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ネット上でプロとアマチュアの境界が曖昧になってる件

プロとアマチュアの境が曖昧になってる件

ここ最近というか、この10数年でネット上においてプロとアマチュアの堺が良くも悪くも曖昧になってきているなと感じています。
良くも悪くもというところが重要なのですが、このことについて雑感をまとめたいと思います。
※ここではプロ=お金をもらって、仕事としてやっているアマチュア=お金は目的とせず趣味としてやってるとして書いていきます


良い面

ネットの普及でプロさながらの活動ができる

今や誰もがスマホを持っていて、常にインターネットに接続できる環境。
さらには、SNSを駆使したり、アカウントを運用することで自分から情報発信がしやすいようになりました。
自分の作った作品(イラストや漫画、音楽、文章…などなど)を公開して多くの人に見てもらうことや宣伝を行うことも簡単にできますよね。
自分が小学生くらいの時(2000年頃)なんてそんなことはできません。
せいぜい周りの友達くらいの範囲に見せたりするくらいが限界でした。
日本中に伝える手段っていうのはやっぱりテレビだとか大きな会社じゃないとできないこと。
プロじゃないとそういったことはできないそういう時代でした。
しかし、今は違います。
プロと同等ではないにせよプロに近いような活動ができるようになりましたし、プロが使うような機材、道具も比較的廉価で手に入るようになりました。

誰でもプロになれるかも…という時代

それに、ネットではプロへの道も開かれています。
今まではプロへの道というのも限られていましたが、自分の作品をネットにあげて人気に火が付き、プロになるという例も増えました。
例えば、漫画で言えば賞をもらわずともデビューしたり、音楽で言えばオーディションなどなしで声がかかる可能性もあるということです。
これは、プロへのハードルが一気に下がることになり、とても夢がある話ですよね。

悪い面

とはいえ、良い面ばかりあるわけではないんですよね…。
以下、具体的にあげていきます

アマチュアにプロっぽさが介入してきた感じがある。

なんとなくですが、アマチュアでもプロを意識したようなものをよく見るようになった気がします。
もちろん、プロを目指す過程でそうなるのはしょうがないんでしょうけど…。
ただ、結局儲けることが目的になったり、尖ったものが受けにくくなる(わかりやすい大衆向けの方がウケやすくなる)傾向になったりしていると、なんだか面白みに欠けてしまう感覚があります。
せっかくアマチュアであるのだからその自由さを謳歌する方がいいんじゃないかなと思うけれど、そうはしない世の中の雰囲気の方を強く感じてしまいます。
(気のせいかもしれないですけど)

逆にプロがアマチュアの領域に参入してくることが増えた。

今までネットにこんなにプロってはびこってなかったですよね。
芸能人しかり、お笑い芸人しかりクリエイターしかりパフォーマーしかり…。
YouTubeもTwitterもだいぶそういったプロの方々が参戦している状況です。
そうなった場合、プロでやってきた方があらゆる点で強いに決まっています。
仕事としてやってるんですからね。
時間も金銭的な面でも知名度としても有利ですよね。
もちろん、プロの方が仕事としてネットを使うのは、現代では当然の流れなんでしょうけど、如何せんアマチュアが活躍する場が年々縮小してきているなという気がします。
もう、ネットはあれですね、完全にマーケティング・宣伝の場になっていますね。


プロとの距離が近くなりすぎた

今やTwitterで返信したり引用したり、DMを送れば相手が有名なプロであろうが簡単にコミュニケーションがとれてしまいます。
あるいは、プロの日常的な発言等も確認可能です。
それもなんだかなと思ってしまいます。
距離が近くなりすぎているというか。
もっと自分の手の届かないところにプロがいるような環境の方が、プロに対しての畏敬であったりリスペクトが生まれるんじゃないかなと思うのです。
ここ最近も好きだった作家さんなり、芸能人のTwitterの発言を見てうわぁ…ってなった経験も多々あります。
プロの方はプロとしての姿を見せるくらいの方がいいんじゃないかなと思うわけです。

【蛇足】
ただアマチュアがプロになった場合は逆に、なんとなく距離がはなれ遠くへ行った感覚があります。
不思議ですね。
同人活動していたかたが商業デビューしたという例はいくつも見てきましたが、プロになったという状況が逆に近寄りがたいというかなんというかで距離を感じるようになった経験があります。
その辺はアマチュアでやっていこうと思うと逆効果なのかもしれないですね。

プロはやっぱりすごいけど
アマチュアにはアマチュアの良さがある

こないだ久々にニコニコ動画で2010年前後に流行っていた動画を見たりしました。いわゆる手書きMADと呼ばれる手書きの絵をつけた動画(男女、コンビニ、東方系などなど)です。
それを見た時に、「ああアマチュアでやるってこんな感じだったよな〜」という思いに至りました。
本当に好きで作った作品であり、それこそ今のようにいいね数や再生回数とかで競い合わないような雰囲気がありました。
クオリティもいい意味で手作り感があり、あくまでアマチュアが趣味でやってますというのが非常にわかりやすくもありました。
もちろん、あらゆる分野においてプロでやっている人はすごいし、尊敬します。
やっぱり、お金をもらって仕事としてやっているだけあって、もうとても敵いません。
素晴らしいです、エクセレントです。
ただ、アマチュアとしてやるおもしろさ、アマチュアでしか出せない味っていうのは確かに存在しています。
そして、そういうものを発掘できるような環境というのものはあったほうが、面白いと思うのですよね。

まとめ 
棲み分けをもうちょいできないものか

いろいろ書いてきましたが、この状況を簡単に変えることはできないのであーだこーだ言ってもしょうがないのですが、ただもうちょっとネットにおいて、プロとアマチュアが棲み分けできるようになったらいいのにな~、と思っています。
私はプロでやってます!みたいなのがすぐわかるような印があればいいんですけどね。
そう思うと、以前までのTwitterの青バッジっていい印でしたよね。(なんでなくしたんだイーロン君…)
それか、もうアマチュアだけが集まるようなサイトなりSNSがあれば、面白そうですが…。
あるいは、もうこのプロとアマチュアの境界が曖昧になっているこのネット環境を受け入れて、徐々に慣れていくしかないかもしれません。

【蛇足②】
いろいろ言われているニコニコ動画ですが、プロがあんまり参入していないという点では数少ないアマチュア中心で活動できる場のような気がしますね。

男女男男女男女♪


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