『はんなりギロリのキョン子さん』と自分。
時は2016年。かつて、◆xUluN9XBn2というトリップ(名前)でやる夫スレ作者をやっていた自分が書いた、原作ありの短編作品がありました。
それが『はんなりギロリのキョン子さん』。
原作は『はんなりギロリの頼子さん』という、「WEBコミック ぜにょん」で連載していた京都が題材の漫画作品です。
この『キョン子さん』、実のところ、自分がやる夫スレ作者として作った作品の中でも一番なんじゃないかってくらい出来が良いです。自画自賛。まあそもそも原作ありだし。だいたい当時やってた長編作品2つはどっちとも打ち切りで辞めてるからそれよりはマシって話なんだけど。でももう7年も経ってるし、それも時効だろうから顔出しても大丈夫だよね。あーすんません当時の読者は石投げないで!
そして何の因果か、本日9月6日は、8年前の『キョン子さん』の投下日。つまり、今日でピッタシ8周年なワケです。ガチで昨日気付いた。
なので、当時自分のスレであれこれ解説してたらクサかっただろうけど、もう7年も経ったしこの件も時効かなーと思うので、今回はこの作品の存在を思い出した経緯や、当時の制作意図・裏話なんかをしていこうかなと思います。出来がいいと思ってる過去作の話は舌が軽い!
『キョン子さん』のほうはまとめサイトから、原作漫画のほうは公式サイトから今でも読めるので、興味のある方はぜひ今からどうぞ。では本編入ります。
1.この作品と再び出合った経緯
まあ一度書いた自分の作品の存在を、忘れるって事はまず無いワケですけど。今まで生涯で書いた作品数がそんなに多いんでもないし。でもわざわざ過去作を読み返すなんてのは、過去の自分をほじくるようなものだからなかなかやらない。なので、あえて自分の過去作と再び向き合うって事は、なかなか無いワケです。
でも過去作から数年経ってても自分はまだ生きてるから、当然ネットくらいやる。そして、これが自分の好みも案外昔と変わってない。その日ネットで調べてたのは、「キョン子」についてでした。
いいよねキョン子。詳しい説明は省きますが、2008年頃に『涼宮ハルヒの憂鬱』の二次創作で生まれたキャラクターです。ポニーテールでダルデレな所、元が男キャラだから雰囲気が男の子っぽい所が可愛い。
Google検索は何ヵ月か期間を開けて見るたびに結果が変わるので、その日も性懲りもなく検索の画像欄でキョン子の画像を漁ってました。そして、一つのnote記事が目につく。よく見ればかなり新しめの日付。それが、この記事でした。
この記事を開けた時の自分の気分はー、あーやる夫スレの紹介か懐かしいなー、てな程度のモンです。引退してからもう何年も経ってますしね。しかし、記事を読み進めていくと……。
え? マジ? 自分の短編やん……。
これが『キョン子さん』との再会でした。いやあ、自分が昔書いた作品ってそんなに多くないし、どっかで紹介されてる機会もそうそう無いんですよね。それが2024年にもなって言及されてる。うわ、嬉し恥ずかし……。
で、まあ嬉し恥ずかしな気分を抱えたまま立ち去ってもいいワケですが。何の気の迷いか昨日9月5日、リンク先のまとめサイトを開いてみた。そしたら、投下した時の日付が「2016/09/06」とあった。
え、これは運命……?
