見出し画像

ホストクラブ体験記

私はお酒が大好き。
居酒屋、立ち飲み、バル、バー全部大好き。
いろんな飲み屋さんに行くが、今まで一切縁がなく、一度は行ってみたいと思っていた場所。

「ホストクラブ」

行ってみたいと思いつつも、なんか怖いし1人で行く勇気もなかった。
それがたまたま友だちと遊んでる時に、ホストのバカデカ看板の前を通りかかって、
「ホストとか行ったことないけど行ってみたくない?」と言ったところ、
「え!行ってみたい!行こ!」とのことで、
ノリで行くことになった。いい友だちだよ。

せっかく行くならと、ホストの総本山みたいなイメージの歌舞伎町のお店に行くことにした。

とはいえ、ホストクラブの基本的なシステムもルールも何も分からないため、ホストクラブ体験みたいなサービスがあればなと「ホストクラブ 観光 歌舞伎町」で検索。
なんとそれらしいのがヒットした。あるんや。

それがこのページである。
今日はこのサービスを利用した一連の流れと感想を書こうと思う。


①予約
怪しい点がないか(失礼)サイトの記載内容をよく読んでから予約しようといろいろ見てみたが、サービスの内容や当日の流れ、会計方法などが分かりやすく記載されており、Q&Aもあって安心することができた。
意を決して予約のメールを送った。

担当の方は丁寧に対応してくださり、質問事項などを送ると詳細に回答してくださった。
担当の方とのやりとりは全てメールで完了した。

サイトにもあるように、スタッフの方に待ち合わせ場所に迎えに来てもらってお店に行くサービスもあるが、私たちの予約希望日は案内役の方の予定が埋まっており、自分たちだけでお店に行けるなら予約可とのことだった。
了解し、予約した。

予約が確定すると、その3日後に来店店舗決定の連絡があった。
グループで何店舗か運営されており、状況などを見てその中から来店する店舗が選ばれるそうだ。客側が店舗を選ぶことはできないが、何も分からないし、特に希望もないため、決めてもらえた方がありがたかった。

私たちが行くことになった店舗はこちら。
ベルサイユ宮殿をテーマにしているらしい。
今もなおスーツ姿のホストによる接客が受けられるお店。(今は私服での接客が主流らしい。知らなかった。)



②来店
予約当日20時、わくわく3割緊張7割で店舗に向かった。
場所はGoogleマップを見ながら行けば難しいことはなく、迷わず行くことができた。
扉を開けてお城のような階段を降りると、イメージ通りの煌びやから空間が広がっていた。
わー!本物や!
スタッフの方に体験ツアーで予約している旨と名前を伝え、席に案内してもらった。

席に着くと、おしぼり(いい匂い)とタブレット端末が運ばれてきた。
タブレット端末には、所属されているホストの方の顔写真がずらっと図鑑のように表示されていて、指定された人を呼べない場合もあるけど、好みの人がいれば教えてくださいとのことだった。
自分は、すごい数のホストのキメキメ写真に圧倒されて「みんなかっこいいですね。」と見当違いのことをごにょごにょ言って終わった。
友だちはちゃんと好みの人を伝えられていた。
好きなタイプも聞かれて、「穏やかで話しやすい人がいいです。」と伝えた後、外見のタイプのことかと慌てて「黒髪の人が好きです。」と加えた。
友だちは、背が高くて細い人がいいと伝えていた。


③接客
いざ接客してもらう時間。体験時間は1時間。
15分交代で自分に4人、友だちに4人、合計8人のホストさんが席についてくださった。

普段の飲み会で男女2対2だったら、普通に4人でおしゃべりする感じになるが、ホストクラブでは、自分についてくれたホストさんと1対1で話す感じで、同じ席にいるのに2人で会話が完結するのが新鮮で驚いた。

一言にホストと言っても、いろんなタイプの人がいた。
私が接客してもらっただけでも、サラサラストレートヘアでしっかりメイクのV系っぽい人、俳優みたいな雰囲気の髭を生やした男前の人、爽やかで華のあるアイドルみたいな人、ふわふわ金髪のかわいい王子様みたいな人とそれぞれのキャラや個性に合わせて見た目も様々だった。

行くまではどんな話するのかなとドキドキしていたが、行ってみると普通に爪や服装を褒めてくださるのから始まり、学生時代の話とか恋愛の話とか出身地の話とかの他愛ない話をした。

