「あ!お客様。」という店員さんの一言から考えた事
先日、自宅から歩いてすぐのお店でお昼ご飯を食べて、図書館に本を返して、帰宅した時に、家の前で「あれ、鍵がない…」ってなったんです。
家を出てからの記憶を思い返すと、「たぶんお店で座った時に、後ろポケットから落ちた可能性が高いかな~。でも、信号で走った拍子に道にポトっと落ちたかもしれないから、通った道も一応くまなく探さないとな~」なんて思いながら、今帰ってきた道を再び折り返す。
ものの5分くらいだけど、「もし、そのお店になかったらどうしよう」という不安とともにいたので、そのお店に鍵があるのかないのかいち早く知りたい気持ちが募って、お店の扉を開けた。
すると、すぐに店員さんが「あ!お客様。」って声をかけてくれた。で、その声を聞いたその瞬間に安心できた、というのが印象に残っている。
世の中には、いろんな「あ!お客様。」があると思うのだけど、その時の店員さんからは一瞬の間に、声のテンションだろうか、間・速さ・高さ、声の矢印の向き具合だろうか、「あぁ、この人は何か私に伝えたいことがあって、私を待ってくれていたんだな」というが伝わってきたから安心したのだと思う。
店員さんは厨房の奥の方にいたので、声を掛けられてから10秒くらい?タイムラグがあって鍵を差し出されたのだけど、
差し出される前から、
店員さん:(鍵ですよね?)
私:(そう、鍵です。ありました?すいません)
というやり取りは完了していたように思う。
なんてことない日常の一コマで、そういうのっておそらく他の人にとっても、見覚え聞き覚えのあるような体験だと思っているのだけど、私たちって結構言葉以外からも色々と読み取ったり、受け取ったりしているんだな、と感じた一コマでした。
まぁ、私たち、エスパーではないし、その人が思うことが手に取るようにわかることはなくて、”実際は言葉にしないと伝わらない”という側面ももちろんある。だけど、”その人が言いたい事は、言葉以外からもにじみ出る”というのも、また大事な側面だと思っている。
自分の経験を思い返すと「言葉以外からにじみ出る、その人が言いたいこと」って、緊張とか、頭でっかちの状態では聴こえてきずらい。力み過ぎず、考え過ぎず、体のセンサーに任せるような心づもりでいると、ある時ふと「それって、こういうことかな?」「今、あなたの言った言葉には、こんなニュアンスが入っているように見えたけど?」ということに気づく瞬間が訪れやすい気がしている。
いやいや、こんなこと言っておいて、私だって、それが出来てるなんていう自信はないです。自信を持った瞬間に、それはただの独りよがりになる気もしている。”実際は言葉にしないと伝わらない”と”その人が言いたいことは、言葉以外からだもにじみ出る”はどちらも欠けてはいけない両輪なのだと思う。
…という前提を置きながら、やっぱり言葉になりきらないものに目を向けられる人でありたいなと思う。
私が自分の仕事を「体って大事だよね」という気持ちから動いてやっているわけだけど、それとこれ(↑上で書いてきた話)は別の話ではなくて、つながっているんだと思う。
なんか、最後、唐突に終わりますけれども(笑)、最近の出来事から、ふと思ったことを言葉にしたくなったので、してみた所存です。では☆