもそんなに凝らなくて大丈夫です。
メンタルが不安だから、世間のストレスチェックシート使おう
毎日ランニングしたいから、ランニングした距離をカレンダーに書こう
みたいな感じです。記録されているだけで調節ができるようになります。レコーディングダイエットと同じですね。
……これだけ書くと「は?なんでストレングスファインダーのアドベントカレンダーに出すんだよ」と思われることでしょう。
ここからが本題です。ストレングスファインダーを使えば、自分の幸福に直結するマイ・チェックリストが作れます。
ストレングスファインダーでマイ・チェックリストを作る
とりあえず僕が使っているチェックリストからお出しします。
特徴は、資質ごとに行動アイデアをつけて、チェックを入れられるようにしていることです。(なんか行動アイデアが2列ありますが、無視して大丈夫です。)
今でこそ項目はオリジナルにしていますが、最初はレポートの行動アイデアから抜き出してチェックしていました。
チェックを入れていると、どこかしらチェックが抜けていることが多いです。調子が良くたって全部はできませんが、資質ごとにチェックを入れるため、数日にわたって使えてない資質に気づきやすいです。
そして、チェックが少ない日は何らかの無理をしているため、連続で続くと調子が狂いやすいです。
いやもう寝込んでるじゃん!というのはごもっともですが、計測・予測できること、そして「資質」という一つわかりやすい基準を設けることで「どのようにすれば改善できるか」が見えるのがメリットだと思います。
大事なのは、「今日全部にチェックが入っている」ことにこだわらなくていい、ということです。
全部をやるなんて時間がいくらあったって足りません。
チェックしてみて、「そういや最近やってないな」と思うことを明日なり休みの日なりになるべくやる
チェックが少なかった日は疲れているので、無理をしない
やったら心地いいことだけが書いてあるはずなので、無理なんてしなくて大丈夫です。
チェックリストが合わなくなったら
チェックリストを運用していくと、以下のような悩みに出くわすでしょう。
どうにもチェックが入らない資質がある、うまく資質を使えない
資質の使い方がしっくりこない、チェックが入っても調子がいい感じがしない
資質を使えてはいるんだけど、やりたいことが出来てなくてしんどい
この状態こそ適応性を活かすべき時です。なぜなら、ずっとチェックリストを使って目を瞑っていたことに、目を瞑れないと思ったということなのですから。
あなたはこの時、「なんか最近調子が悪い気がする」という曖昧なことではなく、「今、チェックリストが合わない」ことに直面しているのです!
ここでわざわざ会社(ないし他人)を信じるのではなく、チェックリストを作った価値が出てきます。
チェックリストはいつだって書き換えられます。
チェックリストは言うなれば「幸福の仮説」です。ストレングスファインダーを使ったチェックリストも、「資質をフルに活かしきれば幸福になる!」「資質はこういうことに気を付ければ活きる!」という仮説に則っています。
だからこそ、実行不可能な仮説は見直せばいいだけです。
実行不可能な行動アイデアは、実行できるように組みなおす
チェックが入っても幸福にならないチェックはやめるか、書き換える
幸福の構成要素に、資質以外の軸があるなら加える
データの一貫性なんて、なくたっていいです。
過去にさかのぼって評価する必要なんて、ないです。
今日初めて気づいた「幸福の仮説」かもしれないですし、そのせいで過去の幸福が増えたり減ったりすることもないでしょう。
「今日の幸福」に気づいて、「明日の幸福」に繋げる。それは適応性的にもしっくりくる考え方でしょうし、無理もなくなります。
おわりに
いかがでしょうか。油断すると他人に流されてしまう適応性を、うまく「自分の幸福」に向けるための一つのアイデアでした。
小難しいこと沢山書きましたが、結局のところ「今大事にしたいことを大事にしよう」という話です。
「情けは人の為ならず」というように、巡り巡って自分の為になるから人のためにやるのです。僕のストレングスファインダー活動も、僕が楽しいからやってるに過ぎないです。
巡りが悪い所は、うまく巡るようにしてあげましょう!