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980点と英検1級の原点~ただの怠け者が、こんな資格を取るまで①

 ここからしばらく、私と英語に関する話にお付き合いください。

 あれは大学3年生の夏だから、1987年(昭62)だったと思います。てことはまだ二十歳のころですな。

 福岡県の旧筑紫郡で生まれ育った私は、京都の大学へ通っていました。

 授業には全く行かないから、先生の顔も名前も知らない。
 法学部といったって、公認野球規則の方がよっぽど詳しい。
 知っている法律といえば、青信号では進め、赤では止まれくらい(これって法律というのかな)。
 成績は学部内で上位90%。つまり、下から10%。
 友人たちと木屋町かいわいで飲み歩く日々。
 左京区下鴨の下宿では昼過ぎまで眠りこけ、毎晩のようにKBS京都でナイター中継を見るのが常でした。
 アルバイト先の結婚式場では、毎回ほぼ高砂(新郎新婦の席)を任され、楽しく働いていました。

 福岡県太宰府市の実家に帰省したある日の僕は、母にこんな話ばかり垂れ流して笑っていたのです。
 業を煮やした母が、ついに口を開きました。

 「アンタ遊ぶのもいいけどね、ちょっとは勉強もしてちょうだい」

母の一言で人生が一変

 話の腰を折られた僕は、
 「勉強って、何をすればいいと?」
 食ってかかりました。

 別に大して考えもなかったんでしょう。
 母はとっさに
 「英語!」
 と口走りました。

 僕の心の奥底で、何かがパチンと音を鳴らしました。


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