Kakekomidera-temple_GoTo熊本&阿蘇3泊4日編 〜1日目〜
「阿蘇山に行きたい」
「火口を見たいんですよ…」
と、友人のKさんが言った。2021年の秋ごろだったように思う。彼女はその時就活で疲れているようにみえたので、そういう時もあるよな、と軽く相槌を打つような気持ちで「いいじゃん!行こうや!」と頭より先に口で言っていた。その時一緒に通話していた友人のMさんも結構乗り気で、いいですね〜とか言っていた。
気付けばコロナウイルスによる未曾有の事態も3年目に差し掛かろうとしている。2019年の春にはKさんとMさんと私の3人で高知旅行に行こうと軽く話していたのだが、ちょうど日本各地でコロナウイルスが蔓延し出した時期だったのですぐに諦めてしまった。歩いていて、マスクをつけない人はまず見かけない、飲食店は夜20時までしか開いていない、喧騒が死んだ街の中で、だんだん自分の心も死んでいくのがわかる。もっと仲良くなれるはずの人たちと、物理的に距離をとられ、もっと関われるはずだったさまざまな環境も諦めざるを得ない、そんな状況で心を平常に保てという方が無理な話である。
自分の方はちょくちょく遊びに出ていたけれども、他のふたりのそういう話はあまり聞くことがなかった。私は、阿蘇に何がなんでもいくぞ!という目標ができたことで苦しかった2年後期の課題もなんとか提出でき、なんとか進級できるだろう、というラインで迎えた春休みに、ついに熊本旅行にいくことができた。
Mさんは広島から、私とKさんは京都駅から高速バスで熊本まで移動した。京都から熊本まで12時間かかった。お尻がカチカチになった。
なんやかんやしているうちにMさんと合流する。
熊本駅にある路面電車の停留所を見て三人でテンションが上がる。
この熊本市電は調べてみると大正13年(1924年)から開業しているそう。観光に特化して発達した市電ではなく、私がみる限り市民の方々も多く利用しており、まちに住む人の足としてキチンと使われていた印象があった。
市電を降りてすぐの商店街前の道路。横断歩道の線らしきものが書かれているが、横断歩道なのかどうか怪しい。でもみんな普通に渡っていたので多分横断歩道。私たちはこれからこういったものたちを「概念横断歩道」と呼ぶこととした(はず)(それかバカデカ横断歩道)
熊本市現代美術館へ
概念横断歩道を横目に、各々ゴロゴロとキャリーケースを転がしながら、その近くの熊本市現代美術館に向かった。
その熊本市現代美術館の、常設展示の図書コーナーがかなり好きな空間だった。ホールに向かった一面が開いていて、その中に人が座ってたり寝転んだりできる空間が随所にある大きな本棚(マリーナ・アブラモヴィッチ作)。その本棚がL字型にホールを囲んでいて、そのホールの天井にもジェームズ・タレルの天井照明のアートワークが設置されている本棚の中の、寝転べる空間で友達が本を読んでいるのを見たとき、思わず、棺桶に入っているみたいだなと思った。そのときはなんだか不謹慎なことを考えてしまったなあと思って口にしなかった。
そして美術館の中で写真を撮ろうとカメラを構えると、撮れない。なんとマイクロSDを忘れてきてしまっていた。「ヤバい!カメラ持ってきた意味がなくなる!」と大焦りで近くの商店街の100均に駆け込み、500円でマイクロSDカードを購入した。ちゃんと使えるのか不安だったけど、大丈夫だった。
美術館を堪能した後、お腹もそこそこ空いていたので「なんか食べよ〜」となり、色々見ていたら、ラーメンが美味しそうだった。ということでラーメンを食べた。
私は定番であろう「熊本ラーメン」を頼んだ。お値段なんと550円(税込)。マジ?安すぎん?ほんまに?と思ったし何かマジでめっちゃ美味しくてハッピー。写真がピンぼけしてて分かりづらいかもしれませんが左の方に多く浮いている黒い何か(馬油と予測)がその旨さの鍵なのでは?!と友人と調べてみたところ、「焦がしニンニク油」…。全然馬油じゃない、馬油ってそもそも食べるもんじゃなかったな…と冷静になった。
ちなみに友人らはチャーハンセット(Kさん)やら餃子セット(Mさん)やらを頼んでいた気がする。チャーハンちょっと貰ったけどそれも美味しくてすごい、ハッピー。(後で調べてみたら熊本ではめっちゃ有名なお店だった。おすすめですラーメン赤玉)
ホテルに移動
ホテル着
ラーメンを食べてからすぐにホテルに電話して、今からチェックインできるかを確認すると、「全然大丈夫ですよ〜」とのことだったので、すぐホテルに向かうことにした。(徒歩だけでなく、路面電車もまた使ったような気がする。)
ホテルはFAV HOTEL KUMAMOTO というところで、とてもシンプルで綺麗な内装だった。部屋の中に備え付けられているコップや電気ケトルなども重厚感がありつつ手に馴染むようなデザインで統一されており、3泊4日の中で使うのが毎回たのしく、熊本旅の思い出を色濃くさせるのに一役買ってくれているように思う。
重いキャリーケースを転がし、歩き回り、たいへん疲れていた私たちは、「ホテルに荷物置いて一息ついたら熊本城いこ〜」とか話していたことを忘れ、もうしっかり部屋から動けなくなっていた。そこでMさんからKさんへの某Vtuber布教会がはじまった。動画を備え付けのテレビ(YouTube、アマプラ、ネトフリ、なんでもみれた)でずっと見続けている様子が今でもありありと思い出せる。「ううーー!」とか「あああ…」とか言いながら頭を、膝を抱えるKさんと、淡々と「次はこれを見ましょう」という感じでリモコンを操作して動画を選び、流すMさん。かなり面白かった。(でも私も推しアイドルの新曲MVとか新しいYouTubeコンテンツとか見たかったので、その間に入って見させてもらっていました)
そのまま夜は適当に近くのコンビニでつまみとか酒とか買って、適当に過ごした。
この夜、9%のハイボールロング缶を2本と半分飲んで気持ち良くなっていたのだが、尿意を感じてトイレに行って座った瞬間”アカンやつ”を感じ、”お察し”・・・・。疲れもあったので仕方ないな〜と思いながら耳にビニール袋かけて寝ました。(ベッドは汚しませんでした)