他の日付ならいざ知らず、まさかの翌日が今年の9月6日。
そうか……。ならもう8年も経ったし、せっかくの記念日だから、ここらで『キョン子さん』についてネットに書き残してみるのも悪くないかぁ……。てな気持ちで、この記事の制作を考え始めました。
それに、同時期に他のnote記事でもやる夫スレという文化について記録している内容を読んでいて。書き残す事の重要性、忘れ去られる事への抵抗、みたいなのを考えてたんですよね。
だから、この記事を読んだ人が『キョン子さん』をまた読んでくれたら、とても嬉しいです。そして良い内容だったら是非コメントをください。オフラインで作るだけならともかく、反応が無かったら作品をネットに上げてる意味無いんですよぅ。
2.当時の作品を書き始めるまで
ここからは2016年当時の話になります。当時、2016年夏の自分は、やる夫スレ投稿サイト「普通のやる夫板」にて、『第五回やる夫リレー』という個人開催のやる夫スレのリレー企画に参加していました。
まあ、この企画自体は途中でかなり内容モメたので、あまり良い思い出ではないのですが。サンマの内臓よりニガぁい。それよりは、この前回の春に行われた『第四回やる夫リレー』のほうが自分にとってはデカい存在ですね。まあ、そちらの思い出語りはまた機会があれば。
で、その『第五回リレー』が消化不良な結果になっちゃったんで、今度こそ楽しくやりましょうという事で二代目企画者さんがその後すぐ立ててくれた企画が『第五回後夜祭リレー』。
そしてこの企画こそが、『キョン子さん』を作ろうと思ったキッカケでした。
さて、この『後夜祭リレー』ですが、これはかなり楽しく参加してました。失敗した『第五回リレー』の後だったんで、みんな配慮し合って楽しくやろうや💢みたいな空気があったんですね。人間、喧嘩する時があれば協力できる時もある。人間って素敵。
そしてこの企画、ストーリーは「遠い未来の世界にあるキョウトシティが舞台」というものでした。二代目さんは東方の秘封倶楽部がモチーフとか言ってたかな。
そういうワケで、自分も持てる京都の知識をフル動員してリレーに参加しました。現実の京都には本能寺があるから、「本能寺の擬人化」という設定で、原作で全身焼けた設定を持つ『るろうに剣心』の志々雄真実を出したりとか。やる夫スレ常連の阿部さんの正体が実は安倍晴明とか。そうそう、ちょうどリオ五輪閉幕の日と被ってたんで「阿部マリオ」もやりました。
それで1週間か2週間くらいの日程をこなして、企画は無事終了。今度はモメる事もなく平和に完結。何人も人間が関わってて、円満の内に終わるのはスゴい事ですよ。あれは楽しかった。二代目さん、今さらですが良い企画でしたよ。またいずれ、『後夜祭リレー』についても記事を書いてみたりしたいですね。
そして、良い創作の後はそれまで以上に創作意欲が湧いてくるのが、創作者のサガ。当時の自分は、良い企画に参加したなという満足感と共に、2016年9月3日公開の映画『planetarian ~星の人~』を初日で観に行って、その帰りに本屋に寄りました。
そう、原作漫画『はんなりギロリの頼子さん』に出合ったのは、そこでした。
なぜ『頼子さん』を手に取ったのか? 言うまでもなく、『後夜祭リレー』で京都ものに触れてたからです。点と点が繋がってきた。リレー企画でやれれば激アツ伏線回収ですね。
当時発売されてたのは1巻だけだったかな。とにかく購入して読みました。うーん、京都っぽくてなかなか良い内容。
そして、やる夫スレには「漫画やゲームの原作をやる夫スレにする」という文化がある。ここまで思いついたら、やる夫スレ作者としてやるべき事は、一つ──!
3.作品の完成!
そんなワケで、完成しました。それが『頼子さん』をやる夫スレにした短編作品『はんなりギロリのキョン子さん』です。
題材にしたのは原作の1話と2話。何で1話と2話だったのか?
まあぶっちゃけおぼえてないんですケド。とはいえ、ウェブでは3話まで公開されてるので全部やったら何かもったいないから、1話だけでは尺が物足りなかったから、キョン子(頼子さん)のキャラ描写が2話分まであったほうが良いと思ったから、とかですかね。
主役の頼子さん役にキョン子を選んだのは、頼子さんがポニーテールなのと、シンプルにキョン子が好きだから。キョン子とアチャ子はやる夫スレでの二大好きな女の子キャラでしたね。どっちも二次創作キャラだから動かし方の自由度も高いし。あと、キョンは元々原作で主人公だから、キョン子も主人公として動かしやすい感。
それと、『キョン子さん』には実は重大な小ネタがあります。それはキョン子以外のサブキャラクターを、全員『後夜祭リレー』の出演キャラクターで構成しているという事です!
