海外マステのディープな世界、加工/素材/印刷の特徴
海外マステ沼にようこそ!
この記事では、“水晶”、“康桥”など海外(主に中国)マステを購入するときによく出くわす言葉についてよりディープに加工の違いや、各印刷会社の特徴を説明します。中国語サイトで直接マステを購入する時、違いが分からず迷ってしまう方や、海外マステについてなんとなくは知ってるけどもっと詳しく知りたいという方向けのステップアップの記事です。結構長めです。
和紙かPETの違い
まずは素材の違いから、この違いは一番最初の基本の違いになります。
売れ筋のマステは、同じ絵柄で和紙とPET素材の2種類が用意されている場合があります。素朴な温かみを持つ和紙はPET素材より安価で売られる傾向がある一方、PET素材は透明なため使いやすく豪華な加工がされますが、その分印刷ミスの確率は上がります。この素材の違いを元に以下に説明する色々な加工がされます。
加工の違い
水晶
海外マステ購入者が一番よく聞く加工の名前かと思います。通常の印刷の上にさらにもう一度透明な印刷をする事で絵に立体感を持たせています。触るとボコボコと水滴のような凹凸を感じられ、シンプルながらも素材の絵を活かした特別感があります。PET素材によく合わせられる加工です。(印刷会社によって水晶の立体感が多少異なる)
特油(重油)
特殊油墨(特殊なインク)の略。通常より鮮やかなインクの色になり、傾けることで光に反射します。立体感も水晶加工ほどではないが出ます。和紙にこの加工を組み合わせる事が多く素材ともうまく調和しとても綺麗に見えます。
白墨
裏が白くなっている加工のことです。なぜ白くするかと言うと、コラージュ時の重ね張りをすると下の絵が写ってしまうことを避けるためです。なのでコラージュ好きな人はこの加工があるマステがおすすめです。
镭射金(银)
中国語で読むとléishè(レイシャ)と読みレーザーの意味があります。直訳するとレーザー金(銀)。なんとなくどんな加工かお分かりでしょうか。そうレーザーのようにキラキラした派手な加工です、キラキラが下の絵柄を覆い隠すため輪郭線に沿って入れられる事が多いです。豪華な分値段も上がり印刷ミスの確率もシンプルなものより高くなります。
贝壳光(シェル)
こちらも豪華なキラキラ加工です。透明なガラスが砕けて床一面に散らばったような感じのキラキラといえばわかるでしょうか。加工が半透明で下の絵柄が透けて見えるため镭射レーザーとは違い輪郭線に沿ってではなく絵柄の面に対して入っている事が多いです。
↓"E厘米"公式から镭射と贝壳光の違いの分かりやすい動画が出ていたのでリンクを貼っておきます。上がレーザー下が貝殻です。
虹光
同じく豪華なキラキラ加工。しかし镭射レーザーほど派手ではなく少し落ち着いたキラキラ感。物によっては傾けないと分からないほどの控えめな反射のものもあります。水晶がバージョンアップしたイメージ。最近人気が出てきている。
加工のまとめ
このような様々な加工は素材に対して組み合わせることができるようになっています。例えば、
素材 + 加工1 + 加工2 + 加工3
と言う感じにどんどん豪華にしていくことができます。しかし、その分価格は高くなり印刷ミスの確率も上がるので注意が必要です。
また、ただ派手な加工がいいかというとそうでもなく、繊細な絵柄だと加工を派手にしてしまうと下のイラストを多い隠してしまう事もあるので絵柄に合った加工を選ぶ事が重要です。
印刷会社の違い
それでは次はそんなマステを印刷する印刷会社の違いについてです。今までは基本的にマスキングテープの品質は 日本>台湾>大陸(中国)と言われてきました。しかし最近大陸の品質が上がり台湾を追い越そうとしています。以下各社の質の情報についてSNSに上がっていたものをまとめてみました。偏りがあるかもしれませんが参考にしてみて下さい。
(情報は2023年11月現在の情報です。時間が経つと変化する可能性もあるので注意)
大年(台湾)
台湾の会社。青色の発色が良い。白のインクが他のものより濃い。数は多くないが印刷ミスもある。インクの匂いが少し匂う?。価格高め。
自己印 (台湾)
台湾の会社。最近質の評判が落ちてきている。PET素材の印刷でぶつぶつと小さな黒点(ノイズ)が入る事がある。中国のSNSでは印刷機が古くなっているのではという真偽不明の情報が出ている。色の出方は康桥よりよく原稿の絵柄に近いと言われている。
価格高め。
康桥(大陸)
大陸の会社。大陸では一番質が高く台湾の品質に追いついている。数は多くないが印刷ミスもある。価格高め。迷ったら康桥を選べばよいと言われることも。
>この印刷をよく使うメーカー
たくさん
玛任金(大陸)
中国読みの頭文字をとった別名MSJ。加工の立体感控えめ。金などの特殊加工で印刷ミスが出ることがある。価格安め。
>この印刷をよく使うメーカー
moodtape
fairylady
森创(大陸)
インクは大年と似ている。金などの特殊加工で印刷ミスが出ることがある。価格安め。
印刷会社まとめ
中華マステは印刷が複雑になる傾向があるため、どの会社でもどうしても印刷ミスが起こる確率がありますが、このように各会社の特徴を知っていると自分にベストな選択ができるかもしれません。加工が豊富な事が中華マステの良いところです、ぜひ自分で色々試してみてマステを楽しんでください。
また上記の口コミや各種説明に誤りなどありましたらご指摘頂ければ幸いです。常時直していければと思います。
この知識が活用される海外マステを個人輸入する方法の記事を書いたので興味があればこちらもどうぞ(有料記事)↓