はまち

一生出世しない気がする。 雑記帳/もうちょっと長い記事はこっち↓ https://sa…

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一生出世しない気がする。 雑記帳/もうちょっと長い記事はこっち↓ https://sausauco.hatenablog.com/

最近の記事

服好きだけど「おしゃれだね」と言われたくない

「いつもおしゃれだよね〜」 「今日の服かわいいね」 「毎日綺麗にしてるのすごいね」 人からこれらの言葉をかけられた時、どう感じるだろうか? わたしは内心、 「ひぃ!やめて!許してくれ!!」 と思っている。 もちろんわたしは服やメイクやアクセサリーが好きだし、身なりを小綺麗にすることでテンションが上がるし、周りから綺麗な人だと思われたくてそれなりに努力している。だからいわゆる「おしゃれさん」であることは否定しない。しないのだけれど……! 自意識が!それを許さないのである

    • 夏が終わるのでインターホンの怪談をしますね

      たしか高校生の頃の話。 その日は、やけにすっきりと目が覚めてベッドから起きたのを覚えています。 マンションの壁が塗り直しになってからというもの、建物全体を覆うように足場が組まれ、その上から目隠し兼防音のシートのようなものが被せられています。 そのせいで夏だというのに窓から光が入らず、数日はなんとなく朝は寝起きが悪くなっていたのでした。 珍しく早起きね、などと母から茶化されながら歯を磨いて顔を洗います。先に起きていた妹はもう制服に着替えて朝食を食べているところでした。 父は

      • 忘れられない人になるための必要経費の話

         「好きな人の記憶に残りたい。好かれなくていいから、相手にとって一生忘れられない存在になりたい。」  かつて、ぽろっと友人がこぼした言葉です。「記憶に残る」は結果であって、誰かの記憶の取捨選択に外側から干渉できるものではありませんが、実は心当たりがないではありません。  わたしには捨てられない万年筆があります。  パイロットのカスタム74。黒いボディに金の縁取りの、極めてスタンダードな見た目の万年筆です。  これを贈られたのは誕生日のことで、相手は長い付き合いの友人でし

        • ルミネがあればメンクリはいらない

           自己治療仮説。  世界がぜんぶ敵に見える時、わたしは決まってルミネに逃げ込む。コンクリート造の無骨な駅構内を抜けて、ショッピングビルの光差し込む自動ドアをくぐると、ほっと息ができるようになる。  中は空調が効いていて、ダウンライトで照らされた店内は隈なく明るく、どことなく香水のいい匂いがする。まっすぐ区切られた小道の両脇を素敵な服やアクセサリーを纏ったマネキンが、背筋をピンと伸ばして立っている。柔らかな「いらっしゃいませー」という声が聞こえてくる。  そしてぼんやり歩きな

        服好きだけど「おしゃれだね」と言われたくない

          今日をよき日に

          先日、初めて自分で着付けをして友人の結婚式に参列しました。 ゲストの中に着物姿はわたしと、新郎の上司らしき女性のみ。 着付けの技術に自信がなく、フォーマルな雰囲気は守りつつも、身につけるものはすっきり最小限にしていたわたし。 対して彼女は、柄や色合いはややカジュアルながら、礼装らしい小物や飾りをしっかり取り入れた、粋な組み合わせをしていました。 いずれもお手本からはちょっぴりはみ出した装い。どきどきしつつ見ていると、彼女もわたしに気付きました。 目が合うと、にっこり。 つら

          今日をよき日に

          猫(のいない)街

          四半世紀とちょっと生きてきて、猫のいない街というものを見たことがありません。 生まれ故郷の小都会ではその辺の家やマンションの前に、 祖母の家のある山奥では納屋や田んぼや店前に、 進学先である山間の学生都市でもいろんなところに、 就職を機に引っ越した街では路地という路地に、 家を持たない猫たちがいました。 一人暮らしを辞めたいま、はじめて野良猫のいない街に住んでいます。 集合住宅が立ち並び、まっすぐで広い道路の通った郊外です。 ここは犬が愛される街のようです。 駅前の大き

          猫(のいない)街