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ポンコツiPhone6を修理して”俳句用スマホ”にしてみた

iPhone6つかってたんですが、X以降のAppleのラインナップを見て、さすがに性能に対して価格が高すぎるだろうと思って、huawei P20 Liteに乗り換えました。iPhoneは完全に、中流家庭〜富裕層向けのブランド品だよなぁ……。

この「乗り換えた」というのも、愛用のiPhone6のバッテリー損傷が激しすぎて、到底普段使いできなくなってしまったから!

買い換えたのちしばらく放ったらかしにしておいたんですが、角川の歳時記アプリをAppleのApp Storeで購入していたためにAndroidでは使えず、しばらく歳時記なしの生活を送っていました(後述しますが、角川の歳時記アプリはiOSとAndroidではUIに雲泥の差があります。Android版を使うのはキツすぎる)。別になくても困りはしないんですが、ちょっと調べるときにgoogle検索じゃあな……というのもあり、いっそのこと「俳句用スマホ」にしてしまおうと思い立ちました。

(あと本心としては、話題になってたOlliを使ってみたかったから)


「俳句用スマホ」ってなんだよ

俳句用スマホをめざすには、2つの要素が。

⑴バッテリーを交換する

⑵俳句(特に吟行)に資するアプリケーションを入れる

ということで、まず、バッテリーを自分で修理します!


バッテリー交換めっちゃ簡単やん

iOS10.1以降であれば、「設定」>「バッテリー」>「バッテリーの状態」の「最大容量」からバッテリーの損傷度合いがわかります。僕も交換する前は最大容量が85%に低下していましたが、2時間くらいでバッテリー切れてました。85%もないでしょ!

これが交換するとこうなります。100%!!!

でも交換って業者を通すと、確か5000円くらい(機種によっては7000円くらい)するんで、いっそのこと自分でやってしまおうかと。すごく簡単です。必要な道具は3つだけ。

①バッテリー・・・1800円くらい

↓こういうやつ(機種ごとに違います)↓

https://www.amazon.co.jp/dp/B019SNJ7W6/ref=psdc_128190011_t2_B07569WR28



②特殊精密ドライバー・・・800円くらい

③ふつうの細いプラスドライバー一式・・・100円ショップのでOK

↓機種によって違うけど、iPhoneだったらだいたいこれで開く(たぶん)↓

つまり、約2500円でバッテリー交換ができちゃいます。

別に技術ブログ書きたい訳じゃないのでやりかたはググってください。一応この後は・・・

本体下部のLightningポート横のふたつのネジを特殊精密ドライバーではずして・・・

中はこんな感じ。エロい。

丸ついてるネジ全部外します(iPhone6の場合)

ここらへんについてる端子を全部外します。とりあえずバッテリーから伸びてる端子を全部剥がして、バッテリーの下からペロペロ出てる両面テープを引き抜いてバッテリーを取り外し、新しい両面テープ貼ってバッテリーつけてネジとか元に戻せば終わりです(雑)

自己責任でお願いします。ここら辺の話、ググれば全部出ます。


吟行用アプリはコレだ!5選

やっと本題。これで使えるようになったスマホに、吟行の時に便利そうなアプリを入れていきます。僕がときどき使ってるやつです。

❶俳句歳時記

角川書店の『合本俳句歳時記 第四版』がアプリになったものです。合本なので春夏秋冬新年すべて含まれています。季語だけじゃなく、全例句に使われている言葉も含めて単語検索できるのはいいなと思いました。既存のものの中では、最も良好なUIだと思います。それ以外の「タッチパネル検索」「今日の一句」機能とかはUIが微妙すぎて非常に使いづらいです。使う必要もないと思います。

注意しないといけないのは、これのAndroid版はUXが微妙すぎるということ。横書きだし。


こっちを使うくらいなら文庫本持ち歩く方がいいくらいだと思います。Androidユーザーにとって有用な歳時記アプリはいまのところ見当たらないです……と思っていたら、見つけた。

ふらんす堂『季語別鷹俳句集』



これはiOS版の角川俳句歳時記と同等かそれ以上のUIだと思います。結社の歳時記なので例句はすべて「鷹」誌のものです。正直このレベルまできっちりアプリ作り込んでるとは思ってませんでした。いいですね。

後述の「俳句てふてふ」もアプリ内で季語一覧を表示することはできますが、説明も例句もないので”歳時記”ではないですね(今後、リッチなコンテンツになっていくのでしょうか?)

UIがフレンドリーなのに越したことはないですが、正直SNSみたいな頻度で使うわけでもないので、iOS版角川俳句歳時記、季語別鷹俳句集で充分に快適なUXだと思います。ただしAndroid版角川俳句歳時記だけは……。


❷Evernote: 俳句を記録しよう

言わずと知れたクラウド共有型の文書管理アプリ。他にもクラウド共有できる文書アプリはたくさんありますが、結局これが一番汎用性高いな、というところに落ち着きました(試しにTrelloで管理したりもしてたけど、やっぱり煩雑になっちゃいましたね。スクリーンの大きさにはどうしても限りがあるので、凝ったタスク管理アプリだと一覧性がなくなってしまいます)。

僕は清記用紙の回しでやる句会の場合は、いつもEvernoteに予選して管理してます。どうしても句会の選句用紙とか、散逸してしまうので。清記用紙を印刷して句会する場合も、最後にはそれを撮影して写真形式で保存しています。

