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【旅行記】No.2 inメルボルン Day7

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 明日は早朝に飛行機に乗るため、メルボルン滞在は実質今日が最終日である。うわー、もうか。メルボルンの気候や空気にようやく慣れてきて旅行も楽しむ余裕ができたといった頃に帰ってしまう、まあ世の中の常とはいえなかなか辛いものがありますわ。

 昨日の出発時間がやたらと早かったため、出発時間8時半というと何だかめっちゃ遅く感じるけど…だからと言ってのんびりしていて結局ギリギリに。今日の朝ご飯はミートパイ。オーストラリアの名物みたいだけど、これ結構おいしかった。日本でも食べようかな。

 そして語学学校での勉強も本日が最終日。今日の授業の内容は…みんなでスピーチ。スピーチ苦手なんよなあ。原稿が手元にあると目線を挙げようと頑張っても視線が下に落ちてしまう。案の定原稿ばかり見ていて聴衆の顔とかはほとんど見られませんでした。
 スピーチの内容としては、メルボルンに来る前に感じていたこと、実際に体験したこと、そして何を思ったか、みたいなそんな感じ。2分程度の英語しか話さなかったし、スピーチの内容よりも圧倒的にこのnoteに書いたことの方が内容的には濃いです(笑)最後明日の記事で今回感じたことのまとめみたいなことを書こうかしら。

 スピーチの終了後は、語学学校の修了式。ちょっとした賞状というか修了証みたいなのも頂きました。その後は先生やスタッフさんも含めてランチタイム。色々食べました。朝もミートパイ食べたのに、ここでもミートパイとか食べたり。やっぱりおいしい。あとはお寿司とかもあって。この寿司の米はインディカ米ではなく普通の日本の米でした。帰国したらまず米食べたいな。あと味噌汁とかも恋しい。他にもリコリスとかもあったけど、リコリスはどうも不評だった。私も一個食べたけど、最初の方はよくても最後の後味が絶妙に悪かった。うーん、微妙といったところか。そこらへんはやっぱり国が違うだけあって味覚とかも違ったりするのかな。

 まったり雑談の和やかな間に…なんとここに来て恋バナが始まってしまう。どうもこの7日間でできたとかなんとか。まじかよ、超絶運命じゃん。てかたったこの7日間でできるのかよ。すげえなどんな場所におっても恋の気配ってするんやな。青春やな。うわー、そういう運命の出会い的なの惹かれるなあ。恋愛したいなあ。
 他人の恋愛話は結構な頻度で聞くけれど、自分の恋愛話なんて皆無といっても過言ではない。自分には縁のないものだと思っていたが、どうにもこんなわざわざ海を越えたところでまた一つ余計な欲望を刺激されたらしい。勘弁してくれ。笑。

 午後の自由行動では、有名なクロワッサンの店へ。他のグループの人たちが続々と行っており、ぜひ行ってみたいねという話になった。
 私たちが行った時間はかなり奇跡的にほとんど並ばずに注文ができた。うおー、めっちゃ美味しい。これは有名になるのもわかるわ。色々な味があったけど、やっぱりプレーンを食べたいという話に。ちなみに、昼ご飯を食べた後だったので一人一つは絶対に食べられないことを確信し、4人で2つを分け合った。

 そのあとトイレに行きたくなって、行ったはいいのだがなんというかどうもオフィスに迷い込んだらしい。スーツを着こなしてバリバリ働く人たちを横目に絶対に場違いな日本人学生が入っていく。なんというか、いたたまれない。

 クロワッサンの前後ではお土産屋さんに。財布に残った20ドル、残っていると絶対にめんどくさいので消費することに。本当はコアラとカンガルーのぬいぐるみを2個買って10ドルにしたかったのだが、カンガルーは間違えて置かれていただけで割引にならないらしい。代わりに同じコアラを買って弟へのお土産とすることにした。
 ちなみにカンガルーの肉を買いたがっていた人がいたのだが、検疫か何かを通過できないらしい。残念。Amazonとかで見つけてぜひ買ってください。

 夜にタワーに行きたいという話をしていたため、3時間ほどをどう潰すかという話になった。最後だからフォトスポット回ろうぜという流れになって、まずはメルボルン州立図書館に行くことに。図書館の前ではギターを演奏している人がいたり、スケボーをしている人がいたり。流石オーストラリア。図書館の前であろうと関係なくストリート文化が芽吹いている。
 図書館の入り口前にある大きなチェスボードを通り過ぎて、ついに中へ。めっちゃおしゃれなんですが。え、日本にもこういう図書館欲しいんだけど。この中で勉強するのめっちゃ頭良くなったように錯覚しそうだけど、こんな観光客のいるところで勉強しても集中できないだろう見たいな話を小声でしつつ、圧巻の風景を写真に収めていく。

 そしてお次は世界遺産、「ロイヤルエキシビションビルディング及びカールトン庭園」へ。外観めっちゃおしゃれ。さっきの図書館といい、The 洋風の建物に大興奮。噴水とか緑いっぱいの広場とかとにかくテンション上がる。テンションに反比例して語彙力は下がる。うおー、本当最高。

