スティーブジョブズがファッションの最終形でありスティーブジョブズになれない人たちがモードを着る。
スティーブジョブズがよくノームコアのアイコンにされますよね(K-HOLEの定義による本来なノームコア云々の話はもうメンドイので放っておく)。
そもそもスティーブジョブズは病的なまでにスタイリストな人だった訳です。若い頃からもう偏執狂なまでに(気に入る家具やら電化製品が無いから何もない部屋に住んでいたみたいなエピソードとか)。
そんな最終形態として同じ服だけを着続ける、あのスタイルになった。要は究極の自分のスタイルが完成したんですね。
三宅一生に特注で作らせたニットにオーセンティックなリーバイス501、そして一番コンフォータブルなスニーカーであるニューバランスのフラッグシップモデル。
完璧だと思いますよ。これ以上に美しい解答は無い。
そして奇しくもモードを作るデザイナーなどもほとんどがスティーブジョブズのようなスタイルです。
例えばトムブラウンは自身のブランドの同じグレーのスーツに同じウイングチップのセットアップを7着でローテーションしてる。
ジョルジオアルマーニも黒とグレーと紺とマットな茶などの僅かな色、そしてほとんど似たような服をやはりローテーションで着ている。巨大なクローゼットに同じ服がキレイに並んでる(あとスーツの帝王なイメージだが当人は年に数回しかスーツを着ないらしいね)。
カリスマスタイリストの野口強などもいつもライダースにデニムですね。
だいたい流行を生み出す側の人間はノームコアなんですよね。自身のスタイルが完成していて、それだけを着ている。
毎シーズン新しいデザインを提案するが自らはソレを身につけない。言ってることとやってることが正反対なんです。
「ヤクの売人自身はヤクに決して手を出さない」そんな話をなんとなく思い出しますよね。
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