仕事の話とか、一緒に行ってる友だちとの関係性とかは一切聞かれないのが、なんなそういうルールがあるのかなと思った。

私はここぞとばかりにホストという職業についての質問をしまくった。
いつから働いてるんですか?
なんでホストになろうと思ったんですか?
ホストになる前は何をしてたんですか?
お客さんによって接客方法は変えるんですか?
そのスーツは自前なんですか?
ホストのイメージ、ウシジマくんのイメージしかないんですけど本当にあんなことあるんですか?
みんなで寮に住んでるんですか?
など聞いてみたいことをたくさん聞いてみた。ホストの方は「本当にホストクラブを体験しに来たんだね〜。」と優しく楽しく答えてくださった。
ほんとにありがとうございました。
野暮なこと聞いてごめんなさい。

概ねどのホストさんも席を離れるとき、LINE交換しようと言ってくださった。
自分は関西住みなので通えないし、もっとお金を使える人に時間とギガバイトを使ってあげてくださいと断ったが、そういうことじゃないからと皆さん交換してくださった。
興味本位で、「たくさんの人とLINE交換して、誰がどのアカウントとかどうやって管理してるんですか?」と質問してみたが、
「LINE交換するのなんて私ちゃんだけだよ(キリッ)」とのことだった。
すげー!返しめっちゃホストやん!

SNSで見かける、いわゆるホス狂と呼ばれるような量産型、地雷系のお客さんもお見かけできたらなと少し期待していたが、他のお客さんをジロジロ見るのも失礼かと思ったし、ざっと見た感じそれらしい人はいなかった。

目まぐるしく人が入れ替わり、1時間はあっという間だった。
ドリンクは飲み放題だったが、どれだけ飲んだか全然覚えていない。あんまり飲んでないと思う。
焼酎のジャスミン茶割りを頼んだので、ホストの方がずっと作ってくれていたということもあり、緊張してじゃぶじゃぶは飲めなかった。

終了の時間が来て、最初に対応してくださったスタッフの方が再び席に来てくださって、接客を受けた中で、見送りをするホストを1人選んで欲しいとのことだった。
送りという制度があり、気に入った人を1人選ぶと、帰る際にその人がお店の外までお見送りしてくれるらしい。

1時間の間に8枚もの名刺をもらったので、誰がどの人なのかもう全然分からず、スタッフの方にお願いして再度タブレット端末を持ってきていただき、お目当ての人を確認した。
お手数をおかけして申し訳ないです。

選んだお目当ての人が席に再びきてくださると、今後のプランについて、スタッフの方から説明があった。

体験ツアーでは、ホストの方は飲み物が飲めないのだが、このまま続けて接客を受ければ、ホストの方も客も2時間飲み放題で、10,000円とのことだった。

残念ながら次の予定があったので、お断りしたところ、強引に勧誘されることもなかった。
当初の予定通りツアー料金1人3,000円のみ支払い、退店した。

④退店
選んだホストの方がお店の前までお見送りしてくださった。
最終1人の方を選んだが、接客してくださった4人の方全員に楽しい時間を過ごさせていただいたので、ほんとは4人全員にありがとうを言って帰りたかった。
見送ってくれた方にお礼の気持ちを伝えて、ハイタッチをしてバイバイした。
ホストの方々は自分たちの姿が見えなくなるまでお店の外でお見送りしてくださった。

⑤感想
興味本位で行ったものの、ホストクラブへの知識は闇金ウシジマくんしかなかったため、当日はかなり緊張していた。
結果、行ってよかった。体験できてよかった。

なんとなく想像してたけど、想像よりももっとすごい職業だね、ホスト。
技術や能力だけではなく、自分そのものを商品、サービスとして売るのってすごいことだ。
メイクや美容、時には整形で容姿を磨いて商品価値を高める努力。
たくさんのお客さんの情報を覚える力や、それぞれが求めている接客を読み取って自然に実行するスキル。
いろんなことを仕事と割り切っていくメンタルの強さ。
賢くかつ根性座ってないと続かない仕事だなと感じた。

お客側としては、ホストにハマる人の心理、いまいち理解できなかったけど、ちょっと分かった気がする。
自分のこと一生懸命楽しませてくれようとしてくれてるのって嬉しいもんな。
褒めたり、笑わせたり、仕事でしてくれてるって分かってても、楽しませようとしてくれてる姿勢が嬉しくて、それに応えたいと思うのかなと思った。
だから、また行ったら喜んでくれるかなって思っちゃうのかな。
まあ通う理由は人それぞれだろうけど。

ホストクラブに通う女性が、売掛による借金で、無理矢理したくない労働をさせられるなど、問題になっている点は、もちろん許されることではないけど、業界全体で改善していく動きもあるそうだし、ホストという職業が求められる限り、ホストクラブという場所はなくならないし、日本特有に発展してきたこの文化も続いていくんだろうなと思った。

ほんとはもっと奥深くて複雑な世界なんだろうけど、そのさわりのさわりだけでも体験できてよかった。
これからも行ってみたい場所にはどんどん行って、やってみたいことはどんどんやってみよう。

いい経験だった。

いいなと思ったら応援しよう!