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ただ普通に生きられたらそれでいいのに

子供のころ、わたしはまともな大人がいなかったように思う。

実父は子供のころのわたしを虐待し、
母は一緒に死のうと言い、
5歳からの義父は借金とアル中、
そんな親に育てられた姉は18歳のこと駆け落ちをし、何度か結婚と離婚を繰り返し、だいぶ前から音信不通だ。

わたしは子供のころ学校でのいじめと先生からの性的虐待であまり学校には行かなかった。
認知症の祖母の介護をした。いまでいうヤングケアラーというやつだ。
男の人と話せなかったので、女子高に行った。短大に行った。

大人になって、わたしはこれでは社会で生きていけないと思って、必死にわたしはわたしを平凡で何も悩んでいないような幸せそうな人間であろうと思った。
笑わない子だったけど、笑った。
人と話せない子だったけど、話した。
かわいくないものをかわいいと言い、
おもしろくないものをおもしろいと言った。
普通に社会人になり、友達もできて、彼氏ができたりもした。

それでもどうしても「かなり変わっている」と言われる。
なにが変わっている?何を変えればいい?

友達なら、まだ変わっているを受け入れてもらえる範囲だ。
恋人となると違う。
いつも楽しそうで悩みもなさそうに幸せに過ごしているわたしに、

なぜひとりでなんでもする。
なぜ誰も頼らない。
なぜ人を信じない。
なぜ自分の話をしない。
なぜ人の気持ちを考えない。
なぜ人を傷つけることを簡単にする。

偽りのわたしでわたしを塗り替えて、自分も変わったんだって自分で思えるくらいになったはずなのに、どうして人はわたしの弱さに気づいてしまうんだろう。
誰かと向き合うと、どうしても自分と向き合わなくてはいけなくなる。
自分が崩れて、わたし中からわたしという悪魔がでてくる。
イライラして、他人も自分もなにもかも壊したくなる。
自分で自分がいやになる。

多くの幸せは望んでない、ただ普通に生きられたらそれでいいだけだ。
49歳までなってなんでこんなふうに苦しんでるんだ。

結局わたしはわたしのままなのか。
もうあきらめようか。


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