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立ち上がる春。

 昨年の押し迫った12月28日、懐かしい元教え子からLINEが入った。 

彼は現在高校二年生。

 二年前の今頃。
『アホタレ!』
『スカタン!』
と、公立高校入試に向けて愛の鞭をお母様・ご本人の了解を得て奮っていた。

 LINEを見て…。
思わず警察官の制服を着て笑顔で敬礼をしている彼が目に浮かぶ。
とにかく笑顔のいい素直な奴だった。
運動神経も良く中学では野球部、高校ではテニス部に席を置いていると聞いていた。
いい奴なのだ…。
ただ向学心が、今一つ。
いや、二つ・三つくらいか足りない。
そんな彼からの連絡。
何回かのやり取りで契約成立。
そして私は

と、返した。

 こんな事がたまに起こると何故か心がワサワサとしてくる。
目的を持つことは、人を変える。

 昨年は激動の1年を過ごした。

 夫が脳出血で倒れ、小さな我が家の会社を動かさなくてはならなくなりA男を社員として迎えた。
事業の縮小を図りA男の住まいと教室を兼ねていた物件を引き払った。
レンタカー屋で軽トラを借りてのお引越し。
作業員は、私とA男。
A男は住人が居なくなった夫の実家に転がり込み、住む家を得た。
 窮地に追い込まれると俄然アドレナリンが放出される私。
まいった性格だが、お陰で夏の暑さなど感じる暇もないほどの忙しさだった。
 秋になり少しづつコロナも落ち着きを見せた頃、何ヶ月振りかで施設に入っていた夫の父とも面会が出来るようになった。
週二回、夫と二人で時間を都合して父に会いに行った。
一昨年、夫の母が急死し私達夫婦には後悔が残った。
その後悔を糧として父には出来るだけの事をしたかった私達。
瀬戸大橋が望める介護付き有料老人ホームの費用は決して安くはなかったがスタッフさん達の手厚いサービスで認知症は改善し、『さあこれから親孝行だ。』と思った矢先、誤飲性肺炎で父は緊急入院・退院・看取り介護。11月初め父は母のもとに逝きました。

 四十九日法要は12月26日に、お寺さんと家族四人で我が家にて執り行いました。
その二日後、なにやらホケッと心に穴が空いたような気持ちの中に居た私の元に届いたのが警察官志望の彼からのLINEだったのだ。

 昨年ひとしきり流し聞いた曲は、『This is me』。
壁を破りたかった私のテーマ曲。
だか今年は、桑田佳祐さんの『SM ILE』になりそうだ。
東京オリンピックが開催されているときは気にも留めなかった歌が、今心に突き刺さる。

 情熱を消さないで
 歩みを止めないで
 この世に生まれた以上

 仕事は相変わらず忙しい。
夫の食事には注意を払わなければならない。
だが、出来ない理由を並び立てても堂々巡りの自分に嫌気が差す。

 恐らくこのnoteは、決意表明だ。
新しい活動に向かっての。
新しいと言っても今までの延長線上にある事なのだが、学ばなければならない事が山積みだ。
だが、人生を一巡したこの年齢で取り組む事を見つけ、決意出来た事に不思議と感謝が生まれる。
教え子達に負けては居られない。

 以前とは少し違ったかたちでnoteに戻って来ようと思っています。
しばらくは in put の期間に入ります。
 皆様、求めるものに向かいご活躍下さい。
私、素乾品(すかんぴん)も求めるものに向かって一歩踏み出して行きます。

 立春の日に、素乾品の決意表明でした。

お読み頂き
ありがとうごさいました。

令和四年 二月 三日
素乾 品

 

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