退職金を引当金で計上する必要性について学んでみた
4つの条件に当てはまったら、
引当金として計上する
引当金の計上は、次の4つの要件を満たしているかどうかで決まる。
①将来の特定の費用または損失
②その発生が当期以前の事象に起因
③発生の可能性が高い
④金額を合理的に見積もることができる
退職金も4つの条件に
ぴったり当てはまる
これを退職金に当てはめてみると
①将来の特定の費用
②これまでの労働によって生じる
③退職金制度があるので、払う可能性が高い
④計算方法を規定で定めてる
4つとも見事に当てはまる。よって、退職金に対しては引当金を計上する必要がある。
例えば、今年入社して10年後に定年を迎える社員がいる。退職金制度があるので、金額は計算できるし10年後に退職金を払う可能性が非常に高い。そしてこの退職金は、入社してから定年までの10年間の労働の対価として支払うと決められている。
こういった場合は、退職給付引当金を毎年計上する必要がある。
引当金=正確な損益計算を行う道具
退職金は支払う額が大きいので、支払った年に一気に費用化されると、他の年と比べて損益が悪化してしまう。
でも退職金=毎期の労働の対価。
だったら毎期労働した分を費用化する方が、企業の損益を正しく表すことができる。
「結果」を「原因」に
分散させるのが"発生主義"
物事は必ず原因があって、結果がある。
この起こりうる結果(10年後の、定年による退職金支払い)の費用を、原因(毎期の労働)に分散して費用化させようぜっていう考え方を「発生主義」というらしい。
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