本が売れないなら、グッズとして売ればいいじゃない #まよシュー
はあちゅうさんの新刊「真夜中にシュークリーム」から、思いついたことがあるので、共有。
今後の「紙の本」の消費のされ方は変わるよねというお話。出版、作家など紙の世界に関わる方は知っておきましょう。
サイン入りなど、持っておくことに価値が移る
書籍から感じたのは、「紙の本」の「雑貨化」。これは、以前のちゅうつねセミナーでも語られたこと。
そこで、はあちゅうさんは「雑貨として見てもらうために、あえてかわいいカバーにした」と語っていました。
実際、この流れは業界でも起きてるんですよね。その代表例が、マガジンハウスの「Hanako」です。
Hanakoは雑貨化して部数をキープ
結果、雑誌離れが進む中で、今でも発行部数を維持しているんです。
カフェの特集や自由が丘などスポットガイドなど、一件東京ウォーカーのような情報誌と同様に見えますが「よりビジュアルを重視し、雑誌を雑貨化する」というコンセプトで2009年にリニューアルをかけたそうです。
「単に情報を得るための媒体ではなく、“眺めていて楽しい”“生活空間に置いておきたい”“何度でも触れたい”と思わせることに成功したのが今回のリニューアル。つまり『雑誌の雑貨化』を起こした」
今まで情報重視であった「Hanako」を、雑貨と定義することで手触りのある雑誌でしかなしえない価値を提供しているのです。
参照:80万部が11万部になった「cancam」。売れない雑誌の共通点とは?
このように、書籍の価値が「情報に触れる」から「雑貨として触れる」に変わってきているんです。
noteで読めるものをあえて購入する意味
実際ぼくは、はあちゅうさんの新刊「まよシュー」を情報として購入したのではありません。
この本は、note「月刊はあちゅう」に書いてあることを載せていますから、すでに知っている情報が書いてあります。
では、なぜ購入したか。それは、グッズとして所有していたかったからです。
音楽ライブでのTシャツ感覚で購入した
これを購入したのは、梅木さんがゲストで来たちゅうつねセミナー。
参照:がんばって書いた記事をnoteで100円で売る?あなたの労働は水より安いんですか?
そこで購入すると、はあちゅうさんからサインがもらえて、ちょっとしゃべれたんですね。
そうやって、情報ではない価値を手に入れられるから、購入したんですよ。これって、好きなバンドのライブに行って、Tシャツを買うのと近い感覚です。
グッズとして買ったTシャツは着なくても満足
僕の少年時代だと、みにのくプロレスを観に行って、グラン浜田のサイン入りTシャツを買うのと同じモチベーションなんです。
で、そのTシャツを着るかというと、着ないんですよ。記念に部屋に飾っておくだけでした。だから、書籍もそんな感じになっていくはずなんです。
だからこそ、これからの紙の本作りでは、部屋で飾るなど、雑貨として楽しめることを頭に入れてデザインしてくべきなんです。
ファンじゃないと楽しめない本
紹介してきたように、「まよシュー」は雑貨として触れられる作品です。なので、はあちゅうさんのことを知らない人が買っても楽しめないと思います。
その辺を頭に入れて、購入するかどうか決めてみてください。ちなみに、「準備不足の人生」という文章が一番オススメです。