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私が、治療師にとって一番必要だと思ってるもの

この記事にも書きましたが、私は、妊活専門の鍼灸院を経営していた事があります。


今でこそ、鍼灸と妊活っていうのが関係するというのが割と知られていますが、私が開業して間もない頃は、まだまだこれからって感じでした。


なので沢山の同業者から

「妊活の鍼灸ってどんな事するの?」

「治療はどこのツボ使うの?」

というような質問を山程されました。
この手の質問って、ハッキリいって答えるのが超面倒です。



私なら「本気」で教えて欲しいんだとしたら

『どこかで習ったんですか?』

『先生の治療法を教えて頂くことは可能ですか?』

というような質問をするでしょう。
が、大抵はあわよくば、または本気では無い建前上の質問です。そんなものに『どこまで答えようか…』なんて考えるのは面倒です。

なのでいつも

『治療の7割は口(説明)ですよ。』

と返していました。
大抵「えぇ…」と引かれます。

このように適当にあしらってるような対応をしていた訳ですが……実はそうではありません。

大真面目に、本心から私が一番大事だと思っている事を正直に言ってました。
聞いてきた全員に「私の極意」を教えてたんです(笑)


治療は口が7割、技術は3割

私は、何の治療かに限らず、全てにおいてそうだと思っています。
このままだと字面が悪いので、こう書き直しましょう。


信頼関係が7割、技術は3割



特に妊活のように

・治療直後(当日)に結果が出ない

・「本能」や「欲」と絡む

・世間の「当たり前」

という複雑なものが入り混じっている場合、9:1……いや、信頼関係が全てと言って良いくらい大事です。

患者さんが女性で、治療師が男性なら特に。


どのくらいの信頼関係が必要かと言うと、20代〜40代の既婚女性から


「昨日の夜に仲良くしてきました!」

「先生のおっしゃった通りに誘ったら喜んでました!」

「先生が今日はしたくないなって思う時ってどんな時ですか?」


なんて報告や質問を明るく普通にしてもらえるレベルが必須です。

文字にしたら「何て会話してんだよ…」って思われても仕方ないくらいの会話ですが、こんな会話に「いやらしさ」や不快感を感じずに話してもらえるくらいにならないと、患者さんの妊活ストレスの緩和は出来てません。

もちろん色んなタイプの患者さんがいらっしゃいますので、全員こんな感じで話してくれる訳ではありませんが、ほぼ全員が私から質問しなくても、今週(今月)の出来事(回数とか)を話してくれていました。

最低限、それくらいの信頼関係は必須です。
その為に必要なのは、「会話」、「説明」だと私は思ってます。



とまぁこんな感じで、同業者を軽くあしらってる風で、ちゃんと本当の事を言ってたんです。
まぁ、誰も私の真意には気付いてくれはしませんでしたけど。


たった一人だけ

『治療の7割は口(説明)ですよ。』

という私のセリフを近くで聞いていた仙人みたいな先生が

「あなたの若さ(ギリ20代)でハッキリとそう言えるのはすごいですねぇ…」

と、なんかアニメのキャラクターみたいな事を言われました(笑)
なんか人集りが出来てた方だったので、ひょっとしたら大御所だったんですかね?



って事で、私が思う治療師に一番必要なものは「口」です。

そもそも、技術や知識・清潔感ってのは自分だけの問題ですから、持ち合わせていて当然ですしね。

それを利用して、患者さんに卑猥な事をする治療師は死ねば良いと思う。
が、密室である事を利用して、美人局的な(痴漢冤罪的な)事をしてくる人がいるのも事実。

患者側も治療師側も、お互いしっかりと自衛しましょう。


二人の障害児の父
すけじろう

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