クラウド管理なので、「句帳無くした」とか「データ吹っ飛んだ」というような悲しいことが避けられます。俳句の記録に大事なのは、どんどんリスクを排除すること。

❸知らない動植物は機械学習におまかせ

画像認識は機械学習の十八番みたいなところですし、もちろんカメラを向けただけで同定してくれるアプリがあります。いやー便利な世の中になったもんだ。


iOSもAndroidも対応してます。カメラで撮影すると、その花の種類をサジェストしてくれるという代物。若干精度が微妙なこともありますが……。

Pl@ntNetとかPlantsnapとか類似のアプリもありますが、そちらは英語なので若干使いづらいかもしれないです。英語名がわかったところで和訳しないといけないので……。

吟行に使えるかは微妙ですが、魚verもあります。


アプリ名、ド直球すぎでしょ(笑) イイネ。

これは結構判定の精度が高いようです。まあ、植物に比べたらそれはそうだろうな、という気がします。

あとは他分野もいろいろと。

山ですね。アプリを起動してスマホをかざすと、山の名前がわかります。祖母山と傾山でやってみたいね。

続いては、星座。

かなりリッチなアプリです。グラフィック凄い。キャンプした時とかこのアプリ使ってみたい(もはや俳句関係なくなってきたけど……)。

でもなんだか、星座を知らないで見る星空を忘れたくない気もします。わかってしまったらつまらないな、っていう思いもある。オリオン座がオリオンにしか見えなくなってしまったのは、自分にとっては、貧しいことだったかもしれない。

❹桜の樹の下には屍体が埋まっている

これは首都圏(東京と埼玉/千葉の一部)しかないのが残念ですが……。

現在の地図・航空写真に、古地図・明治・大正・昭和戦前・高度経済成長前夜・バブル期の地図や地形図を比較できます。なんかもう俳句あんま関係ないけど、街歩きするときにブラタモリ的なことができるという。神田のあたり調べたら馬酔木関係の物件も載ってるんだろうな。

❺俳句アプリのリリース相次ぐ

僕は積極的に使ってないですが、最近リリースが続いていますね。


俳句てふてふ(新)はPoliPoliの伊藤和真さんがリリースしたのち毎日新聞社に譲渡されたアプリですね。初代の頃と比べるとだいぶ見やすくなってます。PoliPoliはNOWから資金調達したこともあって家入一真さんとの関連でスタートアップ界隈でもちょこちょこ話を聞きますね。応援してます。

ニシキゴイは広告でマネタイズしてるのかもしれないですが、ちょっとそれだけではマーケット的にキツイかと……。まあそもそもマネタイズする目的ないのかもしれないですが。俳句てふてふは、毎日新聞社にしても自社ブランドへの何らかの動線にしたいのでしょうが、どういう設計にするのでしょうか。俳句あるふぁや新聞の俳句欄と絡めるのかな……。アプリから投句できたらいいね。



その中で異彩を放っているのがこの「五七五オンライン」。

相手がマッチングされ、「上五と下五」か「中七」のどちらかが任されます。見知らぬ人と共同作業する面白さがありますね。中七を任されてる時に上五でいきなり「乾燥機」とか来られると、ちょっと興奮する・・・。

基本的にみんな口語で勝負をしかけてくるので、いろいろ文体を考えていると、偶発的に、口語俳句について考えさせられることがあります。う〜ん。

僕は「ぐり太郎」って名前でときどきやってるので、当たったらよろしくお願いします。「ぐり太郎」は飼育してるハリネズミの名前です。


余談ですけど、Web上にある俳句コンテンツ(作品も評論も)に対して紙媒体の方に優位性があるような意識は、かなり一般的なものだと思います。おそらく、紙媒体の背景にある企業体や組織とその校正に対する漠然とした信頼感みたいなものが、無意識にも僕自身に浸透しているのだろうし。

確かにネット上の情報は玉石混交であるものの、とはいえ、もうとっくに無視できないプラットフォームだと思います。

しかし、現状、「玉」が必ずしも目に留まる位置にあるかどうか、というのは、なかなか難しいのではないかと。俳句に関連するウェブ媒体として「週刊俳句」「俳句新空間」「詩客」をはじめ、各出版社、あるいは個人や少人数のグループで運営されているメディア等存在しているはずです。

でもそれに満遍なく目を通すのは、なかなか厳しい。能動的なアクセスが求められるからです。あくまでこれはジャストアイデアですが、例えば、功罪あると予想されるにしろそれらのキュレーションの場/受動的にアクセス可能な環境があるだけで、状況はまた少し変わるのではないかと思います。(それが、俳句にとって正しい道なのか、僕にはわからないです。でも、いまが最善とも思わないし・・・。)


作品の更新と批評自体は、今この瞬間も起こり続けているのだと思います。ただ、見えないのかもしれないし、僕は満足に書けていないなあという自分自身への反省もあります。


一人のバカをリーダーにするのはフォロワー達の勇気であり、その勇気もまたリーダーシップの一形態に他ならない。自分がバカかどうかは自分ではわからないので、少なくとも、僕は誰かのフォロワーとして、自分の信じる面白いものを面白いと言っていたいな、と思います。

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