ナベコウ(Black Stork)の母鳥が一番小さいヒナを食べる動画を見て思ったこと。戦中の日本もやっていた、合理的間引き。人だと末っ子>長男>他
ちょっとショッキングな動画内容なので、嫌な方は見ないで読まないでね。
ひどいかわいそう!
というのが大半の心境だと思う。
ヒメウズラを7羽飼っていて、その数倍を見送ってきた身としては、「自然界の合理的間引き」だと考えた。
それは、同時期に生まれて一番小さなヒナを食べる行為であり、戦中の時に日本でも「ごく潰し」に近い存在、または女児を間引いた文化があった。
4匹育てるよりも、一番成長が遅いヒナを足きりしてその子を餌にすることで、母鳥に負担的メリットもあるし、ヒナも餌を3割増しで多く貰えるようになる。
スポーツ選手の大会の選抜に近いかもしれない。
育成対象になる上位3名をスコアからフィルタリングして、集中して育てる。
それが、自然界では食べられるという淘汰が選ばれただけである。
結果的に、4匹のまま育て続けたナベコウのDNAは淘汰され、3匹に絞って育てたナベコウのDNAが生存しただけ。
母鳥が感情的に、残酷で冷徹のように見えるかもしれないが、より多くの子孫を残すための生存戦略であり、DNAレベルで刻まれたもの、と考えると深いと思った。
ヒメウズラは生まれて数日たつと、目が見えなかったり立てなかったりする先天的に問題があるヒナが一定数いて、遅かれ亡くなってしまうのだ。
逆に大きすぎる場合でも、先に外に出てしまい凍えて亡くなるパターンもある。
安定して集団生活ができる、中間のDNAこそが育成には重要である。
これ、体操などの競技のスコアを決めるときの「最低と最高のスコアを除いた平均値」に近いかもしれない。
小さすぎは何かしら問題はあるし、大きすぎは餌を多く取って不公平であり親鳥の負担も大きい。
今回はナベコウの母鳥の最小ヒナの間引きであったが、最大のヒナの間引きをする動物だっていると思う。
なお人間の兄弟でいうと、手厚さでいうと「末っ子>長男>他」である。
3人兄弟だと、真ん中の次男次女がまあ冷遇されてしまうのは仕方ない。
無意識の兄弟選別、それはどの生物にも存在するのだ。