作家の時給は10万円
「作家の収支」という本に面白いことが書いてあったので、共有。物書きとして食べていきたい方は参考にしておきましょう。
原稿用紙1枚書いて6000円もらえる
まず、面白かったのが原稿料を公開しているところ。
小説雑誌などでは、原稿用紙1枚に対して、4000円~6000円の原稿料がもらえる。たとえば、50枚の短編なり連載小説を書けば、20万円~30万円が支払われるわけで、毎月これがコンスタントに書ければ、生活には充分な額になるだろう。
1枚5000円の原稿料だと、この執筆労働は、時給10万円になる。
このように、「作家の収支」を惜しげもなく公開してくれているんです。
部数14万部で印税は2230万円!
サービス精神旺盛な著者は、他に、自分の作品の印税も教えてくれてます。『そして二人だけになった』という作品の印税です。
初刷が2万部で、本の価格が2000円だったので、12%の印税で480万円をいただいた。
しかも、出版から僅か1カ月半の間に増刷が5回かかって第6刷まで出た。部数の合計は4万6000部だったので、印税は1100万円以上になった。
『そして二人だけになった』は、2年後にノベルス版が出て、3年後に文庫版が出た。
ノベルス版は、累計3万6000部で約370万円、文庫版は、累計10万7000部で約760万円を稼いだ。この1作で、現在までに、2230万円ほどの印税をいただいてい
めちゃくちゃ夢がある世界ですね。笑
また、印税は海外で出版された作品からも入ってくるんです。
これ以外の印税として、海外で翻訳された書籍のものがある(これまでに50冊ほどが訳されている)。
また、僕の小説を原作として、漫画やゲーム、そして映画やTVドラマになったものがあって、これらの売上げからも一定の割合で印税の収入がある。さらに、近年では電子書籍がどんどん割合を高めている
このように、本が売れていけば、それを原作とした漫画・ゲームに横展開して稼いでいくことができるんです。
ちなみに、漫画化された場合、雑誌掲載時の原稿料や、単行本になったときの印税を、原作者と漫画家で分けることになるそうです。その際の比率は50:50が一般的です。
原作者って、めちゃくちゃ儲かるんですね。。
メーカーからもらえる収入も
収入は他にもあります。売れっ子になると、企業からの依頼も増えてくるんです。
これらの印税以外で大きいのは、さきほど述べた原稿料である。雑誌にちょっとした短編が1作掲載されると50万円ほどいただける。
また、ある清涼飲料水メーカから小説の執筆を依頼されたことがあって、このときの原稿料はその1作で1000万円だった。
講演会の出演料でも稼げる
売れっ子作家の収入は上記だけにとどまりません。作家業以外のことでもお金がもらえるようになるんです。
講演会などへの出演料もある。
僕は1時間40万円の講演料で依頼を受けている。1時間半であれば60万円だ。
作家の中には、印税収入や原稿料よりも、講演料や出演料の方が多いという人がいる。
以前に小説雑誌で、作家たちの収入の内訳が円グラフで示されていたことがあって、印税と原稿料を合わせても半分以下、という作家がいた。講演料がかなり多く、顔が売れてくると作品を書かなくてもビジネスになるのだな、と思ったのを覚えている
有名になってからの収入の錬金術ってすごいんですね。こりゃ、作家を目指す人が増えそうです。
対談料、それが掲載されると原稿料ももらえる
売れっ子作家の無双状態は、終わりません。
これ以外にも、原稿料や印税がもらえるものが多数ある。それらについて、思いつく順番に書いていきたい。
対談をする仕事がある。これを引き受けると、場合によっては対談料のようなものがもらえる。また、その対談が雑誌などに掲載されれば原稿料がもらえる。
また、入試問題に作品を使われることで、著作料が入ってくるとのこと。
印税関係では、このほかに、入試問題に著作が使用され、それが問題集になったときに生じるものがある。
このように、ヒット作品を出して仕舞えば、ボーナスステージを楽しめる作家業。当然、売れるためには努力が必要なんでしょうが、一攫千金を夢見て多くの人が挑戦していくのもうなずけます。
ちなみに、この本には、作家として売れるために必要なことも書いていますので、物書きを仕事にしたい方はぜひ読んでおきましょう。
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