悪徳プロデューサーに見られる4つの特徴
脚本家・壽倉雅(すくら・みやび)でございます。
仕事をするにあたって、当然1人だけで全てをこなすことはできません。
特に私たちの業種にとっては、全スタッフや現場を仕切るプロデューサーや監督と呼ばれる人が存在します。
しかし、そういった人たちの当たりハズレというのがあり、私も「この人と出会わなければ……」という相手と一緒に仕事をすることになったことがあります。
今日は、そんな私の体験をもとに、悪徳プロデューサーに見られる4つの特徴をご紹介していきます。
その1……上から目線でモノを言う
人間、何よりも謙虚でいることが大事で、物腰柔らかにすることも欠かせません。
少なからず、私がご一緒してきたプロデューサーの中には、本当に責任感があり、スタッフを束ね、まとめてくださる方もいらっしゃいました。
しかしながら、そんな良い人ばかりではありません。
私が一緒になったプロデューサーは、基本上から目線でした。「こっちが金を払って使ってやってるんだ」「この場で勉強の場を提供させてやってるのをありがたいと思え」と、恩着せがましい言動が多々見られました。
また、こちらが意見を言うと、「プロデューサーは自分だ」「言う通りに従っていれば良い」と、自分がお山の大将になったようで、まさしく『絶対王政』そのものの現場でした。
自分の思い通りにいかなかったり、反論意見を言ったときなどは、もはや弾圧とも粛清とも言うべき怒号と罵詈雑言が出てきます。
お山の大将ですが、いざとなったら責任を監督に押し付けたり、プロデューサーと言いつつも現場の仕切りを私や他のスタッフに任せるという有様。都合が悪くなると姿を消し、もはや『プロデューサー』というより、手柄を横取りしたいときだけ現れる、ただのタチの悪い奴と言っても良いでしょう。
その2……いちゃもんをつけてくる
仕事をするにあたって、『信頼関係』というのも大事です。その信頼関係が成り立つことで、仕事は円滑に進んでいきます。
しかし、私が一緒に仕事をしたプロデューサーは、責任転嫁をしたり、「陰で悪口言ってるだろ」などと、ありもしないはずのいちゃもんをつけてきます。
また、これは私ではなく、一緒の現場だった外注スタッフの方に起きた悲劇なのですが、現場でちょっとしたミスが発生しました。これは、なるべくしてなったハプニングであり、スタッフ一人の責任というわけではないのですが、プロデューサーはそこでもミスをスタッフ一人の責任のせいにし、スタッフに払った外注費も、ミスをしたからという理由で見積もりの半分しか払いませんでした。
その3……お金にルーズでだらしない
プロデューサーは、資金調達などお金の面でも責任のある仕事があります。
しかし、私が一緒に仕事をしたプロデューサーは、見積書の段階から不必要だと思うものを自己判断で削って再見積もりをさせたり、相見積もりをしたうえで「こっちの業者はこの金額だったよ」などと言っています。
「その業者が安いんだったら、そっちに頼めば良いのに」と、現場にいた私や他のスタッフも思ったのではないでしょうか。
印刷費や外注費などの費用を、期日までに支払わないこともよくありました。(というか、いまだにまだ30万近く未払いものがあります)
概算でも見積もりを出したり、ある程度費用がどれぐらいかかるのかは見当がつくはずです。でも、プロデューサーは予算書すら作らず、言わばどんぶり勘定。そして、全体の経費精算となったときに「お金がないから」と支払いの遅延をしたり、「順番に払っていくからちょっと待って」「分割で払う」など一方的な都合を押し付けていました。
「ちょっと待って」と言った後、関係性が悪化したスタッフも中にはいて、プロデューサーが「縁が切れて良かった。払わなくても良いよね」と結局払わないことが好都合となったケースもあります。
おそらく、私も今それと同じ立場にあり、関係性悪化=経費を払わなくても良い、という何ともおめでたい方程式が生まれているようです。
その4……ハラスメントの選りすぐり
今や企業においても、ハラスメント防止研修などがあり、正直私たちの業界でも、ハラスメントの防止はこれから徹底的に広めていく必要があると私は考えます。
しかし、そんなことおかまいなしの過去の時代と過去の栄光しか知らないプロデューサーは、令和となった今の時代でも平気にハラスメントをしてきます。
私自身も、散々ハラスメントを浴びてきました。
「首をくくれ」「お前を海に沈めることぐらい簡単だ」などの暴言、書類で顔を叩かれる、椅子を蹴られる、スマホを没収される、深夜朝方の着信や呼び出し、「誰とどこで会ってきたのか」という行動制限など、パワハラやモラハラは日常茶飯事。
そんな日々がずっと続いた私は、精神的におかしくなりました。ハラスメントで人はおかしくなってしまいます。これは経験者の私が断言します。
そして何より、ハラスメントをした側は、自分がハラスメントをしたという自覚がありません。
いじめと一緒で、ハラスメントは「された側が不快な思いをした」その段階でハラスメントになってしまうのです。
正直私はこれから、自信の体験をもとに、業界におけるハラスメント撲滅を徹底した活動もできたらと考えています。
以上、4つの特徴をご紹介しました。
皆さんも「この人と出会わなければ……」という経験ありませんか?
私は「この人に会ったことで人生が壊された」という経験があるので、少しでもそういった方のお役に立てたらと思っています。
仕事を円滑に行うために、「善い人」と出会いたいものです。
最初はわからなくても「あ、この人ヤバイ人かも」と思ったら、自分の直感を信じて、バッサリ斬り捨てましょう。
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