「ドクロとバラ」というシンプルなゲーム
この前友人が、たまたま日本に遊びに来ているカナダ人を連れて家に遊びに来てくれた
全くそんな話は聞いておらず完全なるサプライズで大いに戸惑うこととなった
せっかくカナダから日本を訪れているのに、時間の使い方として我が家で過ごすというので果たして良いんだろうか?という気もするが
おそらく友人の無茶振りに巻き込まれて、彼もやむにやまれず来てしまったんであろう
日本語を喋る事が出来ないし、誰かもわからない人の家に行く
想像するに大変怖い思いをさせてしまったんじゃないか?という疑念がある
とはいえ、来てしまったものは仕方がないので、こちらも全力でもてなそうということで、何か言語の壁があってもすぐにルールが理解出来て、楽しめるボードゲームはないか?ということで自室のボードゲーム棚を眺めいくつかピックアップした
その中の一つが「ドクロとバラ」
使うコンポーネントは、各プレイヤー毎に裏面にドクロが描かれたコースターが1つと裏面にバラが描かれたコースターが3つだけだ
どれも絵が両面に描かれているだけで文字もないコンポーネントしか使わないのでルールさえ理解してしまえばコンポーネントを見ながら説明を都度都度読まないといけないということがない
基本的なゲーム性はブラフ系といって良いだろう
プレイヤーはドクロが描かれたコースターかバラが描かれたコースターを裏向きで自分の前に出す
プレイヤーは各プレイヤーが出したコースターがバラなのか、ドクロなのかを予測する訳だが、各プレイヤーがどのような行動をしたかという情報で絞り込んでいく
プレイヤーは予め決められた順でアクションをしていく
自分のターンで各プレイヤーは以下の二つのアクションから一つを選ぶ
「宣言する」か「カードを一枚追加する」
「宣言する」は場に何枚のバラの花があるかを予測するアクション
「カードを一枚追加する」は自分の手元から一枚を選んで場に裏向きで追加するアクション
プレイヤーがアクションをすると次のプレイヤーに手番が回る
前のプレイヤーが「カードを一枚追加する」アクションを選んでいた場合は、前のプレイヤーと同様に「宣言する」か「カードを一枚追加する」の二つのアクションから一つを選択する
前のプレイヤーが「宣言する」で場に何枚のバラがあるかを予測するアクションをしていた場合は
次のプレイヤーは同じく「宣言する」か「降りる」のアクションから行動を決める必要がある。
「宣言する」を選んだ場合、前のプレイヤーが予測したバラの数よりも最低1多い数を「宣言する」事になる
「降りる」を選んだ場合、そのプレイヤーはそのラウンドからは文字通り降りることになる。
「宣言する」を選んだ人に戻ってきた場合も同じく、さらに大きな数を「宣言する」か「降りる」を選択する
そうして、最後に宣言したプレイヤー以外全員が降りると、宣言した枚数のバラが本当に存在するかチェックするフェーズに移る
この時に、宣言した枚数のバラが場にあれば、宣言したプレイヤーの勝ち、なければ宣言したプレイヤーは一枚、コースターを失うことになる
これでラウンドが終了し、2回ラウンドに勝利したプレイヤーが全体として勝利となる
このゲームでは宣言した枚数のバラが場に存在するかチェックする方法がユニークで、全プレイヤーの眼の前にあるコースターを一気にオープンにして枚数をチェックするのではなく、まず最後に「宣言した」プレイヤーの目の前にあるコースターを全てオープンにし、その後、他のプレイヤーのコースターの中から選んでオープンにして、ドクロが出るか、宣言した枚数のバラが場にオープンになるまで繰り返す
という形で枚数をチェックする
最初に、自分の目の前にあるコースターをオープンにしなければ行けないというのがミソで、例えば、ラウンドの開始時にドクロのコースターを目の前に出していた場合に宣言をしてしまうと必ずドクロを引くことになり一枚手札を失うことになってしまう
なので、ドクロを開始時に選んでいたり、途中で「一枚追加」のアクションでドクロを追加した場合、宣言がしにくくなってしまうことが予測できる
なので、宣言した人間というのは目の前にバラがあるということを主張するように一見見える訳だ
しかし、それを見越してドクロを提出しておいて、別のプレイヤーにレイズさせられれば、自分はバラであるという主張を見せて、他のプレイヤーに自分のドクロを引かせることができる
という駆け引きが生まれる
手元に2枚のコースターを出した上で両方バラであれば、宣言して確実に2枚のバラをオープンできるので2枚バラを出したくなるがそれを読まれると両方とも引かれて他のプレイヤーが圧倒的に宣言し勝利しやすくなってしまう
このジレンマがシンプルながら非常によくできたゲームである
宣言失敗しドクロのコースターを失ってしまうとかなり不利で、他のプレイヤーにドクロを引かせる事が一切できなくなってしまう
さらにその情報がバレてしまう、例えば、残り2枚しか持っていなくて、2枚ともオープンにされてしまって両方バラだった場合、そのプレイヤーはドクロがないことがバレてしまうといったことも起きうる
そうなると牙を抜かれた虎のように絶対安全扱いされてしまう
このゲームは予想通り、英語や日本語がおぼつかなくてもコースターをオープンするか数字を英語で宣言するかしかしなくても遊べるので非常に遊びやすいゲームであったし、コースターをオープンする際には大いに盛り上がった
かなりおすすめだ
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