映画をファッション的な動機で観ることを許さない映画プロパーな人たち。
ファッション雑誌のPOPEYEが映画特集してるんですよ今月号で。それにケチつける映画ファンをTwitterで見かけたんですね、「ファッション的に映画を消費しやがって軽薄だ」とかなんとか。過去にもPOPEYE が音楽特集をした時にも同様にあったな、音楽ファンがやはり。「映画や音楽のファッション的な消費は悪」という価値観。
ぶっちゃけ映画なんて好きな人間がいる訳ないんですよ。とりあえず手っ取り早いアイデンティティを持ちたい奴が駆け込むのが映画で。
例えばラーメンなら100杯ほど食べれば、もういっぱし気取りでB級グルメを語れる訳でしょ?エントリーするのが簡単。それのカルチャー版が映画ファンで。どうせ小津やゴダールなんか観るシネフィルでなくB級映画ばかり観る秘宝系でしょ、POPEYEにケチをつけてるのは。
逆に映画オタクがファッションと向き合わず映画Tシャツなどグッズ逃げしてもPOPEYEを読むシティボーイたちは文句など言わないと思う。でも映画オタクはヒステリックに言う。その非対称さね。
彼らのファッションやオシャレみたいなものに対する感情のデカさ。あまり強い言葉を使うなよ?
黒沢明は美大に落ちたから仕方なく映画に来た人間ね。フランスのオゲージュツ映画も美大でパッとしない奴がやるバンドデシネで更に食い詰めた連中だし。批評家の蓮實重彦も真っ当な芸術が分からないから辛うじて文化気取れる映画でお茶を濁したのでしょ。
そういうのが映画で。
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