ストーリーに関わってくるイリヤとバーサーカー、キャス狐や清姫やミスターうるちを始め、モブに至るまで全員が『後夜祭リレー』に登場していたキャラ。
なんなら、キャラ描写のために原作漫画に無いやり取りまで付け足してますねコレ。アカギとバーサーカーのシーンとか、『後夜祭リレー』で顔見知りな事を踏まえてると思う。『後夜祭リレー』のほうと同一人物という裏設定なのかな?(さすがにもう忘れた)
これはいわば、自分なりの『後夜祭リレー』への感謝でした。こっそりこんな関連作品作るくらい楽しかったよ、ありがとう、という事です。
制作期間は1〜2日くらい。リレー企画に参加してモチベーションも執筆速度も火がついてた時期だったので、そんなに時間かかってないと思います。100レス弱くらいなら調子良ければ1日で作れたので。
そして9月6日。8年前の今日、作品を板の短編スレに投下。その後、ついた感想を見届けて、『キョン子さん』制作作業を終えたのでした。
4.現在に戻る
そして現在。この記事を書くために『キョン子さん』、原作漫画ともに読み返してきました。8年振りの再会。懐かしい。
やっぱり原作漫画のほうは読んでてホッコリしますね。悪い人が出てこないのがええんです。誰も傷つかない。思いやりと思いやりで成り立ってる話。そういう所を、『キョン子さん』のほうでも出せてるといいのですが。
冒頭に挿入してる「推奨BGM」のURLは、『サガフロンティア』というゲームの『碧い街』というBGMのアレンジ版動画です。好きなんですサガフロ。何で碧い街という名前なのかは知りませんが、「京」という街で流れるBGMです。
よく見たらこれ、元スレではYouTubeの転載版のほうのURL貼ってますね。罪滅ぼしにニコニコのオリジナル版のURLをここに貼っておきます。
まあ動画が転載なら、まとめサイトも転載だし、そもそも作品のストーリーも原作ありなんですけどね。無断使用の権化。うーんこの。お天道さんに顔向けできねーや。
原作漫画はあれから7巻まで出て、2019年に完結しているようです。実写ドラマ版なんてのもありましたね。気になる人は手に取ってみては!?(精一杯のダイレクトマーケティング)
キョン子のAA表現はかなり頑張ってますね。表情やモーションで、節々で原作漫画のコマや流れを再現しようと頑張ってる。まあ、それで読みやすくなってるかは別ですが。原作と読み比べると面白いかもしれませんよ。
「一日の終わりはお酒で締めたいキョン子さん」や「ちょくちょく店をほったらかしてるけど大丈夫なのか!?」の部分は、一見原作漫画には無いようですけど、これは製品版の原作漫画のおまけページのネタですね。自分のオリジナルではないです。
自分のオリジナルなのは、ギリシア語とか、バーサーカーたちが清水寺行ってる時のシーンとか、人力車2時間とかそういう所。ギリシア語話せる一般人って何やねん、ここ笑うとこ?
まあ、そんなところでしょうか。この投下があって、それからしばらくしてやる夫スレから離れて、そしてキッカリ8年経って今日に至る。
『キョン子さん』への言及は、実は他のブログで1回だけ見た事あるんですけど、それ以外は無くそれっきり。まあ元がアングラのやる夫スレで、更に短編ですから。だからこういう風にnote記事とかで言及される機会は貴重で、とても嬉しく思います。
あれから8年、パソコンからスマホに移り変わった時代も更に進んで、やっぱやる夫スレはもっと廃れちゃったんですかね。自分の時代ですら最後には盛り上がらない閉じコンだなぁと思ってたのでやむなしですが。
8年もあったら、当時同じ作品を囲んでた人でもやっぱり死んじゃった人とかもいるのかなー。コロナもあったし。うーん。晩夏の夜、歳月の長さは人をナーバスにさせますね。
しかし、であればこそ、生きてる内の出会いは大事にしたいと思います。作品や記事の内容が良かったら、ぜひぜひコメントくださいね。でもポジティブな内容でお願いしますよ。ネガティブな内容だと泣いちゃう。
当時のスレを読んでた人や、リレー企画に参加してた人なんかもいたら、ぜひぜひお声がけくださーい! 旧交を温めましょう。特に二代目さん、生きてますかー!?
ではでは! そうだ…………京都、行こう。
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