 最後はセントパトリック大聖堂。こちらも外観のみではあるのだが、圧巻の景色を堪能した。やっぱり日本と違ってキリスト教の国なのでこういう大聖堂とか普通にあるんよな。そしてそれを聖地とか思わずにただ建物がすげーところとして写真めっちゃ撮っていく無宗教の日本人。いや、現地の人からしたらかなり意味わからん存在に映るだろうな。

 そして一通り回り終えた後で、パッキングがやべーという話になり、タワーがライトアップで見頃になる時間まで一旦ホテルに戻ることに。
 が、この人基本的にパッキングとかそういう類のものが嫌いすぎて本当に動いてくれない。仕方がないので音楽を聴きながら爆速で片付けてnoteを書けるだけ書くことに。note書くという目的が定まった瞬間、めちゃくちゃパッキングが速くなった。何なんだnote。どんな力持ってるんだよ。

 そしていい感じの時間になり、ついに「ユーレカタワー」内の「メルボルン・スカイデッキ」へ。最後に行く場所として最も相応しいというか、この7日間滞在した場所の風景を一望できるのは本当に圧巻である。外は暗く、写真を撮るには光が反射してなかなかきれいに撮れなかったけれど、それでも本当に大満足。オプションで床までガラス張りになっているところにも入ってちょっとしたスリルも味わった。88階から見る地上はめちゃくちゃ小さくて、ガラス割れたらどうしようとか余計なことを考えてしまう。
 ライトアップされた街並みはとてもきれいで、高さもある分遠くの海までしっかり見える。メルボルンという街がここまで栄えるまで一体どれほどの労力が必要だったのだろうか。大自然と都会が一気に味わえるとは、オーストラリア人は贅沢だなあ。母語も英語だし、治安もいいしで羨ましい限りである。

 スカイデッキの展望台でメルボルンの景色を存分に味わった後は、晩御飯を食べに行く。最後に食べたのはカルボナーラ。カルボナーラはどこに行っても美味しい。これがメルボルンでの「最後の晩餐」である。4人分の皿を置くには少しテーブルが狭かったけど、みんなで注文したものをシェアしながら美味しく味わっていく。


 ちなみになぜか最終日になって途端に私の胃袋は小さくなってしまったようだ。5日目にはスコーンとカレーを両方同時に食べるくらいだったのに、今日のカルボナーラは(チーズがかなり濃厚だったからか)食べ切れず、最後の最後にオーストラリアのテイクアウトシステムを利用することに。オーストラリアのご飯は基本的に量がものすごく多いのだが、食べきれない分は持ち帰り用の箱を無料でくれて持って帰ることができる。このシステム、ものすごくありがたいよなあ、日本でも同じシステムがあればいいのにと思うけど、多分どこかで環境保護が云々とか言って却下されるんだろうな。

 晩御飯も食べ、いよいよホテルに戻ることに。クレジットカードの請求額に密かに怯えながら、何気に普段とは反対方向で駅を眺める。川を挟んで見る夜景は高層でなくても十分に綺麗だった。これが本当にこの旅行の最後で、明日になればこのメルボルンを発ち、日本に帰ってしまう。随分と感傷的な気分になってしまった。何だかもう少しだけ、メルボルンにいたいような。ホテルに向かって少し前を歩いていくグループのメンバーを見て、ふと思う。

 ああ、そうか。

 このツアーは様々な大学の生徒が来ていて、明日成田に着いたらそれ以降二度と会わないのかもしれないのだ。

 いや、先ほど別れた語学学校の先生やスタッフ、昨日のバスガイドさんを始め、今回のツアーで出会った人とはもう会うことはないのではないか。なんなら、私はもう一度メルボルンという地に来るだろうか。もしかしたらもう二度と足を踏み入れないかもしれない。

 私は今までどれだけの人たちと出会い、別れてきたのだろう。今までは別れというものに対してもどこか実感が湧かなかった。なんでそんなに惜しむことがあるだろうかと。今なら分かる。今まで当たり前のように一緒にいた人ともう会わないのかもしれないと思うと寂しくなるし、それまで一緒にいた人たちと過ごした時間というのがより一層愛おしくなる。

 今回のツアーを知り、参加したいと言って親の承諾をもらわなければ、彼らとは会えなかったのだ。本当に奇跡的である。恋愛的な出会いはなかったかもしれないが、それ以上に様々なことを知り、様々な人と過ごし、自分の成長の糧にすることのできたこの経験は、何物にも代えがたいものであると信じたい。資金を含め様々なことで全面的に援助してくれた私の家族には、本当に感謝しかない。

 そして、人生は本当に一期一会だ。7日間という決して長くはない時間でも、これだけの出会いと別れを経験したのだ。今までは無自覚であったこの出会いの貴さを噛み締めながら、その出会いを大切にし、人生において関わってくれた人に感謝をもってこれからも過ごしていきたい。

 いよいよ明日は帰国だ。決意を新たに日本に戻るため、今日はこれにて終わりとしたい。

【最終日の記事はこちら】

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