精神保健福祉援助実習ー受入のキッカケ、今チャレンジしていること、これから受入にチャレンジしようと思っている方々へ
こんにちは、すまです。
10日位前からこのテーマで書いてみようかなと思って、隙間時間にちょびちょびスマホやPCを開くのですが、忙しさにかまけていてあっという間に10月も終わりになってしまいました…。
さて、気を取り直して。
今年も精神保健福祉士の実習生さんを若干名、受入しています。
何年経っても、「実習指導なんてことを自分がしてもいいものだろうか…」という根本的な思いはあります。
それでもすまにとって、実習生の受け入れを引き受けているのは
すまの実習指導者が与えてくれたこと
実習させていただいた学生が与えてくれたこと
この2つの出会いが、大きいように思います。
以前別の記事でも書いた気もしますが、すまは元々このソーシャルワーカーであることを生業にしようとは思って学んでいた学生ではありませんでした。
大学時代に図書館で読んだ日本福祉大学の青木聖久先生の本(確か著書「社会人のための精神保健福祉士」という本だったと思うのですが...)を読みました。
内容は申し訳ないのですが全然覚えていないです…。
けれど、『もしやってみるとしたら社会人を経験してからの方が良い』とその本を読んで考えたことを覚えています。
まだ社会の荒波に揉まれていない単なる大学卒業したての人間が業界に入ったとして
何ができるというのだろうか。
何を伝えられるのだろうか。
何を理解できるというのだろうか。
そんな思いが強くある中、始まった精神科病院での実習。
ソーシャルワーカーの大先輩が実習指導を行なってくださいました。
(当時は精神保健福祉士が資格して、まだそう年数が経っていない時期でしたので、あえてソーシャルワーカーの大先輩と書かせてもらいます)
実習生であるすまに精神科、精神障害のある人たち、地域といった様々な世界を見せてくれようと、中々盛り沢山な実習を組んでくださっていました。
お忙しい方だったのですが、遅い時間まで話をしていただくこともしばしばありました。
今思うとですが、職業としてソーシャルワーカーをしている人というよりもソーシャルワーカーとして人生を生きているような先輩でした。
その熱量、バイタリティに圧倒されていました。
実習指導者だけでなく、その他のソーシャルワーカーさんも皆さん素晴らしく、1番歳の近い先輩も、眩しかったです。
実習中は冒頭のとおり、すぐにこの世界に飛び込むつもりはありませんでした。
結果として、後に、卒業して少し遅れをとったのですが飛び込むことにしました。
その意思決定の一つには、実習後にいただいた指導者からの手紙に書かれたメッセージだったことは間違いありません。
その後、わたしがキャリアを歩んでいる最中に実習指導者研修というものができました。受講は上司からの指示でしたが(笑)。
こうして、すまにも実習指導者としての役割を担う機会が訪れました。
実習カリキュラムには様々な視点があると思いますし、所属機関や地域性によってもできることできないことはあると思います。
すまがコーディネートさせていただく実習においては、やはり自分が提供してもらった実習(カリキュラム内容、振り返り、コメントを書く)がモデルになっているなと思います。
内容ではなく、姿勢がモデルになっていると言う話です。
もう実習を受けたのは10数年も前になります。
歳を重ねるごとに、あの頃の実習が自分の人生にしっかりと残っていることに驚きますし、影響を受けているんだということを実感しています。
それは間違いなく実習先の先輩方をはじめ、出会っていただいた患者さんや利用者さんのおかげです。
ですので、受け入れさせていただく実習生さんにとっても将来に何らかの影響があってくれたら嬉しいと思っています。
単なる精神保健福祉士の国家資格要件を満たすための講義単位の一つではなく、シンプルに精神保健福祉の世界を知ってもらいたい。
資格を得る得ない、資格者として専門職に就く就かないに関係なく、周りにいる人やこの社会に対して、この実習中に体験したことから、新しく出会ってもらえたらいいなという気持ちでさせてもらっています。
わたしにとっては好条件が揃っていた実習でした。
その分、自分が受け入れる側になるかもしれないと立ってみた時には恐れもありました。
実習に関して「大先輩=実習指導者がするもの」と思っていたら、おそらく永遠に、携わることができなかったと思います。
一歩踏み出す後押しになったのは、自分が実習で与えてもらったことに少なからず寄与するチャンスがあると思えたこと。
実習指導研修で、どこに立ってこの役割に携わっていけば良いのかを教えていただいたことも大きかったように思います。
そうやって年に1〜2名、実習を担当するようになりました。
そんな中で出会ったある1人の実習生さんが、実習後、資格を取得し、大学卒業後にこの仕事に飛び込んでくれました。
たまたま話す機会があり、この業界に飛び込んでみた動機の一つにすま自身の実習中の振り返りなどを含めた姿勢などが魅力的であったと話してくれました。こういう精神保健福祉士の先輩達と働いてみたいと思ってくれたそうです。
実習後に、直接そういうことを言ってもらったことがなかったので、それはお世辞だったとしても嬉しい言葉でした。
改めて、良くも悪くも実習という機会が実習生に与える影響を認識し、責任を感じつつも、「機会があるのであればなるべく受入を行なっていこう」。
そう現在でも思えるエネルギーになっています。
実習指導させていただくことは、私たち受け入れ側にとっても多くの気づきや学びがあります。
決して一方通行のことではないことも実習生さんには知っていただき、ぜひ前のめりに実習に参加して欲しいと思います。
今年は、もう一つのチャレンジとして一緒に実習を受け入れる仲間を増やすことにもチャレンジ中です。
職場の仲間にも研修を受講してもらい、一緒に実習生の受入に参加してもらっています。
同じ土俵で一緒に取り組める仲間が職場にいることはとても心強いです。
受け入れ始めた事自体もチャレンジの途上です。
職場がかわると、自施設で提供できる実習カリキュラムも異なります。
すまの施設では、実習受入(コーディネート)を始めたのも実は最近のこと。
以前の部署は、部署としての経験値も積み上がっていましたので、ある程度カリキュラムのモデルがありました。
今の部署は積み上げがなく、まさに経験値を蓄積させていく(何が提供できるかの可能性を発見してく)段階にいます。
実習生さんにもある意味では協力していただきながら、自施設でできることの可能性を実習生の言葉から教わっているところがあります。
その過程の中では、自施設のストレングスとなりうることややりがいのある業務などを自分たち自身も発見する良い機会になっていて、ありがたく思っています。
こうしたことを、一緒に実習をコーディネートしてくれる同僚たちと共有していくことで、新たな施設の魅力をシェアしていけると良いなと感じています。
利用者さん達は本当に気前がよく、学生達を受け入れてくださり本当に感謝しています。
実習生さんには、それがどれほど当たり前ではないのか。利用者さん達の器の大きさも感じてもらいたいと思います。
これから実習指導者の研修に参加する予定の方や、事業所として受入をはじめていこうと思ってる皆さんにも何か参考になりましたら幸いです。
本日もありがとうございました。