歯事情3
どうも!
痛みがなくなった瞬間から
感謝の気持ちもなくなるスコウスです。
歯事情最終回です。
3. 同じ病院という結末
私が1番に並んだのは
なんとか午前中に病院を終わらせて
会社に行かないといけないから。
3時間くらいの遅れなら
なんとか取り戻せる。
昼には会社に着いて
猛烈に走りまくれば
業務の遅れは取り返せる。
しかし私は初診の一番乗りだったが、
どんどん再診の人達に抜かされていく。
ピカピカの診察券をもらい
口腔外科という所に移動して
受付に診察券を出した時には
もうすでに15人は私の前に居た。
焦ってはいけない。
運が逃げる。
ここは一発、持って来た本を開く。
いい事が書いてある。
「楽しい」が一番良い結果をもたらすという
事が書いてあった。
私は今、歯を治すゲームのイベントを
クリアしようとしているのだ。
楽しい。
次は何が起こるのか。
名前を呼ばれた。
やはり気持ちが落ち着いていると
事がスムースに進むようだ。
私は診察室の中に入って
椅子に座った。
女性の医師だった。
いや助手だろう。
白衣を着たその若い女の子は
私を取り調べた。
いつから痛み出したのか。
今も痛いのか。
お酒は飲むのか。
他に病気はないか。
本当に私のことを心配してくれているように
聞いてくれるので気分が良かった。
取り調べは終わり、レントゲン科に移動。
待たされることなく撮影完了。
順調である。
このままいけば11時には終わるだろう。
また口腔外科に戻る。いったん外で待つ。
また本を開いた。
眠気が襲って来た。
リラックスしすぎたか。
本の間に指をはさんで
首をカクカクさせていたら
また名前を呼ばれた。
中に入ると今度はオッサンだった。
さっきの女の子はどこに行ったのだろう。
オッサン(医師)は言った。
「これはCTスキャンで調べる必要がありますね。」
いやいや、だからここに来たのではないか。
早く前に進もうぜ。
「しかもスコウスさんは心臓の不整脈で薬を飲んでいらっしゃる。
それとの関係も循環器内科で見てもらう必要がありますな。」
やばい!
前に進むどころか後ろに下がっていっている!
このオッサンが担当なのか。
会社のことを言おう。
「すいませんが会社に昼には戻らないといけないので
心臓も今は何も症状がないのでCTスキャンは今日撮れますか。」
「なるほど。不整脈の症状がない。最後にお薬を飲んだのはいつですか?」
しまった!やぶ蛇だった!
どんどん歯とは関係ない話になっていく!
「もう5年も前に飲んだきりなので大丈夫です。」
「そうですか。CTは後日の予約になるので
その辺りを相談していきましょう。
いったん外でお待ちいただけますか?」
なんとまあ!
次の展開が見えなくなってきたところで
いったん退場とは!
外の待合室でまた本を持つ。
もう開いていないが持つには持つ。
心臓の薬の事を問診票になぜ書いてしまったのか私。
私のバカ。
悔やむ。
しかし、
歯茎に振動がいきすぎて心臓が停止して
死亡した事例でもあるのだろうか。
それとも
毎日同じことの繰り返しの医師たちの
格好の餌食だったのだろうか。
呼ばれた。
オッサンをどう攻略しようか。
あれ?
また女の人だ。
今度の女医は力強い目つきをした
気の強そうなしっかり者の雰囲気を出している。
「こちらへお掛けください。」
さっきのオッサン医師と同じ質問をしてきた。
さっきのオッサンは、なんだったのか?
時間稼ぎだったのかな。
この女医さんは頭がキレる。
話がサクサクと前に進む。
私が言いたいことを先回りして
話してくれる。
「CTは最短で明日の午前9時から空いてます。
予約入れますか?」
「はい、お願いします!」
「心臓の不整脈が出た時に飲んでいた薬の名前は
分かりますか?」
「はい!〇〇と〇〇です。」
「その薬をもらった病院の名前を教えて下さい。」
「では今後の予定の相談ですが、
もしCTの結果、
・歯の根元が神経の動脈にくっ付いていた場合は
ウチで処置することになります。午後からのみです。
・歯の根元が神経の動脈と離れていた場合は、抜歯のみの
処置なのでウチでなくても処置できます。土曜日にやっている歯科
に行けます。紹介状を書きます。
ではまた明日。
明日はこちらに来ずにまずレントゲン科に行ってください。
その後の診察の予約も取りました。11時には終わると思います。
では、お大事に。」
は、早い!
さすが白衣の前を開けているだけのことはある!
背が低くて可愛らしいのに
鋭い雰囲気の女医さんに
明日の段取りまで施されてしまった。
会社に急いだ。
12時10分に着いた。
しかし私はまた明日も
病院に行かなければいけない。
母を利用した。
スムーズにいった。
次の日。
CTスキャンを撮り終えて
また「スーパー女医」の前に座った。
CTで撮った画像を見せてくれた。
上から見た画像で
なんとか親知らずと神経の動脈が
わずかにズレている事が分かったと
言ってくれた。
「2mmですね。2mmあれば神経に影響なく抜歯できます。」
「あ、ありがとうございます!」
「後はどこで抜歯するかですが・・・
ウチだと午後から。紹介元に紹介返しするか
それとも私の推薦する病院にしますか?」
「先生のお薦めがいいですね。」
「もし出血がひどかった場合と心臓のことも
あるので総合病院がいいと思いますし、
さらに土曜日にやっている所となると〇〇病院しかありません。
そこでいいですか?」
な、なんと!
偶然が凄すぎて身震いした。
先生が言ったその病院は
今、母が入院している病院だったのだ!
なんという結末!
誰だ?このシナリオを書いたのは?
これはノンフィクションです!
私の本当の話です。
私の歯事情でした!
それでは皆さま!
今日もオーラルケアー!!🌈